ホメロス オデュッセイア 下 (岩波文庫) [Kindle]

著者 :
  • 岩波書店
4.50
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 30
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (460ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 上巻に引き続き読む。大昔の作品ではあるが、男の帰還とそれを待つ妻というテーマが最後までブレないところ、クライマックスに向けての的確な盛り上がりが時代の隔たりを感じさせない。忠犬や乳母との再会でさりげなく心を揺さぶる手法も巧み。古代ギリシャの人々は本当によく泣くのだなあ。

  •  下巻の巻末にまとめて固有名詞の事典があり,これを参照しながら読むにはKindleは今ひとつな使い心地。現代の日本人には馴染みが薄い地名や人名が非常に多数出てくるため,できれば紙の書籍で最初から上下巻を手元に置いて,固有名詞の事典や注釈を熟読しながら読めれば理解がもっと深まったかもしれない。また,できればアキレウスを主人公とする『イーリアス』を先に読んだ方が理解しやすいと思う。
     自分の屋敷で血の海になるほどの殺人を行っておいて,火で清めれば済むというのは凄い。また,身分ある人物ならば父の名を冠するとか,客人をゼウスから遣わされた者と理解することとか,物語の最初の方ではあまりに異なる文化にいちいち戸惑った。数回繰り返して読まないことには,とても読んだとは言い切れない気がする。登場人物を知らなすぎて訳が分からないことも多かったが,それでも総じて面白く読んだので,理解が深まれば物語の深さがわかり更に面白いのだろう。
     古来の名著に今更ネタバレもないと思うが,一応ネタバレチェックを入れておく。
     

全2件中 1 - 2件を表示

松平千秋の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×