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感想・レビュー・書評
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清朝末期から革命直後にかけて、農業を営む男の栄枯盛衰を描いた小説、『大地 第一部』。
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B00U3AJI0K
その続編の第二部を、続けて読みました。
第一部にて生涯が描かれた、「王龍」。
第二部は、その王龍の死の場面から始まります。
自分が耕す土地を大きくしていくことで財を成した、王龍。
その財産を引き継いだ、3人の息子たち。
性格も職業も違う彼ら3人は、父から受け継いだ財産を、どうしていくのか。
物語は、軍人となった三男に振り回されるような形で、展開していきます。
第二部では、読みながら以下のようなことを学び/考えました。
・子供を持つ喜び、子供を持つことによる苦労
・清朝が倒れた後の、群雄割拠の中国の情勢
・目標を持った人生と、授かった境遇にぶら下がる人生の違い
・ひと世代で時代はずいぶん変わる、社会情勢も生活環境も
・自らの子供にどう接し、育てれば良いのか
・子供のためにしたことが、必ずしも子供のためになるとは限らない
親と子供、ひと世代の違いで起こった、生活と考え方の変化。
第一部とはずいぶん異なる作品世界に、この時代の中国の変化の大きさを感じました。
第三部はどのような話になるのか。
続けて読み進めたいと思います。
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快楽の追求に生きる長男、金儲けに生きる次男、名を揚げて軍人として生きる三男
親の心子知らず、だが、子の心も親は知らず
ここにすれ違いが生じ、悲喜劇がある
かつて「奴隷」と呼ばれた女が、教育を受けるようになる → 男性と対等な女性の登場
彼らは家にも土地にも縛られていない自由な世代、この自由が今後彼らに何を及ぼすか?