百円の恋 [DVD]

監督 : 武正晴 
出演 : 安藤サクラ  新井浩文 
  • TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D) (2015年6月10日発売)
4.03
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  • (7)
  • (1)
  • 本棚登録 :550
  • レビュー :112
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988101184026

百円の恋 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 2014年 日本 113分
    監督:武正晴
    出演:安藤サクラ/新井浩文
    http://100yen-koi.jp/

    弁当屋の実家に引きこもる32歳ニートで処女の一子(いちこ)。出戻りの妹と大喧嘩のあげく実家を出て一人暮らしを始めるも、バイト先の100均コンビニの従業員は変な人ばかり。近所のボクシングジムで見かけたボクサーの狩野とデートらしきことをしてみたり、同棲まがいの状況になったりするもあっさり捨てられ、やがて一子はすべての鬱屈をぶつけるようにボクシングに打ち込むようになる・・・

    とにかく安藤サクラがすごい!!ニート生活中の、だらしなくたるんだ背中のお肉、猫背の佇まい、すっころんでパツパツのお尻にくっきり透けてみえる下着のラインなどなど、そんじょそこらの小綺麗な女優さんには絶対にできない芝居と醸し出せない空気感。そこからの、バツイチお喋りオヤジに強姦され、好きな男には振られ、踏んだり蹴ったりの中ボクシングに本気で目覚めたあとの、軽快な動き、パンチのキレ、無駄のない肉体への変貌がすごい!どんよりと澱んでいた目つきも、いつのまにか獲物を狙う肉食動物のように鋭く変化、それを物語の進行のなかであくまで自然に破綻なくやり遂げた安藤サクラには脱帽。

    崖っぷちボクサー狩野の新井浩文もさすがの好演で、とくに序盤の挙動不審っぷりがかなり笑えました。いつもバナナばっかり買ってくからコンビニ従業員に「バナナマン」とあだ名され、でも肝心のバナナを持たずに帰ってしまううっかりさ(笑)デートに誘っておきながらも一子をほぼ放置したり、病み上がりの一子にものすごい巨大な肉を焼いて食べさせたり、わけわかんないんだけど愛おしいんだよなあ。

    二人の関係性の描き方も良かった。風邪で倒れた一子が狩野に優しくされて突然泣き出したときは、ただ無言で彼女を抱きしめた狩野が、ラストシーンで同じく泣きじゃくる一子を、けして抱きしめようとはせず、距離を保ち続ける。そのもどかしさ。ただギュッと手を繋いで「飯食いに行こう」とそれだけでも、けれどむしろ狩野は一子を使い捨ての女ではなく「戦友」と認めたのだと思えてグッときました。

    いかにも元ヤン風で姉と喧嘩の絶えなかった妹が、リングに倒れた一子に「立てよ負け犬!」って叫ぶシーンも泣けた。言葉は悪いけど、彼女の中ではもう姉は負け犬ではなくなったのだと逆にわかる。1度でいいから勝ってみたかった、と泣く一子は、単にその試合の結果ではなく自分の人生についてそのような敗北感を抱き続けてきた。他人から見たらいわゆる「負け組」のようなキャラクターが一子の他にもたくさん登場するけれど、彼らに対する一子の(あるいは監督の)視線に蔑みはない。

    さらにエンディング曲が映画の内容とマッチしていて素晴らしかった!!「負けたのは戦ってたから」というフレーズが胸に刺さります。もう誰も一子を負け犬なんて思わないよ。どん底からでも這い上がれるパワーをもらえる良作でした。

    クリープハイプ「百八円の恋」
    https://www.youtube.com/watch?v=DLJs3II1EZA

    • まうす みっきーさん
      すごくステキなレビュー!
      「『戦友』と認めた」、になるほどです。
      2015/07/27
    • yamaitsuさん
      まうす みっきーさん、ありがとうございます(*^_^*)
      ほんと素敵な映画でしたもの!
      2015/07/28
  • 実家に引きこもり自堕落な毎日を送る32歳の一子。
    離婚して子連れで出戻ってきた妹と衝突をして家を飛び出して1人暮らしをするハメになります。
    仕方なく100円ショップで深夜のバイトを始めた一子は、そこで同じような社会からこぼれた不器用な
    人間たちと出会っていきます。
    そして近所のボクシングジムでストイックな練習を続ける引退間近の中年ボクサー狩野と付き合い始めます。
    ダメダメな三十路女が中年ボクサーとの出会いをきっかけに自らもボクシングに目覚めて次第に肉体とともに心もシェィプしていく姿を描いた女の人生の再生ドラマです。
    安藤サクラの渾身の演技がお見事でした。

  • アマゾンプライムで鑑賞。
    本映画のポスターにある
    「呆れる程に、痛かった」がこの映画の全てを表している。
    描かれる環境と人のどうしようもなさがとても痛いし
    ボクシング映画なので物理的にも痛いし
    クリープハイプ(いかにも高円寺系)が歌う主題歌は
    痛い痛い痛い連呼している、といった具合。

    安藤サクラが変化していく姿も確かに素敵なんだけど
    個人的には、なんとも言えない負のオーラしかない似た者同士が集合してどうしようもない話しをするていう描かれ方に猛烈に胸が痛くなったので、この部分が一番です。

  • 安藤サクラさん、すごいな〜。
    違和感なく、その人に、なり切ってる。

    百円の恋。
    勝ちたかった、と泣きながら繰り返す。
    でも、勝ってるよ、って思った。

    いや、勝ち負けじゃない。
    取り戻せたね、久しぶり!って、言いたくなった。

  • 一子/安藤サクラの自堕落で、とじこもり。
    32歳で処女で、なんとも言えない雰囲気。
    確かに、オンナをあきらめたような生活。
    妹が、離婚して、子供を連れて、実家にもどる。
    お母さんは、がんばり屋で、弁当店を切り盛りする。
    妹と衝突することで、実家をでて独り住まい。
    100円生活のショップにバイトに行く。
    その時の店長と44歳の中年おじさんのアルバイトが
    実に、いいのだ。コンビニって、こんな感じなのだ
    という雰囲気感が実にいい。
    そして、一子の一途で、くらそうな雰囲気もコンビニに合っている。
    いつもバナナを買いにくるオトコ狩野/新井浩文は 
    ボクシングジムで練習していた。
    それに魅きつけられる一子。
    ここから、一子は 変化していく。
    勝負下着を着て、ずるっとしたワンピース。
    動物園に、デートする。
    ボクシングの試合を見て、さらに変化が起こる。
    叩き合うこと、最後に 励ましあう姿に感動するのだ。
    それからの一子の 変身ぶりが すごい。
    シャープな身体の動き。そして、絞り上げられた身体。
    前半部分は、このことを 印象づけるために、自堕落していたのか。
    32歳以下でしか 女子の試合はできない。
    最後の歳だが、チャンスがめぐってくる。
    4ラウンドの試合の展開が、すばらしい。
    相手の選手は 強いのだ。それに、立ち向かう一子。
    その必死さ、たたかれても闘う。
    そして、ボコボコにされて、負けてしまう。
    しかし、一子は 立ち上がって 相手の選手のところに行き
    「ありがとう」というのだ。このシーンが実にいい。
    ボクシングを勝負ととらえるのでなく、
    ボクシングをしたいと言う想いが 強烈なメッセージとなる。
    ボクシングを見る 母親、父親そして妹。
    お母さんの表情、妹の表情が 優れている。
    驚き、がんばって、そして、勝って。
    弁当屋の一体感がうまれているが、
    一子はそれよりも大切なものがあった。
    いい映画だった。安藤サクラの存在感。

  • 安藤サクラの演技力がとにかくスゴかった!
    前半のニートっぷりから後半のプロテストを受けるまでの豹変がすごい。目つきや身体がこんなに変わるんかとビックリした。
    トレーニングシーンはテンション上がる。

  •  もうとっくに観ちゃったよって人は多いと思うし少しネタバレですが、昨日、DVDで『百円の恋』を再び観た。

     主題歌:クリープハイプ「百八円の恋」この曲が映画を際立たせている。ギターの指さばきやノリが最高だ。で、このバンドつながりの映画、松居大悟監督最新作
    『私たちのハァハァ』本公開は夏らしいので楽しみだ。

     男って最低だよね。と思うほどアホな男たちが出てくる映画だ。なんとも苦笑いをしてしまう。その辺りも映画の構成のキーワードなのだけれど。ダメ女がボクシングと出会って輝いていくというストーリーには、ダメ男が必要だったのでしょう。

     しかし、女優とは過酷な仕事である。イントロ部分でブヨブヨと太った安藤サクラのウエストがアップされる。その彼女がボクシングと出会って細くなっていく。驚きのダイエット。

     映画の撮り方は後半部分のウエストが細い方を先に撮り、女優を太らせて前半を撮るか、女優を太らせて実際にボクシングをしながら身体を絞りながら映画を撮るという二つの方法があると思う。後者の方が女優はキツイ。

     その辺りを調べてみると、監督インタビューからは太らせてから痩せてシャープな身体を作ったということだ。女優とは過酷な商売である。しかし、後者の撮り方であれば映画自体の表現がより真実味を持たせてプラスαとなることは確実だ。

     映画のラスト、試合が終わったロッカールームの鏡に映る一子こと安藤サクラの表情が矢吹丈のようにカッコイイ。 安藤サクラという女優はすでに大女優なのだと確信した作品だった。

  • 安藤サクラ=斎藤一子 32歳のニート 新井浩文=バナナマン=狩野裕二 37歳でプロボクサー定年 男なら豆腐、女ならなお豆腐 自己満足の道具じゃないんだよボクシングは いい左なんですけどね 10年遅えよ 山口県周南市 クリープハイプ「百八円の恋」 乳首噛んで 女房気取り 弁当屋 試合が終わればノーサイド レイプされました 負け犬

  • バイト先のおっさん、すんごい気持ち悪かったなぁ…。
    安藤サクラのキャラクターだからこそ成し得たし、変わりざまがすごかった。
    ラスト新井浩文が何故戻ってきたのかは納得出来ないけど、恋愛映画ではないあらまぁいいのかな。

  • 前評判は良いが個人的にあまり期待してなかったんですけどね…すごかった。。圧倒。安藤サクラがクラクラするほど凄すぎた。気持ち悪いくらい凄かった。
    一生懸命な人みるのが嫌いというのわかるなと思った。一生懸命な人見てると自分のどうしようもなさがより、露呈されるものね。

    たるんたるんのニートでしかなかった身体からプロボクサーの身体へなっていくイチコを観ているとうわーと。タフすぎる。低予算映画でここまでなるのか、鳥肌立ちっぱなし、最後はいつのまにか泣いてしまっていた。

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