アラン 幸福論 (岩波文庫) [Kindle]

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  • 行動と想像を同時に行う事は出来ない。人の苦しみの多くは「想像力」によるものであるから、幸福に必要なのは適当な運動。心と身体は互いに影響し合う。

    苦しみの情念に支配されると、どんな物事の中でも悲しくなる理由を探し出し、苦しみを求め、苦しみを愛する。不幸を強制しているのは自分自身。

    苦しみの情念に対抗するには強い「意志」、自分が幸福になるという誓いが必要。

    人間は、時間があると、ある事無い事考えを巡らせ、思考の深みにはまりやすくなる。自分に考える暇を与えない事で情念に支配される事を防ぐ事ができる。

    不機嫌も機嫌も伝染する。不機嫌の対処法は、微笑んで感謝の言葉を言う事。

    戦場では、人は「行動」に溺れる為、恐怖を想像する余裕が無い。
    「恐怖」という情念は、状況ではなく想像によって生まれる。

    「興奮」こそが戦争の原因。要人達が「興奮」という情念の罠にかかった結果。「興奮」はどんなつまらない理由からでも衝突を実現させる。

    幸福は求めれば誰でも得られる。人は幸福を得る義務がある。

    何かを求める時は、既に得たものだと思って感謝する事。自分は既に幸福だと思う事。

    どんなに思い詰めても人は簡単には死ねない。それは、「意志」よりも強い「生命力」が備わっているから。生き物は生きるべくして生まれてくる。

  • 幸福それ自体が徳である。
    「あいつ幸せそうだな」という軽蔑を含んだものの言い方。
    苦しんでいる人、悲しんでいる人、悩んでいる人から
    何か高尚な美徳が生まれて来るという思想。
    →それに対して、自分が幸福になることが他人にとっても幸福。
    ←自分の幸福ばかり考えることは悪ではないのか?という反論。
    ←自分を不幸だと考えている人が不幸に安住してしまう危険がある。

    自分からは動かない。だから不幸になる。
    気分にまかせて生きていると憂鬱になる。
    それだけではなく、さらには、いらだち怒りだす。

    不幸にも不機嫌にも必ず原因がある。

    幸福の秘訣、それは、自分の不機嫌に対して、無関心でいること。
    相手にしないでいれば、不機嫌などというものは、
    犬が犬小屋へ戻っていくように、動物的な生へと舞い戻って行く。

    『まず、自分が幸福になること。それが他人の幸福へとつながる』

    「不機嫌に対して、無関心でいること」
    「自らの意思で上機嫌を装うこと」
    「心のこわばりを解きほぐすために、
     身体的な運動をすること」

  • 僕がこれまで読んだ本の中で間違いなくベスト5に入ります。日々の生活を楽しくものにするための、心も持ち方についてのヒント、知恵がどのページにも含まれています。とても簡明な文で書かれているのにとても新鮮。アランは、人間観察の天才です。解説によると誰かが「この世でもっとも美しい本」と呼んだらしいです。私も賛成です.この本より美しい本を知りません。

    僕は30台中盤になって読みました。この本を10代で読んでいたら、また違った読み方になって、その後の僕の生き方も違ったものになったと思います。いずれにしても、アラン、訳者の神谷幹夫さん、出版社に感謝します。

    印象に残った文を少し挙げます。

    「望んでいるものは何でも、人を待っている山のようなもので、取り逃がすこともない。しかし、よじ登らなければならない。」

    「どんな小さな努力でも、それをすることで、無限の結果が生まれてくる。」

    「悲しみとはけっして高貴なものでもなければ、美しいものでも有益なものでもないと考えることから始めよう。」

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