聖なる酔っぱらいの伝説 他四篇 (岩波文庫) [Kindle]

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  • 酔っぱらい文学を語るときには必ずと言っていいほど参照される表題作が読みたくて読んだ一冊。幻のデビュー作『蜘蛛の巣』、中期のそれぞれに特色のある中編を 3編、遺作となった『聖なる酔っぱらいの伝説』を収め、ヨーゼフ・ロートの全体像をとらえる編集となっている。

    『聖なる酔っぱらいの伝説』は流石の面白さで、なるほどこれは名作という感じ。他には、中年の思いがけない恋愛を描く『ファルメライヤー駅長』が気に入った。

  • 収録作品は以下の通り。
     蜘蛛の巣
     4月、ある愛の物語
     ファルメライヤー駅長
     皇帝の胸像
     聖なる酔っぱらいの伝説

    ヒトラーのドイツ支配を予言した「蜘蛛の巣」は不気味。

    映画にもなっているらしい「聖なる酔っぱらいの伝説」もいいけれども、軽妙な「ファルメライヤー駅長」と「4月、ある愛の物語」が気に入りました。

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著者プロフィール

1894年、東ガリシアのブロディに生まれる。1939年、亡命先のパリで死亡。1923年からドイツの代表紙「フランクフルト新聞」の特派員となり、ヨーロッパ各地を巡ってユニークな紀行文を書き送り、売れっ子ジャーナリストとなった。その傍ら創作にも手を染め、1930年の長編小説『ヨブ─ある平凡な男のロマン』は現代のヨブ記と称された。1932年にはかつての祖国ハプスブルク帝国の没落を哀惜の念を込めて描いた『ラデツキー行進曲』を発表し、小説家ロートの名をも不動のものにした。

「2021年 『ヨーゼフ・ロート ウクライナ・ロシア紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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