マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法 [Kindle]
- ダイヤモンド社 (2015年2月19日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (263ページ)
感想・レビュー・書評
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自分が新卒で地方公務員に就職し、
その後の転職先も「公益財団法人」。
しかも都心ではなく、地方の都市。
周囲の人の感覚が世間ズレしていることが多くて、やりにくい…と感じていました。
何か新しいことをすると
「あの人は自分が特別だと思ってる」と言われる。
「若いから」とくくられる。
ずーーっと感じていたモヤモヤを
ズバリ言語化してもらった一冊でした。
モヤモヤしたのは、マーケティング感覚が乏しくて、規則でしばることしか考えていない人達ばかりだったから!
なるほど。
変われないものは、とって替わられる!
私には関係なさそう…と思う人ほど、読んで欲しい一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
慈善活動の分野においてもマーケティングが重要。たとえば「カンボジアの子供支援」だと資金が集まりやすい。この気付きがぐさっと刺さった。
良い商品ではなく、需要に対して供給が足りていない商品がよく売れる。 -
こんな人におすすめ
・今後どんな風に学校やキャリアを選んでいけば良いんだろう?と思ってる人
所感
・会社選びや資格選びのような狭い領域に囚われない価値観が学べる
・発行年的に例などは少し古いが、今の時代でも十分通用する内容
・具体例が多く読みやすいので、本を読み慣れてない人でも入りやすい -
audiobookではちきりんさんボイスが聴けます。
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くっそ良書。社会人三年目の早い段階で読めてよかった。
1年目の時に、プロジェクトチームのリーダー(技術力はない)に
「リーダーは開発ができる訳では無いですよね?自分とリーダーにある差ってなんなのでしょうか?」
と聞いたことがあった。(こんな失礼な聞き方では無いけど)
この本を読んで、そのうちの一つがマーケット感覚だと気づいた。
そのリーダーは明らかに市場を理解し、先を見ていた。そして、それを伝えるのが上手かった。
開発ばかりしていると、システム的に実装レベルが高いものを顧客が欲しがるだろうと思いがちになる。
実際、1ヶ月くらい考えて作ったものより、1行コードを追加してできるものの方が求められることもあった。
視野が狭まっていく前に、このような俯瞰できるきっかけをくれた本。
実にいい。
そういう意味ではこのブクログというシステムも、インセンティブを刺激されてインストールしたな。
ホント、よくできてる世の中だ。 -
新卒の頃、先輩に勧められてブログを読んでいました。
7年前の本なのに、まだ新しいと感じさせる。
本当にちきりんさんはすごい。
マーケティングの考え方を柔軟にほぐしてくれます。 -
マーケット感覚は、価値のあるもの(売れるもの)に気づく能力であり、気づくためには既存のお金の発生する枠組み(フィルター)を良い意味で外して需要ニーズを見極めることが大事だと学んだ。
また、需要があれば必ずしもOKというわけではなく、供給過多になっている可能性もあり、テクノロジーやグローバル化の進んだ昨今、日本全国や、世界といった大きなくくりの中で、その時の需給をきちんと見極めていく力が求められていると分かった。
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資本主義社会の中では、世の中のあらゆるものに値段がつく。
0円になるもの、負債になるものも沢山ある中で、価値あるモノやコトを見極める力が大事。
自分が提供できるものや自分の身の回りのもので、世の中という市場に放り込んで価値を生むものを発掘できる力=マーケット感覚を研ぎ澄ませていく必要がある。 -
【市場の構造を理解するための要素】
①取引される価値
②買い手=需要者(価値を入手する人)
③売り手=供給者(価値を提供する人)
④取引条件(価格など)
【市場の動きを理解し、予測・利用するための要素】
⑤買い手と売り手が取引する動機
⑥それぞれの要素に起こりうる今後の変化
⑦市場の中で選ばれるための方法
私は、ジャパネットたかたが売っているのは「孫のアドバイス」だと思っています。実際の孫は、祖父母の買い物に、毎回つきあってくれたりはしません。自分たちの生活やニーズも、そこまで把握してくれていません。
…
ここで重要なのは、その説明の合理性ではありません。説明を聞く前から、顧客側が、「この人は、私が信じられる人だ」「この人は、自分に合う商品を理解してくれている」と感じていることが重要なのです。
・プライシング
①自分にとって、この商品(サービス)の価値はいくらか?
↓
②他の誰かにとって、この商品(サービス)の価値はいくらか?
↓
③そのまた別の誰かにとって、この商品(サービス)の価値はいくらか?
↓
④この商品(サービス)を最も高く評価する人は、どのような人たちか?
↓
⑤この商品(サービス)を、誰に向けて売れば、価格は一番高くできるのか?もしくは、一番たくさん売れるのか?
もうひとつの組織と市場の意思決定方法の違いは、組織が「決めてから→やる」のに対し、市場は「やってみてから→決める」という点にあります。
■マーケット感覚を鍛える5つの方法
その1 プライシング能力を身につける
その2 インセンティブシステムを理解する
その3 市場に評価される方法を学ぶ
その4 失敗と成功の関係を理解する
その5 市場性の高い環境に身を置く
その4 失敗と成功の関係を理解する
マーケット感覚を鍛えるための4つめのポイントは、成功と失敗の関係を正しく理解することです。日本人はよく、「シリコンバレーは失敗に寛容だが、日本社会は失敗した人を許さない」と言いますが、この理解は完全に間違っています。シリコンバレーは失敗に寛容なのではなく、「失敗経験のない人など、まったく評価しない」のです。
なぜなら「失敗経験のない」ということは、「これまでの人生において、チャレンジをしてきていない」と見なされるからです。「できる範囲のことしかやってこなかったのでは?」「高い目標を掲げた経験がないのでは?」と疑われるのです。
特に失敗を成功の反対概念と捉え、避けるべきもだと考えていると、失敗を怖がるあまり、市場での学びのプロセスになかなか踏み出せません。
私が学生に、最初から日本の大企業や公的機関で働くのを勧めない理由も同じです。大きな組織になればなるほど分業が進み、市場から遠い部門で働く人が多くなります。組織が整っていないベンチャー企業や、ラーメン屋などの自営業の場合、社長からアルバイトまで、全員が常に市場に向き合っているのとは対照的です。