動物農場 (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 「1984年」然り、全体主義を事実として体験したことがない国の作家なのにこれだけ濃厚に想像の中で生きることができたその資質凄まじい

  • 権力への抵抗、革命、秩序、あらたな権力、抑圧、歴史改竄。
    明らかに往時の社会主義国家をモデルとし痛烈に批判するまなざしをもった寓話は今読み返してみても鮮烈だ。
    むしろ世界情勢がポピュリズムに席巻されている今、この示唆に富んだ物語から得るところは大きいのではないか。

    オーウェルの実体験をもとにしたと思しき短編が併録されているがいずれも秀逸。
    また、開高健による論評など解説群も優れている。動物農場に限らずオーウェル作品を立体的に解釈することの一助になる一冊。

  • ソ連ファシズム批判の寓話。でも権力構造そのものの恐怖を描いていて普遍的に読める。起こっていることはかなり深刻なのだけどユーモアがばっちり効いた動物たちの寓話で、ふしぎと明朗な雰囲気すらあるところが文学的に評価されるゆえんなのだろうなと思った。豚が怖いんだけど、かわいいんだよな。
    にしても巻末の訳者解説の筆が走りすぎていて面白かった。読み応えがありすぎる。

  • うん。豚が人間に見えた。

  • 読了。
    これは言わずと知れたロシア革命の展開を諷刺した寓話である。ナポレオンはスターリン、スノーボールはトロツキー、イヌの集団は国家警察、などなど 思い当てながら思い読みすすむ。
    ただ、読み進みながら、これはいつの時代にも、どんな社会にも当てはまると思う。時が流れても人は同じ社会を繰り返しているのだ。
    敵を倒すべく頑張っていたら、いつの間にか、かつて自分達が嫌った敵と同じものが出来上がっていたとらいうのは、よくあることか…

    作者の意図を思いながら読むもよし、自分なりに身の回りの組織を思い浮かべて読むのもよし、なにも考えずにただ、農場のなかの豚や羊の話として読むのもよし。

    読んだ後、多くを考えることができる本。



  • スターリン政権を風刺したという寓話。動物農場の主人である人間を追い出し、豚がリーダーとなって動物農場を運営し始めるが次第に豚は人間のように強欲になっていく。

    1945年の小説だが読みにくさはない。ジョージ・オーウェルの長編小説は本作と『1984年』の2つのみらしい。

  • 動物農場。動物達の自由楽園。彼らが始め目指そうとしていたものはそれであった。支配者のいない、ユートピア。だが、コミュニティにおいて支配層のない社会などは理想に過ぎない。支配者の形が不可視化または潜在化するだけなのだ。コミュニティを構成する成員すべてが、社会の動きに対して正確に分析し、判断、理解をできるわけではない。少なくとも、そういった成員がマジョリティでない社会においては支配者と被搾取者は存在し続ける、そしてそれに気づけぬ社会改造など支配者の代替にしか過ぎないのであると感じる。
    社会主義革命の骨組みの部分の脆弱性を皮肉的に、簡潔に指摘し、非難していた。
    時々読み返してみたい作品。

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著者プロフィール

1903-50 インド・ベンガル生まれ。インド高等文官である父は、アヘンの栽培と販売に従事していた。1歳のときにイギリスに帰国。18歳で今度はビルマに渡る。37年、スペイン内戦に義勇兵として参加。その体験を基に『カタロニア讃歌』を記す。45年『動物農場』を発表。その後、全体主義的ディストピアの世界を描いた『1984年』の執筆に取り掛かる。50年、ロンドンにて死去。

「2018年 『アニマル・ファーム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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