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感想・レビュー・書評
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こちらの本の見どころはやはり、本書のタイトルである「聞き出す力」についてです。それらを実例をかなり多めに織り込むことで分かりやすく解説されています。
本書の中に「興味がない相手でも、その相手の著書なりブログなり雑誌記事なりを読み漁れば、どこか必ず好きになれるポイントが出てくる」という言葉があります。
このように、相手のことを徹底的に「好きになること」「知ること」が一番聞きたいことを聞き出すのに重要だと学びました。
言われてみれば「好き」だと思わない相手のことを知りたいなんて思わないし、相手にもそれが伝わり距離を取ろうとするのは、ごくごく身近な感覚ですよね。
他にも、インタビューをする際に緊張してしまうときの対処法や、
「面白い空気」を醸し出す方法もあるので、気になる方は参考にしてみましょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世の中はある意味で「プロレス」であり、人となりであり本音を聞き出すことに情報として価値があり、なによりも刺激的で面白いということ。インタビューアーとしては自分を出さないけれど、そこには確かにその人がいる。この態度が極めて重要なのだと思う。便乗企画と認めているように阿川佐和子との対談も収録されているのだが、相手のことを調べ尽くして臨むのか、純粋な視点で相手のことに興味を持つのか、あくまでもスタイルは人それぞれなのだと思う。相手との距離のとり方一つとっても勉強になる。
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著者のラジオ出演、書評、著作は大好きだが、この本については、話を聞き出す前にきちんと調べましょう、ということの学びのみ。
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芸能ゴシップや雑誌のコラムが好きな人には良いのかも。
短文で、なんとなしに読めるエッセイ。 -
ラジオで吉田豪の話は良く聴いてて、この本のことも結構前に聴いてた。
毎度のことながら、「この話って名前伏せてないけど大丈夫?」とこちらが不安になってくることがある。そのあたりの線引が面白い。
阿川佐和子とのスタイルの違いとか、ラジオでも聴いてた話だけど、改めて読むと面白い。
この本が何かを学ぶ為の本かどうかは微妙だけど、嘘をつくのは人と話すときは悪手だと分かる。橋本真也とのエピソードとか。
とにかく、楽しい一冊。 -
卒論でインタビュー調査を控えてるので、読んでみた。
読み終わって、起き上がってくる本へのツッコミを、すべてあとがきで潰している豪さんの周到さには笑う。
本書に書かれているとおり、聞くためのテクニック本というより、面白インタビュー集となっているのが、楽しめたのでよし。純粋に参考になる部分もあった。豪さんは終始謙虚に振る舞っているが、「良い物を作る」ことへのこだわりとエネルギーは半端なく、プロフェッショナルに違いない。
*取材相手のことはきっちりと下調べをする
*取材を成功させるには常識(マナー)が大事。
*取材中に敢えてだまり、会話をストップさせ、相手に「何か話さなきゃ」と思わせ情報を引き出す
*相手のことを好きになろうとする。心から興味を持って聞く
*嘘はついてはいけない、しかしもちろん正直に吐露しすぎて相手を不快にさせるのもNG -
著者がインタビュアーとして行ってきた仕事のエピソードが中心に綴られ、それに沿う形で「これってこういうことを意識してるんだよね」と彼のやり方や考えが触れられている。
インタビューする上でのコツやポイントが体系的にまとめられている、という訳ではない。
ビジネス本のようなまとめ方ではないので、読みにくい。スキルを表面的に理解するならば見出しだけで充分。
エピソードとして綴られている芸能人の黒い話が若干面白かったりするので、その部分も読みつつ、インタビューのコツも少し知れる、くらいの感覚で読むべきかな。
自分が求めているものではなかった。 -
「プロインタビュアー」吉田豪さんによる雑誌連載のまとめ。読み終えた感じとしては「先に著者のインタビュー集を読むべきだった!」という後悔がまず先にたちました。。
何故かと言うと、体系的に聞き出す力を纏めているというよりは、インタビューを数多くこなしてきた中での印象深いエピソードや裏話が中心だったりするので、元のインタビューを知った上で完結するようにも思うし、それを知らないと「楽しい本だなぁ」で終わってしまう感があります。まぁそれでもいいかな(笑
それでも端々に「聞きだす力」の要素は含まれていて、「嘘をつかない」「下調べする」的な文章内に明示されているものもあれば、「聞く力」の阿川佐和子さんとのインタビュースタイルの違い(阿川さんはイノセントに相手の懐に入って質問する、吉田さんは事前に調べる)、他のインタビュアーについてのコメント(たまに、それってダメじゃない?的ニュアンスが含まれてたり)など、行間に言いたいことが含まれている気がするものもあります。
インタビュアーとしての聞き出す力も、きっと行間や場の空気を上手く読むのが大事、ということでしょうか。
あとは、対象への愛の出し方、その文章への表し方が上手いなぁと感じました。結構色々な人のダークだったりヤバめだったりする話が載っていて、これは著者とインタビュイーとの関係性がなかったら出版できないレベルなのでは?
正直、真似できるかと言うと難しいような気もします。まずは下調べなんかも含め、当たり前にできることから始めていって、空気を読みながら踏み込んでいくか…。インタビュアーって大変だ! -
著者の本は初めて読む。インタビューそのものを読んでみたい。
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プロ書評家にしてインタビュアーの吉田豪による、自分自身のインタビューのこつについて綴った一冊。
インタビュアーとして特別なことを言ってるわけではなく、よく勉強して、かつ率直に聞くことが大事だと言っている。
つまり、インタビュアーじゃなくても通じる話。
ただ、彼が以前は一介のプロレス誌のライターに過ぎなかったのが、いつの間にやら情熱大陸にまで出るくらいの業界の第一人者になったのかがよく分かった。