大地 第一部 [Kindle]

  • グーテンベルク21
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感想・レビュー・書評

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  • 若い頃に読んでもこの面白さはわからなかったと思う 名作の多くがそうなんだろうな

  • 名作と呼ばれる小説、特に海外の作品を、これまであまり読んでこなかったなあと、反省しています。
    とある場でこの作品が紹介されていたので、「この機会に」と思い、電子書籍版で読むことにしました。
     
    時代は清朝の終わり、中国北部の農村のシーンから、物語は始まります。
    畑を耕して生活している「王龍」が、主人公。
    父と二人で生活していた彼が、妻を娶ります。
    家族ができて暮らしが変わり、次第に大きな土地を、耕すようになる王龍。
    しかし、作物が全く育たない年が来て・・・という展開。
     
    大地に作物を植えて、その収入で生活する。
    そんな王龍の生涯を、読者が一緒に体験していくような形で、進んでいきます。
     
    文庫版三部に渡る大作ですが、第一部では以下のようなことを考えながら、読み進めました。

    ・畑を耕して生きていくというのは、どのような日常なのか
    ・中国北部の農村と南部の街の、生活の違い
    ・近代化と外国の影響が入り込む、清朝末期の街の雰囲気
    ・生きるか死ぬかの生活の中で、どこまでが許されるのか、何をしてはいけないか
    ・街の生活の豊かさと怖さ
    ・幸せが来れば災いが来る、災いが来れば幸せが来る
    ・成功者、特に男性が陥りやすい罠
    ・老いるとはどういうことか、平安な心を保つことはできるのか
    ・成功者の孤独

    1931年に発表された作品ということで、登場人物の会話の古めかしさや、差別的な表現は気になりました。
    しかし話の展開もテンポ良く、退屈さを感じないまま、読み進めることができました。

    三部に渡って書かれるであろうと思った内容が、この第1部で書かれていました。
    この後どのような話が待っているのか? 期待して第2部を読みたいと思います。

  • 有史以降女性は男の奴隷だった。パートナーになることはないのか?

    何も持たない男が、血反吐をはくように生き、土を愛し、土に生きる
    その子どもの男たちは、無学な父の用のために教育を受ける → 父のような訛りもなくなり、裕福な地主の子らとなる
    父の土地は広がり資産を生む、世代間の溝も生む

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著者プロフィール

(Pearl Sydenstricker Buck)
1892-1973。アメリカの作家。ウェスト・ヴァージニアに生まれる。生後まもなく宣教師の両親に連れられて中国に渡り、アメリカの大学で教育を受けるため一時帰国したほかは長く中国に滞在し、その体験を通して、女性あるいは母親としての目から人々と生活に深い理解をもって多くの作品を発表した。1932年に『大地』でピュリッツァー賞を、38年にはノーベル文学賞を受賞。また1941年に東西協会設立、48年にウェルカム・ハウスの開設と運営に尽力するなど、人類はみな同胞と願う博愛にみちた平和運動家としても活躍した。

「2013年 『母よ嘆くなかれ 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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