- Amazon.co.jp ・電子書籍 (188ページ)
感想・レビュー・書評
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昭和30年代の東京の下町を舞台に人情や当時の生活を描いた「3丁目の夕日」のパロディ作品。キャッチコピーは「人間、どう不幸になったってここまで不幸になれるものじゃない」掲載漫画誌は「ガロ」。勘のいい人じゃなくてもここまで書けば大体内容の予想がつくのではないかと思う。
つげ義春、蛭子能収、花輪和一、丸尾末広を輩出した漫画雑誌に掲載されたトラウマ必須漫画が本作4丁目の夕日。
主人公をはじめ、父親、母親、兄弟たち、友人たち……登場人物のほとんどは、悪意がないのに、何故か主人公の運命はどんどん落ちていく……。
読後、なんとか主人公が幸せになる方法がなかったのか、どこで間違ったのかを考えたけれど、漫画がスタートした時点では、もうどうにもならなかった気がする。どうにも救いのない漫画。
なんとかなるならば、親父が工場独立しなかった(鶏口牛後を意識しないで分相応に生きればよかった)、もしくは、元から大学など目指さずに父の工場を継ぐつもりでいれば、変な輩を雇わずに済んだし、無駄な学費もかからずに済んだかも……まぁ、今更言ってもしょうがないし、それはあまりにも夢がないよね。。。。
このどうしようもない読後感に心がzawazawaするのがガロ系の魅力なのよね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
体調の良いときに読んでみたいが今はダメ:-|
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大好き。辛いとき持ち歩いていた
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絶対に読んではいけない。トラウマになる。
昭和の時代はよかったな〜と感じさせる映画や催し物はあるが、あれは光の昭和。光があれば闇もある。主人公は悪くない。悪いこと何もしてないはず。にもかかわらず、どん底に突き落とされる。想像もつかなかったどん底。昭和の闇、底の底とはこんなにも。。だった。。
絶対に読んではいけない。
キツさを堪えて読み終わって、自分が感じたこの作品の見どころ?は、
①昭和信仰の批判②理不尽は起こりうることと認識すること③それにあなたは(自分は)向き合えるか?という問いかと。
三丁目の夕日、の隣町で起きること=四丁目の夕日?? -
ぼくは三丁目に行きたかった
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「くたばっちまったんだって?あのオヤジ…ぐっちゃんぐっちゃんだったっつーじゃん 機械に挟まっちゃってさ……オウ、ちょっと聞かせろよ……ぐっちゃんぐっちゃんだったんだろ?なあ…ぐっちゃんぐっちゃんだったんだろ?」
これはひどい。とにかく絶望しかない。意志の力では如何ともし難い不幸が次々と襲いかかり、主人公を蝕んでゆく。トラウママンガと言われるのもよくわかる。