ブラインド 視線のエロス [DVD]

出演 : エレン・ドリト・ピーターセン 
  • ビデオメーカー (2015年3月4日発売)
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4529264169606

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  • ◆◇ 闇に捧げた心が模索する愛 ◇◆






     イングリット役に扮されたエレン・ドリト・ピーターセンという女優さん、一見若かりし頃のシシー・スペイセクに印象が似ているような。

     透き通るような色の白さから、私は彼女の失明がアルビノに因るものでは?とも思えたのですが。線の細さ、鋭角的な感性の持ち主といった役柄にあって、彼女は適役かと感じました。


     これは彼女の妄想なのか?現実なのか? 
    妖しく揺れ動く空想の世界観でイングリットの執筆するPC小説で登場するエリン(夫の浮気相手)、エイナー(夫の友人)の絡みが絶妙でなかなかの演出だと思いました。 


     突如目が見えなくなったエリンがトイレで化粧直しをしテーブルに着席。その顔を見たモートンが、唇から大きくはみ出して引かれている口紅に唖然となる辺り、女目線でないと描けません。

     
     イングリットの妊娠=エリンの妊娠で、そのことをモートンに報告する際、携帯のメール読み上げ機能の大きな音声が周囲の者を冷笑させるというシチュエーションは、有り得る現実を感じ背筋がちょっと寒くなりましたね。  


     暗闇の世界に生きるイングリットが心を閉ざし自我の殻に閉じ籠りPCに打ち込んでいく物語。  
    想像している時に、ふと見せるイングリットの笑い顔が、何とも複雑で、ある種の怖さもあり凄い演技だと思いました。    



     //最後になりましたが…ふれておきたいことに、本編で流れた音楽3曲がひじょうに印象に残りました。//


    確か・・・
    *フランソワーズ・アルディ「もう森へなんか行かない」
    *ドビュッシー「月の光」
    *「サニー」 が流れたかと。   

    特に私を唸らせたのは、個人的に大好きなフランソワーズ・アルディの「もう森へなんか行かない」を、冒頭でエイナーが女性を眺めるシーンのBGMで使用されていたこと。   

     この歌の歌詞が主人公イングリットの心情をありのまま伝えているに他ならないと感じられ…

    〝私たちはもう森へなんか行かない  
    もう一緒に行くことはない  
    私の青春が逃げて行く  
    あなたの歩みに合わせて…  

    青春はどれほどあなたに似ているか
    あなたが知っていたなら…    
    でも、あなたはそれを知らない(最終の歌詞より抜粋)〟


    【追記】
    サブタイトル「視線のエロス」は余計だと思いました。原題に留めておいたほうが、遥かに本作は秀作で居られたはず。そう思います。

       

  • 病気で次第に視力を失って生きる気力を見つけられず引きこもってしまった女性。
    独り身の寂しさを動画で紛らわせていたが生身の温もりへの渇望が冷めやらぬ男性。
    夫との不仲から拠り所が子供だけになってしまった女性。子供のためについた嘘が自分を苛んでいる。

    孤独というのは国や文化には左右されない現代病なんだなぁ〜映画や料理やお喋りとか能動的に何かに挑戦したりして見ても心の隙間を埋める事はそう容易くはない…

    これまで当たり前だった事がそうではなくなってしまったら、ちゃんと受け入れられるまで時間がかかるだろうと思う。その間、塞ぎ込んだり自分を見失って誰かを傷つけたりしてしまうかも知れない。
    気持ちの切り替えや踏ん切りをつけるのは簡単じゃないけれど、近親者や他者からの協力や優しさ、ほんの少しの自身の勇気や偶発的なきっかけで呆気なく暗闇を抜け出すこともあるんだろうな…

    割とよくある再生の物語な感じですけど舞台が北欧だからか米国作品とはちょっとした空気感や感受性の違いがあって面白かったです。調度やキッチン、食器、家電なんかが洗練されててIKEAのモデルルーム見てるみたいだったなぁ〜厳しい寒さから太く大きな木材が手に入りにくい為なのか、細身で繊細な印象を受けますが、優しい良く練られた曲線のデザインが良いですね。

    「誰かに愛されている」といった実感を持てないことが如何に人の心を毀損するのか…文化圏の違いではなく人類共通で深刻な問題なんですねえ〜
    互いを思い合える誰かがいるって重要ですね。

  • 主人公は結婚後病によって失明する。子供はいない。愛妻家で真面目な夫と自分が希望した高層マンションに二人暮し。失明後は、教職を退職し引きこもりで、PCに夫の不貞を妄想した小説を打ち込むばかり。健常者以上に性的な妄想が多く強烈なのにビックリしました。妄想と現実を混在させ、戸惑わせる作りです。

    • myjstyleさん
      こんにちは。(^_^)
      BGMには気が回っていなかったです。耳がいいんですね。

      実は、「視線のエロス」という別の作品があります。なかなかの出来だったと記憶していますが、ご存知ですか?
      2015/03/27
    • 小枝さん
      myjstyleさん。こんばんはヾ(´∀`o)
      コメントに返信を下さってどうも有難うございます♪
      「視線のエロス」というタイトル、そう言えば聞いたことがあるような気がしてました。でも内容は知りません。
      それにしても、別物として既に存在している作品名をサブタイトルにされると何だか紛らわしくて戸惑いますね^_^;

      映画を観る際にはコードレスヘッドホンで観賞することが多いためか、音楽は勿論のこと俳優さんの息遣いまでも敏感に反応しています。

      『ローズマリーの赤ちゃん』で・・・
      どこかの部屋からか、習い始めたばかりのような「エリーゼのために」が聴こえてきており。それが物語の進行(月日の経過)と共に段々と上達していっているのが分かりました。
      ポランスキー監督の〝細部にまでわたる拘り〟を知って凄いなと思い関心しました。これはヘッドホン観賞ならではの発見かと。

      またいろいろと教えて下さるとうれしいです。今後もよろしくお願いいたします\(^-^*)
      2015/03/28
    • myjstyleさん
      小枝さん。

      そう、紛らわしかったです。

      やっぱり耳がいい。ピアノの上達ぶりなんて
      思いもしません。どうも、教わる方ですね。
      2015/03/28
  • WOWOWで。失明した若妻がひとり気ままにエロティックな空想の輪を広げていくさまを独創的なスタイルで描いて評判を呼び、本国のみならず各国の映画祭で高い評価を得たノルウェーの異色の注目作。だそうだが、凡人の私にはちと退屈であった。旦那の性癖とか色々考えさせられはした。映画って難しいね。

  • エンドロールのThe White Birchがよくあうこと(^ω^)

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