GO WILD 野生の体を取り戻せ! 科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス [Kindle]

  • NHK出版
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感想・レビュー・書評

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  • このタイトルから、パレオ式の食生活にし、裸足でトレイルランをして、アイスマンのように薄着で過ごそう、と謳っている内容だろうと勘違いしていました。内容は明らかに、今で言う「マインドフルネス」についてです。
    マインドフルに関する本は何冊か読んだことがありますが、本書ではジャーナリングのようなワークは全く紹介しておらず、いつもワクワクしながら始めるジャーナリングで挫折してしまう私には、マインドフルでいるには書くこと以外にもたくさんの手段があることを知れて心強くなりました。
    私にとっての新しい発見は、これまで「闘うか、逃げるか(fight or flight)」の2択しかないと思っていましたが、本書では「立ちすくむ(freeze)」も加えているので、何となく心に余裕が持ました。
    また、ホメオスタシスには欠点があることも知りました。ホメオスタシスは内部環境を一定に保つ機能ですが、それにはこれから必要なことを予測し、それに備える機能が欠如しているとのこと。そうした機能をアロスタシスと呼びます。そして生物にとって『安定』とは将来性のない戦略で、完全な安定は『死』を意味すると言っています。私たちの体が生きていくには、ただ環境に適応して安定するだけではなく、成長し続けなければならないのです。思えば、人間は多様性を好みますが、生活に変化をつけることで、自ら成長しようとしているのでしょう。これから辛いことがあっても、成長のためだと前向きに捉えられそうです。

  • 6年前に酒を止め、4年前はハーフマラソンに二回参加し、3年前から座禅を始め、一昨年にはローカーボダイエットを試し、昨年は意識的に自分の意思に従う様に努力した。
    続いてる習慣もあれば、怠けて止めてしまった習慣もあるが、総じて言えるのはこれらの習慣が身についていた期間は間違いなく人生の充実感が高まっていると感じていた。
    これらの充実感は感じる事しかできなかったが、本書を読むことで理由も理解する事が出来た。間違いなく今後の人生で欠かすことの出来ない一冊と言える。加えて全ての人に薦めたい一冊。

  • 我々は文明化前のヒトの生き方を見習うべきではないかという内容。
    人類の歴史を考えれば、現代人の生活は異常と言っても良いようなことで溢れている。

    現代人にありがちな不調は長い歴史の中で人類が身に付けてきた習性を
    無視した生活をしているからだ。
    人間は穀物など食べていなかった。自然の中で過ごす時間を増やすべき。
    興味深い内容だったが、実践するとなると敷居は高そうだ。

  • 「再野生化しよう!」という内容。現代人は文明によって飼い慣らされている。そこから脱却すべし。
     
     幸せとは何かを考えるとき、「生物として心地がいいことが何か」という視点を持ちたい。たくさん眠ること、裸足で歩くこと、フルーツや野菜など天然の食べ物を食べること。
     
     意識的に野生人の要素を生活に組み込む必要があると思った。

  • 人類はなぜ肉を食べるのか?なぜ自然の中が心地良いのか?なぜ自然が減ると短命になりやすいのか?がデータに基づき理論的に解説されている良書。

  • 『無事これ名馬なり』・・・日々仕事に臨むに際し、体調・コンディションには気を付けています。

    30歳そこそこで立て続けに手術・入院を繰り返したこともありますが、それよりも40過ぎに出会ったメンターからの影響が大きかった。

    「残業しなければ8時間程度しかない業務時間で仕事をこなすのであれば、万全の体調・体制で始業時間からフルスロットルで仕事をするべし」

    年下で当時30代半ばほどの年齢ながら老成した感のある彼には本当によく鍛えてもらいました。で、その一環として渡されたのが著者の前作`『脳を鍛えるには運動しかない』でした。

    以降、定期的にラインニングを行い、ストレス発散や体重コントロール、コンディション作りを続けています。

    ・・・
    で、本書ですが、単なる運動の利点を説くにとどまらない、ライフスタイル指南本とでもいった装いでした。

    主張を極かんたんにまとめれば、まさに題名のごとく『自然に帰れ』ということになります。では人間にとっての自然とは何かと言えば、ホモ・サピエンスとして進化した身体能力に適う生き方、とでも言えばよいでしょうか。ここで多方面から人間の種としての能力を人類学的に説明しています。

    特に私の興味を引いたのはトレイル・ランです。野山を駆けることで身体に備わっている運動機能や感覚を刺激する。そのことで、脳も活性化すると。また繰り返しではない景色や絶景、チームでランをクリアした時の達成感などは脳に幸福感をもたらすそうです。また著者は痩せるとかダイエットという観点で運動を進めるのではなく、あくまで運動することで本来体に備わっている能力を刺激する・体を呼び起こすことを勧めています。

    また睡眠についても文化人類学的な考察を加えるとともに、よく眠ることを勧めています。未だ睡眠の正体は全く分からないとしつつも、状況証拠から、良く寝る人ほど高い能力が発揮できるとしています。睡眠により頭の中が整理されるとし、睡眠をしないということは脳の整理ができていないこと(物覚えが良くないとか)、また睡眠が足りないということは脳の整理が中途半端ということになるようです。へぇー。

    その他にもローカーボダイエットやパレオダイエット(これまで多くの本に書かれていますが)や、現代の過剰に環境を調整したことによる身体機能の反逆(アレルギー)の話など、体調・健康にまつわる多くのヒントが詰まった本でした。

    あと翻訳が本当にこなれていて、とっても読みやすい。科学系のちょっと小難しそうなカタカナが結構使われますが、頭にすっと入ってきました。原著が素晴らしいのではあるのでしょうが、訳者もまた素晴らしいのであろうと信じて疑いません。

    ・・・
    読後さっそく、週に2,3回ほどのジムでの運動をハイキング・トレッキングに置き替え出来ないかを検討し始めました。50歳が近づいてきましたが、老化へ抗うというより、今ある身体をもっとフルに活かして生きたい(仕事をしたい)という想いが強まりました。

  • 人間の体についてまったく新しい見方ができるようになる本。

    「基本的に人間は互いの幸福に、少なくともある程度は関心を持つ」
    「思いきり動くことのできるその時間を心から楽しみになること」
    「だれでも一日に八時間半眠りなさい」
    「不規則でもかまわない。うたた寝でもだいじょうぶ。安全という感覚が重要なのだ」
    「バイオフィリアは、もしそれが存在するなら、人間が生得的にそなえている、ほかの生物への愛情である」

  • 目的 自然に身を置くことの効用を理解したい

    メモ 素足で走るのがいい、走ることで頭がすっきりする、瞑想して今ここに集中すると頭が良くなる

    自分の行動 2022年にトレイルランを始める、もっと自然の中に身を置く

  • これまで漠然と思っていたことを実証してくれた。オキシトシン・・・なるほど~。人間は走るべくして進化したので、走らねば・・・。それも裸足で。ストレスに対する免疫力を高め、回復力を養う。心に響く。多様性よね。

  • ■この本の紹介文

    ■本を読むことになったきっかけ

    ■本の要点
     1.箇条書きにしてみる
     2.因果関係の矢印→、対立関係の矢印⇔、等号=、不等号<などを書き入れる
     3.図にしてみる
     4.イラストを書いてみる
     5.大事な部分に線を引いたり、マーカーを引いてみたりする

    ■感想、意見

    ■本の中で気になった言葉

    ■ひとことまとめ

    ■目次
    第一章:人類バージョン1.0 なぜ進化による設計は揺るがないのか
    第二章:現代人を苦しめるもの 病気ではなく心身の苦痛
    第三章:野生の食事 炭水化物と文明
    第四章:野生の動き 動くことで脳を形成し、再形成する
    第五章:野生の睡眠 眠ると調子がよくなるのはなぜか
    第六章:マインドフルネス 野生の心に現れるもの
    第七章:バイオフィリア わたしたちの最良の部分は自然の中にある
    第八章:同族意識(トライブ) わたしたちを結び付ける分子
    第九章:野生の脳 体が健康と幸せをつなげる仕組み
    第十章:野生の体を取り戻せ わたしたちは何をしてきたか、あなたは何をすればいいか

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