- Amazon.co.jp ・電子書籍 (415ページ)
感想・レビュー・書評
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若い頃に読んでもこの面白さはわからなかったと思う 名作の多くがそうなんだろうな
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名作と呼ばれる小説、特に海外の作品を、これまであまり読んでこなかったなあと、反省しています。
とある場でこの作品が紹介されていたので、「この機会に」と思い、電子書籍版で読むことにしました。
時代は清朝の終わり、中国北部の農村のシーンから、物語は始まります。
畑を耕して生活している「王龍」が、主人公。
父と二人で生活していた彼が、妻を娶ります。
家族ができて暮らしが変わり、次第に大きな土地を、耕すようになる王龍。
しかし、作物が全く育たない年が来て・・・という展開。
大地に作物を植えて、その収入で生活する。
そんな王龍の生涯を、読者が一緒に体験していくような形で、進んでいきます。
文庫版三部に渡る大作ですが、第一部では以下のようなことを考えながら、読み進めました。
・畑を耕して生きていくというのは、どのような日常なのか
・中国北部の農村と南部の街の、生活の違い
・近代化と外国の影響が入り込む、清朝末期の街の雰囲気
・生きるか死ぬかの生活の中で、どこまでが許されるのか、何をしてはいけないか
・街の生活の豊かさと怖さ
・幸せが来れば災いが来る、災いが来れば幸せが来る
・成功者、特に男性が陥りやすい罠
・老いるとはどういうことか、平安な心を保つことはできるのか
・成功者の孤独
1931年に発表された作品ということで、登場人物の会話の古めかしさや、差別的な表現は気になりました。
しかし話の展開もテンポ良く、退屈さを感じないまま、読み進めることができました。
三部に渡って書かれるであろうと思った内容が、この第1部で書かれていました。
この後どのような話が待っているのか? 期待して第2部を読みたいと思います。 -
有史以降女性は男の奴隷だった。パートナーになることはないのか?
何も持たない男が、血反吐をはくように生き、土を愛し、土に生きる
その子どもの男たちは、無学な父の用のために教育を受ける → 父のような訛りもなくなり、裕福な地主の子らとなる
父の土地は広がり資産を生む、世代間の溝も生む