傷口から人生。 メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった (幻冬舎文庫) [Kindle]
- 幻冬舎 (2015年2月7日発売)


- 本 ・電子書籍 (201ページ)
感想・レビュー・書評
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こういう本が、誰かの声をすくいとってる本ってやつなんやろうなぁ。わたし自身、とても救われた。弱くてもいいんじゃないか。もしかしたら、誰かが見てくれているんじゃないか。そんなことを思わせてくれる本。「魂の速度」は、わたしが常々思っていることをほぼそのまんま言葉にしてくれたとまで思える。これを読むのはそのまんま自分と向き合うことになるので、苦しいかもしれへんけど、でも一人でも多くの、たったいま苦しいひとたちに読んでほしい。
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パニック障害で就活を辞退した女性がスペインの聖地巡礼を経て人生を取り戻していく。
聖地巡礼以降の話が特に身につまされた。今感じてる辛さは自分と向き合うことでひっくり返るかもしれない。 -
波乱万丈の人生を歩んできた著者の内面の変容過程を記した自伝。本人は常に不十分という感覚を持っているようだが、これだけのバイタリティを発揮できる人はなかなかいないと思う。巡礼の話で、旅路での出来事とリンクして人生の記憶を棚卸ししていく様子がよかった。この人に関してすごいと思うのは、他のものを軽蔑する心理が芽生えたとき、それを即座にメタ的に見て、自分の問題の知覚へと繋げられることで、これは私には実践しきれていないものである。
ともすると、この人は何やかやと関わる人に恵まれたからこういったポジティヴな変容を遂げられたに過ぎない、と考えたくもなってしまうが、実際本当に救いようのない関わりにそこかしこ囲まれている人もいるとはいえ、あくまでも自分の周りや社会をよく観察し、努めて客観的に自己とそれ以外の問題の切り分けをする以外にはないと、本書を読んで銘記するところである。 -
・買った経緯
自分の殻とか思考を抜け出せい自分がいて
・買った理由
同年代の人の人生をみたかった
・のこってる感想
毒親の呪いを祝福だと思える自分がいる -
就活中にパニック障害を発祥してしまったエリートメンヘラ女子が、スペインのカミーノ・デ・サンティアゴを巡礼する話がメイン。あとは社会人になってからの話も少し。彼女のメンヘラは機能不全家族からくる根深いものなんだろうけど、なのに自助努力で再生していくのがすごい。社会との関わりを持ち続けて、最後には自分のやりたかった文筆業にたどり着けるのがすごい。希望を持てる話。
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好きなセリフ♪
否定しなくていい。
ネガティブな感情も、全部自分の一部なんだ。 -
家族との確執、自傷と不登校、就活の失敗。家族も自分も完璧ではないし、簡単には人生は終わらないし、過去は変えられずに心の中どこかでくすぶり続ける。
「社会の形を決めるのは、いつだって自分自身だ」
他人とぶつかって、はじめて自身の輪郭もわかるから、怖くても外に出ること、この本で学びました。フツーの道から、はみ出てしまったと感じる人に、読んでほしい。 -
毎日を、土曜日、日曜日、祝日だと思って過ごしなさい、か。遍路で著者が出会った人の言葉が一番印象にのこったかも。
エッセイ? 著者過激だなあ。
親の呪縛には同情するけど、著者はもともとステータスとして持っているものがいっぱいあって、私から見れば豊かな方だと思う。感情移入はしにくい。
Life is writing? 著者はなぜ書くことにこだわるんだろう。著者の固執、執着が見えてこない。著者がこれまで読んでいた本は何?
遍路の話は良かったけど、その後のやってダメで辞めるの繰り返しの様子に、読んでいて疲れてしまった。人間そういうものなのかとも思って、ちょっと残念。いや、自分が希望を見せて欲しかっただけかもだけど。
著者に幼さを感じてしまい、胃もたれ。私が想定していたメンヘラのタイプが著者のものと違っていたのもある。メンヘラの生き辛さにスポットライトが当たっているようにも思えなかった。
多分著者は私と同年代だろうけど、著者自身の言葉は響かなかった(著者が遍路だったりその他で出会った人の言葉は別)。何故amazonであんなに高評価なのか。 -
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著者プロフィール
小野美由紀の作品





