君主論 (岩波文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ムズカシイ。

  • イメージとは違って、独裁を推奨するというよりは、その難しさを語っているような印象を受けた。
    提示されている具体例には馴染みがなかったけど、論の要旨は捉えられたと思う。読み直す必要はあるけど。

  • ルネサンス期イタリアの政治的混乱期を生きたマキャベリの外交軍事の経験にもとづいた君主論が整理されています。

    (1)世襲の君主体制
    世襲での君主体制は、一般的に国民と臣民の理解を得られやすい。古くからの世襲のため、変革の意識は低く、よほど大きな権力からの攻撃を受けない限り安泰。

    (2)複合の君主体制
    複合する組織の風習が類似している場合、比較的たやすく馴染みあう。但し、風習が異なる場合、馴染みあうには多くの困難が伴う。ローマは、周辺の弱小帝国を少しずつ統合を進め、弱小帝国に謀反を行う力を奪いながら勢力を拡大。自分の支配領地に強大な権力を付与すると、最終的にその力によって自分を滅ぼす。

    (3)トルコとフランスの構造の違い
    トルコは、王と家臣という構造。フランスは、王と諸侯という構造。トルコは、王の首と取ってしまえば、あとは王の血筋を絶つころで占領が可能。但し、フランスは、仮に王の首をとっても、諸侯と人民間では強いつながりがあるため、新しい君主は用意にフランスを支配下に置くことが難しい。組織の構造を理解することは重要。

    (4)征服時に固有の法を持つ国の統治
    方法論としては、壊滅させる、直接そこに住んで支配する、固有の法を許容しつつも、適切に税を取り立てる。

    (5)如何に領土を得たのか
    自分の力で領土を得たものは、その後の統治も比較的容易。統治されている領土を途中から君主とみる場合(=他者の力で領土を得た場合)は、君主に対する信用もないので、統治の継続は難しい。非道さで領土を得た場合、その非道さが短期的であり、その後に国にとっての恩恵が少しずつ与えられれば、統治継続は可能。時間がたつにつれて、非道さが増す場合、統治継続は失敗の可能性が高い。

    (6)市民による君主制
    市民によって君主を選ぶこともできるが、有力者が自分たちから君主を選ぶパターンがある。最終的には、君主制、自由、放縦に行きつく。

    一旦ここまで…。

  • 人が人を支配するための心得や、作法などは、現代の経営やマネジメント論にも通ずる部分が多分にあり、古典名著でした。

  • 膨大な解説がないと読めない

  • 中世イタリアの外交官マキアヴェッリによる、君主の帝王学。現代風に言えば、リーダー論。マキアヴェッリが動乱のイタリアで経験したことを君主が身に着けるべき帝王学に昇華させたいわばリーダー論の古典です。大学院生時代に本書を読んで以来の読了になりましたが、社会人になった今、あらためて読んでみると、リーダー(君主)を自分に置き換えて、今の組織で自分がリーダーだったらという文脈で読めるので、とても新鮮です。

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著者プロフィール

1469年― 1527年。ルネサンス期の政治思想家、フィレンツェ共和国の外交官。

「2012年 『君主論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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