本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘I」 (TOブックスラノベ) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • オリジナルはネット小説。高評価多数だったので、(少女趣味な表紙デザインに抵抗を感じつつ)Kindle Unlimited で読んでみた。

    本に埋もれて死にたいと豪語するほどの "本好きの変人" 女子大生(麗乃)が、自宅の書庫で本棚に押し潰され(?)、気がついたら中世ヨーロッパのような異世界に5歳児の病弱な女の子(マイン)として転生した? そこは本のない世界で、元"妖怪本スキー" のマインにはとても耐えられるものではかった。そこで一念発起したマイン、「本が買えないなら、本を作ろう。でも、本を作るにも紙がない。紙がないならば紙を作ろう。でも、紙を作るにも体力、腕力、身長、年齢、お金がない。ないない尽くしの中で、自分が持っている情報と引き換えに協力者を得て、奮闘」していく(著者あとがき)展開していくファンタジーだった。

    なるほど、読み進めるにしたがって本作り(の歴史)が学べるわけか(これはなかなかユニーク)。それにしても、全30巻というのはさすがにキツイな。全5巻くらいなら、まあ読んでみてもいいか、となるけど…。第1巻を読んだ限り、全30巻を読ませるほどの魅力は感じられなかったな。

    主人公の名前は「麗乃」で「うらの」。ふりがながなきゃ読めないな。「麗らか」で「うららか」と読むからありなのかな。

  • オーディブルで無料だったので話題になっていたこともありダウンロード。わたしはマンガやアニメはとっても好きなのに、小説としてマンガやアニメのノリを文章で読むのはなぜだか恥ずかしく感じてしまう。そのせいかこの作品もあまり楽しめなかった。

    ラノベはおもしろい設定が多いけれど、小説ではなくアニメとして楽しむほうがわたしには向いているみたいだと気づけてよかった。この作品もマンガかアニメで再挑戦したい。

  • ネット書店でやたらオススメされるので無料の第1部の1巻目を読んでみた。とても人気があるようなのだが良さがわからない。
    世界観は作り込まれ人物もよく練られているのに、なんでハマらないのだろうか、と考えたらお話の進行が私には遅すぎるのが1番の理由。
    もう1つの理由はネット書店の紹介ページを読んで今後のストーリーのあらましから分かったことがあって、私は主人公が"成り上がる"話がもともとそんなに好きではないということだ。
    ずっと昔アメリカのテレビドラマシリーズで流行ってたような気がする。1つ思い出せるのは、初の女性大統領を目指す話、元は小説だったと思う。小説を読んでドラマも見た。興味が失せることなく最後まで読んだし見たが、ちっとも感銘を受けなかった。
    自分に課題を設けて獲得するなり克服するなりするヒロインは好きだが、集団の中でボスになるヒロインにあまり感情移入できない。好きなのは学者や芸術家、職人、それも趣味人としてではなく職業(飯の種)のお話だ。本作の主人公は趣味が高じて社会事業家になる的な方向なのかしらね。
    さらにもう1つの理由は、主人公が周囲への理解や洞察はほぼ頭にない感じの人に思えるからだ。別に心優しい人柄を期待しているのではないし、自分の欲望に忠実なことは好感度が高いのだが、中の人は成人している人間なのにEQという点では"さほど"のように感じた。そういう人物だからこそボスになれるのかもしれないけど。
    それから疑問のひとつに、周囲の人間が主人公の言動をとうてい3歳児とは思えないとは感じないのかしら、ということだ。私なら不審だし心配になる。この点はもっと先まで読めば納得がいくのかもしれない。
    これだけ人気があるのだから、おそらく魅力のある物語なのだろうが、私が今後継続して読むかというと、読むモノが見つからないときに無料で提供されていれば、可能性はある。

  • 異世界転生ものが苦手だ。正確に言うと、異世界の技術や知識レベルを下げ、相対的に現代の技術や知識レベルを上げて転生者が無双する話が苦手だ。
    ではなぜこの本に手を出したかというと理由は二つ。挿絵の椎名先生のイラストが好きだから。もう一つは、読書好きにこんなタイトル見せたら飛びつくに決まっている。

    異世界転生ものの例に漏れず、この本も現代の知識を使って主人公は貴族社会を下剋上していく。案の定苦手な展開だが、それでも読み続けたのは世界観がしっかり構築されており、平民から貴族へ、貴族から領主の跡取り候補へと少しずつ広がっていく主人公の世界を知りたかったからだ。

    そのわりに★3という平凡な評価には理由がある。
    一つは校正が甘いこと。校正の基本として『同じ単語を繰り返さない』というルールがある。例えば『走る』という単語が一つの文に2回登場する場合、片方は『駆ける』とか『アスファルトを蹴る』とか言い回しを変えなければならないが、これが守られていない。
    1冊千円以上もする本で、こんなお粗末な校正はいかがなものかと。

    もう一つは主人公の性格。
    主人公は表紙の少女だが、異世界転生ものなので中身は日本生まれの成人女性だ。度を超すほどの本好きで、本のために暴走するなど日常茶飯事。その結果しばしば他人に迷惑をかけている。
    だがこの主人公、謝らないのだ。
    最もひどい時は主人公が本のために暴走した結果、転生先世界の恩人を死地に送り込んでしまうのだが、こんな状況でも主人公は一言も謝らない。礼儀にうるさい日本育ちの成人がだぞ? 正気か!? と該当箇所を何度も読み返したほどだ。ちなみに恩人は後に死にかける。そりゃそうだ。

    ストーリーが魅力的だったため完結まで読んだが、結局主人公は最後まで好きになれなかった。

  • いわゆる転生系のなろう小説。なろう系は初めて読んだ。本が好きすぎる主人公が本の存在しない(一応それらしきものは存在するが)世界で四苦八苦しながら本を作ろうとしていくお話。想像していたよりも読みやすかったが、こちらの世界が違うからなのか倫理観等がちょっと気になったりした。

  • 生まれ変わった世界は考えられないほど底辺だった。
    信じられないほどの病弱だけど、自分が暮らしやすいように、本が読めるように、あきらめずチャレンジしていくパワーが、ハンパない。たぶんルッツはこれに圧倒されて、片腕になっちゃったんだろう。
    そんなに本って魅力的かな…
    満足に揃わない材料を、とても上手にアレンジする才能はすごい。

    アニメは原作にかなり忠実なのね。

  • Amazon prime reading
    表紙がオジサンが持っちゃいけない感じのラノベ(笑)
    異世界転生ものではあるけれど、主人公が異常なほど本好きの女子大生 
    図書司書への就職も決まったところで、お決まりの異世界転生(しかもなにも出来ない幼女【現世記憶付き】)。 
    中世欧州に近いマジカルな世界は、流通している本がない。 あっても羊皮紙に手書きで書かれた高価なもの。
    読書を渇望する主人公は、「無ければ作ってしまえ」ということで何もないところから本を作り、「司書」になろうというお話。 
    パピルス、粘土板、木簡いろいろとチャレンジしていきます。 まぁ、頑張れ(笑) 
    いいねぇ~読みやすくてラノベは。 (Amazon prime readingで読めるようになったら第二巻へ進みます)

  • なろう系を積極的に読むことはなかった。なんだろう、いたたまれない気分になってくるのだ。御多分に洩れずこちらも「いひゃ」だの「うふふん」だのが随所に挟まれ、度々読む気を削がれながらも、持てる知識で、大好きな本を作り出そう、本に近づこうとする主人公の試みは面白く、結局最後まで読まされてしまった。前世の記憶を持ちながらの転生はかなりチートだが、子どもには共感を得やすいのだね。

  • 本書の序盤、主人公である本好きの麗乃が現実世界で死に、異世界転生を経て本がない世界に飛ばされるという、よくあるストーリーだなぁと思っていました。

    ですが、次第に読んでいくとジワジワとマインが暮らす世界に引き込まれて行き、スラスラ読めました。不自由な体に対して、大人な考え・知識によって徐々に解決していく様や、周りを巻き込み共感させ利用していくやり方など、普通に社会に対して通底する何かを感じましたね(笑)

    あと麗乃の異常な活字中毒っていう設定が、また魅力的だったんだなぁって。自分も、これ程熱中する事ができる大好きな事・物をこれからも追求していきたいと思いました。

  • 以前より読もう読もうと思いつつ、なかなか手がだせなかった「本好きの下剋上」を読み始めました。
    1~2部と、コミカライズされた1~3巻がkindle_unlimited 読み放題の対象となっていたのです。ありがたやー(*´▽`*)
    長い文章を読むのは苦手なのですが、冒頭部分をコミックで並行して読めたので、主人公たちがどんな感じの人物か想像しやすくてよかったです。
    異世界へ転生してしまって最初は不満ばかりだし、幼女な主人公に最初は共感しづらかったですが、生前の知識を生かして自分本位に生活環境を整えていく過程はワクワクします。
    いつ異世界へ飛ばされてもいいように、幅広い雑学は必要だなぁ~と思った次第でした(笑)

著者プロフィール

香月美夜(かづき みや)
小説家。1月22日生まれ。中学2年生の頃より小説を書き始め、社会人となり結婚後、子どもの世話がひと段落してから執筆を再会。2013年より小説投稿サイト「小説家になろう」で『本好きの下剋上』を公開して人気作品となる。2015年にTOブックスより書籍化され一般誌デビュー、シリーズ化される代表作になる。同作シリーズは累計100万部を突破し、「このライトノベルがすごい! 2018&2019」2年連続第1位に輝き、テレビアニメ化も決定した。

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