本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘I」 (TOブックスラノベ) [Kindle]
- TOブックス (2015年1月25日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (358ページ)
感想・レビュー・書評
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オリジナルはネット小説。高評価多数だったので、(少女趣味な表紙デザインに抵抗を感じつつ)Kindle Unlimited で読んでみた。
本に埋もれて死にたいと豪語するほどの "本好きの変人" 女子大生(麗乃)が、自宅の書庫で本棚に押し潰され(?)、気がついたら中世ヨーロッパのような異世界に5歳児の病弱な女の子(マイン)として転生した? そこは本のない世界で、元"妖怪本スキー" のマインにはとても耐えられるものではかった。そこで一念発起したマイン、「本が買えないなら、本を作ろう。でも、本を作るにも紙がない。紙がないならば紙を作ろう。でも、紙を作るにも体力、腕力、身長、年齢、お金がない。ないない尽くしの中で、自分が持っている情報と引き換えに協力者を得て、奮闘」していく(著者あとがき)展開していくファンタジーだった。
なるほど、読み進めるにしたがって本作り(の歴史)が学べるわけか(これはなかなかユニーク)。それにしても、全30巻というのはさすがにキツイな。全5巻くらいなら、まあ読んでみてもいいか、となるけど…。第1巻を読んだ限り、全30巻を読ませるほどの魅力は感じられなかったな。
主人公の名前は「麗乃」で「うらの」。ふりがながなきゃ読めないな。「麗らか」で「うららか」と読むからありなのかな。 -
オーディブルで無料だったので話題になっていたこともありダウンロード。わたしはマンガやアニメはとっても好きなのに、小説としてマンガやアニメのノリを文章で読むのはなぜだか恥ずかしく感じてしまう。そのせいかこの作品もあまり楽しめなかった。
ラノベはおもしろい設定が多いけれど、小説ではなくアニメとして楽しむほうがわたしには向いているみたいだと気づけてよかった。この作品もマンガかアニメで再挑戦したい。 -
kindleのprimereadingで2巻まで無料で読めるので、タイトルに惹かれて読み始めた本。
本に埋もれて死ぬなら本望とまで思っている大の本好きな女子大生の本須麗乃が、就活の末念願の図書館司書に決まった矢先に、本だらけの自室で地震にみまわれ本棚から落ちてきた大量の本棚に押しつぶされ圧死という、ある意味本懐を遂げたところから物語が始まります。
本に押しつぶされ意識が遠のきようやく目覚めると、とっても病弱でほとんど寝たきりの少女『マイン』の魂と入れ替わりにその身体に転生してしまった麗乃。
中世のヨーロッパに似ている感じのその世界の一般兵の家の子になってしまい、大好きな本どころか筆記用具自体がその家には全く無い事に気が付きます。
どうやらその世界では紙(羊皮紙)は超高級品。
まずこのままでは本を読むなんて事は一生叶いそうもないと悟ったが、まったくもって諦めきれない麗乃は病弱なマインとしてその世界での生活を始めながらも、無い物は作ればいいと病弱な体に体力をつけつつ、今までの人生で読み漁った大量の本の知識を頼りにマインの家族も友人も町の人達も巻き込んで、野望を果たすための行動を始めるのでした。
って感じでなかなか面白い。 チートじゃないので、文化レベルが今の日本と全く違う世界で紙一つ作るのにも様々な困難を克服せねばならず、それをどうやってクリアしていくのかも楽しみ。
何気なく文字や紙の歴史にも軽く触れられちゃう。
異世界において剣や魔法を使い敵をなぎ倒して行くような話を期待している人には向かないが、少なくともタイトルの「本好き」や「司書」なんて単語に反応してこの本に興味を持った人や、鉄腕ほにゃららの村づくりや島の開拓なんかを楽しく見れる人なら楽しめると思う。
2巻目はもっとあっさり感想だけ書こう。 -
元女子大生、今幼児の主人公がチート過ぎないところがいい。
大人と対等に渡り合うくせにぽろぽろ迂闊な選択をする、その理由が盲信的な本への愛ゆえというキャラクターの根底に起因しているところが、どれだけ成長してもハラハラしながら読める材料として残るのが面白い。
異常なまでの本好きが、シリーズを重ねどこまで突き抜けていくのかが楽しみ。 -
無類の本好きが本のない世界の虚弱な女の子になってしまったら、の物語。
タイムスリップものだけど、本好きならば応援したくなるとてもほのぼのしい、かわいい物語。
続きも読みたくなりました。 -
異世界転生した女の子が、日本の生活水準から大きく遅れをとる世界で奮闘する話です。ヒロインは虚弱体質の5歳の幼児ですが、前世の記憶と知恵があります。そして異常な程に本が好き。本に対する執着は凄まじい。これからどうなるのかな。
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兵士の娘に転生した主人公が、識字率が低くて本が少ない世界で、本を作ろうと奮闘する物語。人気シリーズ第1作。
無類の本好きが、転生先である本の少ない世界で、本を作ろうとする行動力に感服。 -
全巻持っていて、一部は電子版のみならず書籍版も持っているので、コメントは第一部第一巻でまとめます。
もう、ドはまりという以外ないのですが、既に12周していて今13周目突入しています。読み始めたら止まらないし、何度読んでも面白い。他の方のコメントを読むと第一部で引っかかっている印象が強いのですが、物作りに興味のない人に第一部は面白くないでしょう。でも一度第二部まで到達したら、もう最終部まで止まりませんし、今連載中のスピンオフ版「ハンネローレの貴族院五年生」の続きが読みたい病にかかること請け合いです。
なんでこんなに面白いのか、いろいろ考えてみたのですが、まず会話が面白いことと要素がてんこ盛りなところでしょうか。いわゆる魔法世界の出世物語なのですが、魔法は当然ながら、友情、恋愛といった内容だけで終われば他のラノベと大差ないでしょう。しかし本作はビジネスについても結構書いてあって、マーケティングとか処世術など軽めのビジネス本の一面もあるのです。だから、大人でも読み応えがあるのかなと愚考いたしました。そして、合間にお笑い要素と恋愛要素が入ってくるので、飽きるということがありません。
本作は「小説家になろう」で発表されたものなので、今でもWeb版として無料で読むことはできますが、出版されたものは多少書き直しの部分がありますし、書き下ろしの短編集や椎名優先生による美しい挿絵と4コマ漫画が含まれています。コミック版も続々と出版中なので、そちらも強くお勧めします。