悪魔の手毬唄[東宝DVD名作セレクション]

監督 : 市川崑 
出演 : 石坂浩二  岸恵子  仁科明子  北公次  草笛光子  辰巳柳太郎  加藤武 
  • 東宝
3.50
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本棚登録 : 55
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104095923

感想・レビュー・書評

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  • この作品は、まさに岸恵子劇場です。存在感や年齢を感じさせない可憐さは彼女の独壇場です。また人間関係が複雑な金田一シリーズですが、その複雑さがきちんと殺人の動機となっています。とはいえ、息子に真実を話すより殺人を選んだ心理は常人には理解不能でしたが・・フォーリーブスの元リーダーだった北公次の映画冒頭でのキスシーンも話題になった作品です。BGMでのシンセサイザーは深町純が演奏しています。

    『悪魔の手毬唄』は、1977年(昭和52年)4月2日に公開された日本映画。横溝正史作の同名長編推理小説の映画化作品。市川崑監督・石坂浩二主演による金田一耕助シリーズの第2作で、東宝映画が製作した。キネマ旬報ベストテン第6位にランクインしている。

    原作との違いもいくつか指摘されています。
    ・季節が夏ではなく冬に変更(撮影時期に合わせたもの)されているほか、おりんの名前がおはんになっている。同時期の東宝配給作品『はなれ瞽女おりん』(市川と親しい長谷部慶治の脚本でもある)に遠慮したものと思われる。
    ・金田一が汽車の発車間際に磯川に「…(犯人)を愛してらしたんですね」と問いかけるが、汽笛に邪魔され伝わらないという『望郷』風のラストは、原作(汽笛の邪魔は入らない)の京都駅から伯備線総社駅に場所が変更されており、駅名を肯定の返事(そうじゃ)に引っ掛けた演出という指摘もある。実際、駅名「そうじゃ」を記したポールが画面中央で強調されている。
    ・捜査主任立花役をシリーズレギュラーの加藤武が演じるほか、20年前の事件の未亡人への想いから再捜査の依頼者であり、金田一とは旧知の間柄の設定で磯川警部役に若山富三郎が配され、ダブル警部体制となっている。このシリーズは金田一を孤独な狂言回しとして徹底しており、加藤武の警察幹部も毎回初対面の別人として出てくるため(ただし口癖や仕種などはすべて共通)、シリーズを通して最初から金田一の知人として登場するのは、この磯川警部と『病院坂の首縊りの家』の老推理作家(横溝正史)のみである。
    ・一方、登場人物名や属性の変更は多い。時期は原作より3年早い昭和27年に設定されており、被害者たちの年齢も3年若い20歳である。千恵子ではなく千恵であり、大空ゆかりの芸名は使っていない。仁礼家の兄弟は直平と勝平ではなく直太と流次、五郎は別所ではなく村上姓である。歌名雄が芸能に秀でている設定は無く、葡萄酒生産の改善に懸命になっており、事件終結後は磯川警部が引き取って岡山の農業専門学校に通わせることになった。(Wikipedia)

  • 悪魔の手毬唄
    ノッケからキスシーンだなんて1977年にしては中々挑戦的な映像ですねぇ〜(笑)
    この石坂浩二の金田一耕助シリーズはロケ地の旧家がほんの素晴らしい建築で見応えがありますよね。ちょっと調べてみると2013年頃までほぼこのままで残っていたようですね。現在はどうなんでしょうねぇ〜こう言う日本の地方の豪邸って贅を尽くした作りだったりしてとても良いですよねぇ〜
    岸恵子が片手間に三味線を引いてるのイカすなぁ〜なんと11 分もかけたアバンタイトルやったんだ。何かいきなり始まったから変だって思ったけど旧い作品だからかなって勝手に思い込んでしまったよ(笑)そらぁそんな事ないわ。だって本作は市川崑監督の横溝正史作品第二弾の大作ですもんねぇ〜しかも最高傑作と言われる作品だもんなぁ〜
    若山富三郎さんの磯川警部素晴らしいです。「犬神家…」でもそうでしたけどこの年代の役者さんは方言に全く違和感を感じさせない喋りっぷりはほんと感動するレベルです。もうその地域の人になりきってますもんねぇ〜それにおそらく鼈甲だろうなぁ〜いい眼鏡…
    「恩田幾三」って名前は何か忘れられない名前になってる(笑)「犬神家の青沼静馬とスケキヨ」「獄門島の本鬼頭、分鬼頭」とか横溝正史シリーズのキャラ名は脳内に刷り込みされてますねぇ(笑)鬼首村のロケーションも日本の原風景って印象ですね。そう言えば「砂の器」でもそう思いました(笑)総社の井筒屋さんの「梅の部屋」も粋な内装ですねぇ〜
    仁礼家も由良家も豪勢な装飾だし、梁が太いですねぇ〜ホント素晴らしい。
    駐在さんも辰蔵さんも放庵さんも弁士さんもお医者さんもキャラが濃すぎです(笑)役者さんも個性的な人が多くて面白いですね。
    横溝正史シリーズは大体金田一耕助が現場を離れて都会へ調べ物に行って帰って来たら事件を解決しちゃうってパターンですけど、女性が犯人ってのが多いように思います。子を思う母親の愛が暴走してるような印象を受けます。しかし恩田幾三は散々食い散らかして、女の子ばっか4人も作っちゃったのか…ちょっと無理がある様な(笑)
    ええっ、夫を殺めて血塗れで放心している女を手籠にしますか?マジですか〜どんな神経してんだよ(笑)
    入水自殺ってのはそんな簡単じゃないように思いますけどねぇ〜あんな風につるんっと潜って終わりなんてあり得ないと思います。もっともがいてもがいてもがき苦しんで死んでいくんじゃないでしょうか…この作品は岸恵子さんもとても素晴らしい演技ですが、やっぱり若山富三郎さんの作品のような気がします。一応、物語上では金田一耕助が主役の筈ですが、磯川警部が主役を喰ってますよ。最初から最後まで終始、磯川警部が軸で進行しているような気がします。まぁ石坂浩二はまだ若いから仕方ないっちゃあそうかもしれません。
    じゃぁ次はちゃんと順を追って「獄門島」でも観ましょうかねぇ〜笑笑

  • あれ。初めて観た横溝作品。
    昔過ぎるので突っ込みどころ満載だけど面白い。
    本を読んでみたくなった!

  • 1977年 日本

    監督 市川崑

    石坂浩二、岸恵子、仁科明子

    今まで観た金田一さんシリーズの中で一番人間関係が意味わからなかった気がする。
    由良やら仁礼やら、お家があってそれぞれみんな同じ人の子を産んでて、、ヒャー
    放庵さんのことを皆「お庄屋さん」って呼ぶんだけど、え?庄屋っていう家じゃないし、何でだ?と思ったら田畑を由良やら仁礼やらに買いたたかれたとか。

    金田一さんの犯人はみんな最後は自殺するのかな?
    そして金田一さんは止めれないのですね。

  • TVにて
    取ってつけたような手毬唄だった.

  • 『金田一シリーズ』の中では一番良作と感じました。特に市川・石坂の金田一シリーズでは主演の金田一役の石坂は主演でありながらも、関わった事件、遭遇した事件の犯人や周りの関係者などの中に溶け込み、紐を解くように解決していく。突出した存在感をださない。犯人の方が主演では思えてしまう。
    この映画に関しては、金田一の石坂、犯人の岸恵子が主演であるだろうが、もう一人 過去の事件で金田一と知り合い今回の事件を担当する刑事の若山さん。もう一人の主演なのでは。この3人が突出せずに上手く絡み合い物語の中に溶け込んでいる。
    この当時から若山さんは大御所の俳優なのだろうけど、重厚でいて他を共演者を邪魔しな存在感を出している。

    脇役として、警部役の加藤武 粉薬を吐き出す。手をたたき 「よし、わかった。」と言うシーンは定番のお約束なのだろう。
    大滝秀治が老医師として出ていた。この頃から年寄り役を。男性版 樹木希林なのだろうか。白石加代子はこの当時から妖気な役が板についていた。公開当時はアイドルだったんだろう。犯人の息子役で出ていた。チョッと (-_-;) って感じでした。

  • 石坂浩二の金田一耕助シリーズ第二弾。

  • 金田一耕助と磯川刑事が再会する場面。
    磯川刑事「会いたかったですわ」
    金田一「僕も」
    ちょっと距離をおいた挨拶で互いに尊敬しあっていることがわかる。
    陰惨な殺人事件が続くのに、老刑事と若い探偵の友情が感じられる作品。それは、金田一の最後の台詞にも表現されている。

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