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- / ISBN・EAN: 4562474163699
感想・レビュー・書評
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チェック:『エル・トポ』などのアレハンドロ・ホドロフスキー監督の企画で中止となったSF大作について、貴重な資料や証言を交えて当時の裏側を明かすドキュメンタリー。ホドロフスキー監督本人のほかプロデューサーのミシェル・セイドゥーや監督のファンであるという『ドライヴ』などの監督ニコラス・ウィンディング・レフンなどが登場、デヴィッド・リンチが同原作で監督を務めた『砂の惑星』についての感想、また当時作られた美しいストーリーボード集の絵なども挿入する。幻となった『DUNE』をめぐるさまざまな秘話を、パワフルに語り尽くすホドロフスキー監督に引き込まれる。
ストーリー:『ホーリー・マウンテン』などの鬼才、アレハンドロ・ホドロフスキーが監督を予定していた『DUNE』は、スタッフにメビウスやH・R・ギーガー、キャストにサルバドール・ダリやミック・ジャガーといった人物が参加予定の斬新な企画だった。ところが製作は中止になってしまう。その一連の騒動を監督本人やプロデューサーのミシェル・セイドゥーらが語る。
http://www.cinematoday.jp/movie/T0018959詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
冒頭で出てくる数々の悪趣味な映像に反して、ユーモアたっぷりで機嫌が良く、見ようによっては上品さも漂うホドロフスキー氏に油断する。
映画会社の同意を得られず、配役、絵コンテまで完成させた映画が陽の目を見ないと語った時の怒りと、デヴィットリンチ版は失敗だったと目をキラキラさせて喜ぶ姿に狂気を感じる。
ハルコンネン男爵にオーソンウェルズ、甥っ子フェイド=ラウサにミックジャガー、皇帝にダリ、プリンセスイルーランにダリの愛人の顔ぶれを想定し、実際に口説き落としていた。絵コンテはジョジョ風のくど目の色合いで独特の世界観だった。
ポール役の予定だった息子は腑抜けていてどことなく石田壱成を思わせた。
10時間の映画は誰も見ないだろうなぁ‥と感じたが、狂った王侯貴族がいた時代ならパトロンとなって実現して芸術として伝わるかもなぁ、とも思わせる熱量だった。