イノセント・デイズ [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
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感想・レビュー・書評

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  • この読後感、滅多に出会えない作品に出会えたと感じています。陳腐な表現でお恥ずかしいですが、心が震えています。
    決して明るい話ではありません。というよりどちらかと言えばかなり暗いのですが、何か優しいもの、きれいなものが残り続けます。イノセントってこういうことかも…。

    プロの書評ではあまり見受けられないものの、レビューサイトなどで心ない感想が散見されることに、悲しさを感じます。もちろん好みもあると思いますが、私にはそれだけ大切な作品になりました。

    鬼畜な犯罪を犯した死刑囚のお話なので、序盤は救いがなさすぎて読み進めづらかったです。個人的には、全7章+エピローグのうち、第5章の終わり近くまではモヤモヤウツウツ読んでいました。
    しかし、物語の布石はそれまでにも随所にあり、私は気付くのが遅れましたが、第6章に入ってからは物語の輪郭が見え、一気に読み進めずにはいられませんでした。

    最高とか、良かったとか、とてもじゃないですが言うことはできません。しかし、ぜひより多くの方に手に取ってみていただきたいです。何かを感じる人は、きっと感じ続けて、同時に考え続けるのではないでしょうか。
    私の場合は考え続けても、答えというか自分なりの結論も出せない気がします。

  • 図書館利用がやっと復活。

    気になっていたので、借りて読みました。
    結末はがっかりが七割、良かったのかな二割、その後が気になる一割。
    刑務官さんの気持ちが一番分かりやすかったかな…。なんだか出てくる人が、それぞれモヤモヤする人ばかりで…。



    『13階段』の話のようになってくれるかと思いましたが…そうならなかった…。あああ

  • ぐいぐい引き込まれた。読後、やるせなくなる。

  • なんともやるせない。
    うー。どうにかしたいけど、どうにもできないような。。。
    彼女の人生に関わってきたきた人たちはこの結果をどう受け止めるのか。
    人間の醜い部分がよく出ているな。

  • 最後、あまりの報われなさに呆然とした。幸乃にかかわった人たちは、彼女の死刑が執行されたことを知ってどう思ったのだろう。罪をなすりつけた人たちはほっとした?姉は?丘の探検隊のみんなは?そして、真実は後日伝わったのだろうか。ラジオで、余韻が残る本だという紹介で読んでみたのだけれど、いろんな意味でモヤモヤとする作品だった。

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著者プロフィール

1977年神奈川県生まれ。2016~2022年に愛媛県松山市で執筆活動に取り組む。現在は東京都在住。2008年に『ひゃくはち』でデビュー。2015年に『イノセント・デイズ』で第68回日本推理作家協会賞、2019年に『ザ・ロイヤルファミリー』で山本周五郎賞とJRA馬事文化賞を受賞。その他の著作に『95』『あの夏の正解』『店長がバカすぎて』『八月の母』などがある。

「2023年 『かなしきデブ猫ちゃん兵庫編  マルのはじまりの鐘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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