小説 Dear+ (ディアプラス) Vol.56 2015年 02月号

著者 : 栗城偲 樹要 砂原糖子 雨隠ギド 菅野彰 木下けい子 夕映月子 サマミヤ・アカザ 名倉和希 みずかねりょう 金坂理衣子 香坂あきほ J・L・ラングレー 麻々原絵里依 大木えりか 山田睦月 左京亜也 氷室雫 カトリーヌあやこ 小椋ムク

• 新書館 (2014年12月20日発売)

感想・レビュー・書評

[komopyさんの感想 · 2015年4月17日]

Dear+らしい路線の作品群でとても楽しめました。どれもほんわか甘くて胸キュン。

栗城偲ｾﾝｾ「恋に語るに落ちてゆく」
お祖父ちゃんの頼みを引きうけ、代わりにおでん屋の屋台を引く霙くんがとても素直でかわいかったです。お祖父ちゃんの「罪滅ぼし」のために佐藤の恋を応援しようとあれこれ頑張ったり、その佐藤に隠し事をしていることに罪の意識を感じてしまったり。でも、佐藤もすごく良い人で安堵。両想いになれてよかったと素直に感じられる二人でした！

菅野 彰ｾﾝｾ「小さな君の、腕に抱かれて」
年下イケメン大学生の祐貴に好かれてしまった司書の奏一。目が覚めたらベッドに男が、というよくある系だったけど、ただそれだけじゃない二人の出逢いが上手く描かれていて引き込まれました。くっつくまでちょっと中だるみがあったけど、木下ｾﾝｾのイラストがよかったので満足。峰崎はどういう立ち位置なのか、スピンオフなのか気になります。

砂原糖子ｾﾝｾ「リバーサイドベイビーズ」
大暴走な高校生ラブ。貧乏度がパワーアップとありましたが、ほんとにすごいw河原で生活www
タマとミケ(猫じゃない)がキャバクラでバイトして、タマの女装に爆笑できる話です。ミケへの愛を感じます。砂原ｾﾝｾの女装ものはどれも恥ずかしさがたまりません。

夕映月子ｾﾝｾ「さみしがりやの知る恋は」
鉄もの大好きな個人的趣味を除いても、これすごくよかったです！ｾﾝｾ自身が鉄オタじゃないのなら、身近にいらっしゃるのかな？ものすごく取材が細かい鉄道お仕事ものでした。地方の小さな鉄道会社に勤める朝霞は社内の人間関係に馴染めず孤立した毎日を過ごしていたのですが、ひょんなことからちょっとチャラくてイケメンな運転士の市川と差し向かいで鍋をつつく仲になるのですが。
小鉄道の環境もリアルだし、鉄オタの生態や部屋の様子にドキッとさせられました。よく知ってる。
二人の関係もすごくキュンキュンさせられる展開で萌えました！市川ステキです。これは文庫化したら購入確定です。

名倉和希ｾﾝｾ「恋の魔法をかけましょう」
ミラクルBL！面白かったです。笑えるけどエロさも満点。そしてかなりかわいいお話です。
理想とは真逆のリッキーに求愛された翔平。でもリッキーはとても良い人なので友達として付き合うことに。
しかし、ある朝目覚めたらリッキーじゃなくて知らないかわいい男の子がベッドに…という話。
みずかねｾﾝｾのイラストがすごくステキです。

金坂理衣子「上手くは言えないけど」
観光案内所で働く地味な仁木のことを好きだと言ってくれる大学生の大地。二人の不器用なラブにキュンとしました。
左京亜也ｾﾝｾ、氷室雫ｾﾝｾ、カトリーヌｾﾝｾの漫画もとても良かったです。

どれも文庫になったら読みたいレベルをクリアしていたと思います。