大地 第二部 [Kindle]

  • グーテンベルク21
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  • 清朝末期から革命直後にかけて、農業を営む男の栄枯盛衰を描いた小説、『大地 第一部』。
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B00U3AJI0K
    その続編の第二部を、続けて読みました。

    第一部にて生涯が描かれた、「王龍」。
    第二部は、その王龍の死の場面から始まります。
    自分が耕す土地を大きくしていくことで財を成した、王龍。
    その財産を引き継いだ、3人の息子たち。

    性格も職業も違う彼ら3人は、父から受け継いだ財産を、どうしていくのか。
    物語は、軍人となった三男に振り回されるような形で、展開していきます。

    第二部では、読みながら以下のようなことを学び/考えました。
    ・子供を持つ喜び、子供を持つことによる苦労
    ・清朝が倒れた後の、群雄割拠の中国の情勢
    ・目標を持った人生と、授かった境遇にぶら下がる人生の違い
    ・ひと世代で時代はずいぶん変わる、社会情勢も生活環境も
    ・自らの子供にどう接し、育てれば良いのか
    ・子供のためにしたことが、必ずしも子供のためになるとは限らない

    親と子供、ひと世代の違いで起こった、生活と考え方の変化。
    第一部とはずいぶん異なる作品世界に、この時代の中国の変化の大きさを感じました。

    第三部はどのような話になるのか。
    続けて読み進めたいと思います。
     

  • 快楽の追求に生きる長男、金儲けに生きる次男、名を揚げて軍人として生きる三男

    親の心子知らず、だが、子の心も親は知らず
    ここにすれ違いが生じ、悲喜劇がある

    かつて「奴隷」と呼ばれた女が、教育を受けるようになる → 男性と対等な女性の登場
    彼らは家にも土地にも縛られていない自由な世代、この自由が今後彼らに何を及ぼすか?

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著者プロフィール

(Pearl Sydenstricker Buck)
1892-1973。アメリカの作家。ウェスト・ヴァージニアに生まれる。生後まもなく宣教師の両親に連れられて中国に渡り、アメリカの大学で教育を受けるため一時帰国したほかは長く中国に滞在し、その体験を通して、女性あるいは母親としての目から人々と生活に深い理解をもって多くの作品を発表した。1932年に『大地』でピュリッツァー賞を、38年にはノーベル文学賞を受賞。また1941年に東西協会設立、48年にウェルカム・ハウスの開設と運営に尽力するなど、人類はみな同胞と願う博愛にみちた平和運動家としても活躍した。

「2013年 『母よ嘆くなかれ 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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