皮膚という「脳」 心をあやつる神秘の機能 [Kindle]

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  • 東京書籍
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感想・レビュー・書評

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  • ちょっと小難しかったかな・・・笑

    でもたしかにライブハウスで聴く音楽、それもライブハウスで聞くのと小ぢんまりとしたバーで聴く時、野外で聴く時とて全然違うように感じるのは、皮膚で受信?する振動の差なのかなあ、となんとなく納得

    また、何色かで統一されてる部屋って
    なんか違う気がする・・・

    低音で不調をきたす的な話を読んだ時は
    車酔いや船酔いとかも単純に揺れだけじゃなくモーター音とかの振動にヤられてるんかもなあ
    確かに低音で唸ってる時のはより気持ち悪い気がするし・・・

    と、いう感じで
    確信は得られなかったけど
    そうかもなあ、と思える内容でした

  • アンリミテッドにて読了。(現在はアンリミテッド指定を外されている。外されていても借り続ける事が出来た。)

    嘗て何かの本で読んだ、皮膚とマッサージと、精神に関する話題が復讐できた。
    子どもを育てる時、夫婦のコミュニケーションを深める時など、大いに参考になると思った。また現代の精神の病の原因も、肌接触の欠乏という観点から大いに参考になると思った。星四つ。

    iPhoneの読み上げ機能を多用したのでハイライトは少なめ。

    下記にハイライトした個所をコピペ:

    9
    黄色のハイライト | 位置: 640
    その結果、排卵期の思春期後女性は、卵胞期の思春期後女性よりも、男性のにおいに対してよりセクシーさを感じることがわかった。そこで、刺激となる男性の年齢別にセクシーさを調べたところ、排卵期の思春期後女性だけが、 20 代の男性のにおいにセクシーさを感じることがわかっ


    オレンジ色のハイライト | 位置: 666
    すると、こうは考えられないか。つまり、前述したように皮膚は「露出した脳」であるとともに、五感はそもそも皮膚にあり、それが分化していったのではないか、


    オレンジ色のハイライト | 位置: 703
    従来は、指紋は滑り止めの役割を果たしている程度にしか考えられていなかった。ところが、皮膚の構造が詳しくわかるようになり、その弾性や内部構造まで詳細にシミュレートして計算すると、指紋は単なる滑り止めではなく、「つるつる」「ざらざら」、あるいは「滑りそう」といった触覚の感度を著しく向上させる役割をもっていることがわかっ


    オレンジ色のハイライト | 位置: 875
    日本のロケット開発の父といわれる糸川英夫は、このような不純物の中に、恍惚感をもたらし演奏をより陶酔的なものにする要素があることを、「ボーンコンダクション理論」として指摘している。  糸川は、音楽を演奏している人は、空気中を伝わってくる音波と、楽器をもつ手、抱えている身体を通して直接振動として伝わり、骨を通って聴覚系に伝播される音のふたつの音を聞いているとした上で、「音楽のなかで、聴く人に真に恍惚感を与えるのは、音波ではなくこの『ボーンコンダクション』のほうなのです。例えば、ヴァイオリニストが顎に楽器を抱えて、陶然と自分の弾く音に浸っているのは、顎の骨にバイオリンの表裏板から直に伝わる振動音ボーンコンダクションの音を聴いているから」(小松明・佐々木久夫編『音楽療法最前線・増補版』第6部 「ボーンコンダクションと音楽療法」人間と歴史社)であると、振動と恍惚感の関係について指摘して


    オレンジ色のハイライト | 位置: 1,128
    たとえば盲目であったアメリカの教育家・福祉事業家のヘレン・ケラーは、色の違いと濃淡を感じることができると著書に書いており、実際に指先で感じることができたそうだ。また目隠しをしていても、赤い部屋と青い部屋では、脈拍や血圧に変化が出るという実験もある。退化してはいるが、人間も皮膚で色や光を感じることが


    オレンジ色のハイライト | 位置: 1,596
    タッピングに関連して身体の左右に交互にリズミカルに刺激を与える心理療法として、EMDR(眼球運動による脱感作と再処理)という技法がある。これは、特にPTSD(外傷後ストレス障害)や不安障害の患者に効果がある。  やり方は簡単で、患者にもっとも恐怖や不安、ストレスに感じる場面を選んでもらい、それを想起させる。想起した場面のイメージや不快な身体感覚を感じながら、治療者は患者の目の前で指を1秒に2往復程度の速さでリズミカルに動かし、患者はそれを目で追う。これを繰り返すと、急速に不安やストレスが軽くなるというので


    オレンジ色のハイライト | 位置: 1,604
    やり方は、手の平を自分に向けて腕を胸の前で交差し、肩をさわるような格好になる。すると右手で左の肩、左手で右の肩をさわるようになる。そして片手ずつやさしくトントンと肩をたたくだけである。そうすると自分で肩をたたいているのだが、肩の部分に意識がいくので、他の人にしてもらっているような気になるというもの


    オレンジ色のハイライト | 位置: 1,893
    リストカットからは、ふれられて心地よい、安心するといった感覚の経験が欠落したまま大人になったために、「ありのままの自分でいることで肯定される」、という経験が剥奪された姿が垣間見える。代わりに、親に支配され、親の基準にあわせることが習慣化してしまった結果、極限まで収縮して不安定になってしまった自己が暴走し、リストカットに及んでしまうという図式が見えてくる。


    オレンジ色のハイライト | 位置: 2,133
    さまざまな場面で身体接触が加速度的に減っている日本社会である。おとなになって発症する心の問題の多くが、「幼少期の身体接触不足」が原因だとする研究結果も出て

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著者プロフィール

山口 創(やまぐち・はじめ)
1967年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。専攻は健康心理学・身体心理学。桜美林大学教授。臨床発達心理士。タッチングの効果やオキシトシンについて研究している。著書に『手の治癒力』『皮膚はいつもあなたを守ってる』(以上、草思社)、『皮膚感覚の不思議』(講談社ブルーバックス)、『子供の「脳」は肌にある』(光文社新書)、『最良の身体を取り戻す』(さくら舎)など多数。

「2022年 『文庫 人は皮膚から癒される』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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