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- / ISBN・EAN: 4988002692712
感想・レビュー・書評
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フィンランドの若者が身の回りの一切合切をレンタル倉庫に入れて文字通り裸一貫からシンプルライフをスタートさせる。必要なものは倉庫から取り出す。ただし、一日一点。冒頭、冬の夜中に戸外に走り出す主人公に驚いた。倉庫に向かっていたのでした。断捨離がブームだけど、リセットした方が、エッセンシャルなものが分かります。最低100点、快適に暮らすにはもう100点。途中、何度か大好きなおばあちゃんのところに行ってアドバイスをもらう場面がいい。モノは必要だけど人生に必要なのはモノではない。おばあちゃんの金言です。
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不思議な映画を見てしまった。
フィンランドの独身男子ペトリが失恋をきっかけにやけっぱちになって?モノから解放された生活へ突き進む。
・全てのものを貸倉庫へ預ける
・新しいモノは買わない、
・毎日1個だけ倉庫からとってくる
・1年間続ける
我々はモノでできていない。
正直「ミニマリストになるには?」とか、そういう振り切った哲学的なものを見せてくるのかな?と思ったら意外とそうでもない。「彼女もいらない!」と脱世俗へ突き進むのを期待していたので、急に彼女ができて仲睦まじいシーンを見せられたのは話が違いました怒
シンプルにモノと幸福はどう繋がるのだろう?という価値観の洗い直すの実験かな。モノが増えるのは幸福でもある、でもそれはある程度で飽和する。
あとは、いかに不自由を楽しむか?でしょうか。
冷蔵庫を持たないペトリは、彼女の冷蔵庫を直すために奔走する。モノをもつのは、承認欲求なのかもしれない。
実はモノを買わないだけで借りるのや物々交換は良しとしていたりと、ある意味でのシェアエコノミー的な価値観もある。
彼は何も持たない、といいつつ、両親と祖母、弟とも仲が良く、信頼できる友人も多かった。結局そこの違いが大きすぎるよな。淡々としていて、でも意外に退屈しなかった。 -
友だちからおすすめされて。
ドキュメンタリーはほとんど観ないので新鮮でした。
一旦、全ての持ち物を無くしてみる、というのは、多趣味で物持ちのわたしも時折虚しくなって考えたりするのですがさすがに実行は出来ず……なので興味深い実験でした。
毎日物を1つずつ倉庫から部屋へ運んでくるのですが、365日という期間のどのタイミングでどれを持ち帰ってくるのか、とその理由が知りたかったです。持ってきた後に「毎日少しずつ生活が良くなっていくのが幸せ」とかはあったのですが。
最後まで、主人公にあまり好感が持てず。。でも、物より友人に恵まれてる方が幸せなのかもと思ったりしました。
お祖母ちゃんがとにかく素敵でした。含蓄のある言葉。人はものじゃないし、人生はもので出来てない。「物は小道具」、そうですね。
好きなものに囲まれてたら気分が良いとはいえ、全てに責任は取れてない気がするわたしの生活も、ちょっと見直してみようと思いました。 -
フィンランドの首都・ヘルシンキで一人暮らしをする青年・ペトリは、恋人に振られた事をきっかけに部屋のものを全て貸倉庫に預けてしまう極端な断捨離紛いな事を決行。同時にペトリは、”1日1アイテムは倉庫から持ち出す事を可とする"というルールを定め、1年間過ごす事を決意する。部屋から全てのものを出してしまうという超絶不便な生活を送るペトリは弟や友人、祖母や母の助けも借りながら生活していく中で色々な気付きを得ていくというストーリー。ペトリの行為は極端過ぎるので中々真似出来ませんが、多少は参考に出来るところもあるのではないでしょうか。
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みんなの感想がちょっと辛口だったので期待せずに観ましたが、結構おもしろく見れました。自主制作ドキュメンタリーというよりはちゃんと映画として綺麗にテンポ良く撮られていますが、合間にちらっと入る主人公の職業(カメラマン)でその理由が説明されているのでしょう。
やっぱり初めに取り出すのは衣服なんですね。そらそうか。「服で身を包むのは気持ちがいい」というのは、当たり前のようで印象的なセリフ。モノが豊かな現代において、衣服というのは、気候に適応することに加えて「自分がどういう人かを主張するためのアイテム」という性格が強いが、生理的な心地よさがあるのだなと分かる。
次には寝具。これもそりゃそうですね。健康を維持するために必要なアイテムです。掃除アイテムは全然出てきませんでしたが、これは僕なら耐えられんな。。。笑
かわいい従弟との会話が良い。以下ニュアンスですが、
「テレビもPCも携帯もないなんて、何してるの?」
「何もしてない」
「床に座ってボーっとしてるの?絶対退屈だよ」
「そんなことないよ」
全体を通して、モノがなくなってから、主人公が紙に何かを書きつけるシーンがよく出てきます。時間がないからこそ、物思いに耽り、頭にふっと浮かんだアレコレをノートに書いているのでしょう。
ガールフレンドができる前あたりで、物を修理する楽しみを覚えているところも印象的です。洗濯機を直したり(直せてなかったけど)、カーテンを直したり(壊したけど)、自転車のロックを切ったり(これは成功)。あとは料理もよくしてましたね。魚をさばいているシーンモありました。男性には簡単ではないでしょう。彼女の趣味であるアウトドアに合わせて、キャンプも「新しい経験」として楽しんでいました。
手作業で何かを生み出したり、直したり、自ら学び経験する作業は本質的に楽しいんですよね。それが効率的であろうがなかろうが。私はコンサルタントという仕事をしているので、効率性・合理性を何より重んじている節がありますが、やはり、家の掃除を業者に頼んでもらったりすると、どこか味気ない・・・大変でも自分でやってみる方が楽しいし、充実感があることを感じます。
最後に、やはり主人公が幸せを感じているのは、家族であったり、友人であったり、恋人であったりとのやり取りなんだなと感じました。コロナの影響で家にいる時間が増えましたが、やはり達成感や充実感を得られるのは、仕事で人の役に立ったり、感謝されたりする瞬間だなと感じます。インタラクティブなしに幸せはないんだなと再認識できた映画でした。