365日のシンプルライフ [DVD]

監督 : ペトリ・ルーッカイネン 
出演 : ペトリ・ルーッカイネン 
  • ビクターエンタテインメント
3.18
  • (9)
  • (46)
  • (85)
  • (23)
  • (5)
本棚登録 : 402
感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988002692712

感想・レビュー・書評

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  • フィンランドに住む青年が失恋をして、カードで爆買い。部屋がモノだらけになる。
    三年後、極端な断捨離をしようと決意する。

    ルール
    ・持ち物はすべて倉庫に(パンツも冷蔵庫も)
    ・持ってくるのは一日一個
    ・一年間続ける
    ・一年間何も買わない(日々の食べ物は除く)

    文字通り裸一貫からはじめた青年がまず倉庫から取り出したのはコート。冬のフィンランドで裸でいると何かと都合が悪い。体が隠せるし、枕にもなるし、ボタンを留めると寝袋にもなる。
    ...なにより包まれている安心感が良さそうですね~。何もない部屋に素っ裸でいたら泣きそうだし(笑)

    次は友人たちの勧めにしたがってブランケット。
    お次はマットレス。

    こうして一日一日とモノを増やしていく。
    そこで自分は本当に何が必要かを否応なく考えていく。

    ...この青年、ぺトリ君はいかにもいいひとそう。「理解できない」と言われながらも今回の『実験』をサポートしてくれる家族や友人に恵まれている。
    特に素敵だと思ったのは、おばあちゃん。含蓄ある言葉を連発するのだけれど、ひとこと言う度にフフフっとまるで少女のように笑う。とってもキュート。

    一年間、というのは環境が変わるのに十分な時間。
    そのおばあちゃんにも、ぺトリ君自身の心にも変化が訪れ、新たな出会いが...。

    ...ドキュメンタリー、と銘打っているが、ほんとにそう?ニセドキュメンタリー、フィクションじゃないの?というような映像も見受けられるような気もするし(気のせいか)、結構単調なので飽きてしまったところも。
    でも、ああ、身の回りのモノを全部捨ててみたい!と思っている人には良いかもしれない。
    わたしもモノを貯めがちなので興味深く観た。
    おばあちゃんの言葉が心に沁みる。

    ‘「人生はモノで出来ていない」’

  • フィンランドの若者が身の回りの一切合切をレンタル倉庫に入れて文字通り裸一貫からシンプルライフをスタートさせる。必要なものは倉庫から取り出す。ただし、一日一点。冒頭、冬の夜中に戸外に走り出す主人公に驚いた。倉庫に向かっていたのでした。断捨離がブームだけど、リセットした方が、エッセンシャルなものが分かります。最低100点、快適に暮らすにはもう100点。途中、何度か大好きなおばあちゃんのところに行ってアドバイスをもらう場面がいい。モノは必要だけど人生に必要なのはモノではない。おばあちゃんの金言です。

  • アマプラにて視聴。
    モノにあふれた生活に嫌気がさして、家のモノを全て倉庫に預けて、1日1つずつ取り出していく生活を1年やるという設定のノンフィクション。
    てっきりミニマリスト最高!的な話になるかと思いきや、究極の二択展開からのリア充爆発しろ展開だった。でも、おばあちゃんの名言が刺さるから、ミニマリスト展開を期待する人にもおすすめ。
    自分も一人暮らししてたら、ミニマリストみたいの目指すかなあ。パソコンと携帯はいるだろうな(笑)

  • こんなに割り切れたら世話ないけれど。
    でも、若い頃にいろいろ考えて実行に移せる行動力は素晴らしい。

    世界中がコロナ禍一色に染まっている。しかしポジティブに捉えれば、生きることについて考える時間が与えられたのだ。
    多くの人は「今までと同じ」暮らしが戻らないことを悲観する。更に想像力豊かな人は、命を失うより前に、仕事を失い、現金収入が無くなり、食べられなくなるということに想像が至る。思い詰めて鬱やパニックにならないために、どう生きるか覚悟を決めなければならない。
    彼の行動は、そのための儀式のようにも思えた。

  • 不思議な映画を見てしまった。
    フィンランドの独身男子ペトリが失恋をきっかけにやけっぱちになって?モノから解放された生活へ突き進む。
    ・全てのものを貸倉庫へ預ける
    ・新しいモノは買わない、
    ・毎日1個だけ倉庫からとってくる
    ・1年間続ける

    我々はモノでできていない。
    正直「ミニマリストになるには?」とか、そういう振り切った哲学的なものを見せてくるのかな?と思ったら意外とそうでもない。「彼女もいらない!」と脱世俗へ突き進むのを期待していたので、急に彼女ができて仲睦まじいシーンを見せられたのは話が違いました怒

    シンプルにモノと幸福はどう繋がるのだろう?という価値観の洗い直すの実験かな。モノが増えるのは幸福でもある、でもそれはある程度で飽和する。
    あとは、いかに不自由を楽しむか?でしょうか。
    冷蔵庫を持たないペトリは、彼女の冷蔵庫を直すために奔走する。モノをもつのは、承認欲求なのかもしれない。
    実はモノを買わないだけで借りるのや物々交換は良しとしていたりと、ある意味でのシェアエコノミー的な価値観もある。

    彼は何も持たない、といいつつ、両親と祖母、弟とも仲が良く、信頼できる友人も多かった。結局そこの違いが大きすぎるよな。淡々としていて、でも意外に退屈しなかった。

  • 友だちからおすすめされて。
    ドキュメンタリーはほとんど観ないので新鮮でした。
    一旦、全ての持ち物を無くしてみる、というのは、多趣味で物持ちのわたしも時折虚しくなって考えたりするのですがさすがに実行は出来ず……なので興味深い実験でした。
    毎日物を1つずつ倉庫から部屋へ運んでくるのですが、365日という期間のどのタイミングでどれを持ち帰ってくるのか、とその理由が知りたかったです。持ってきた後に「毎日少しずつ生活が良くなっていくのが幸せ」とかはあったのですが。
    最後まで、主人公にあまり好感が持てず。。でも、物より友人に恵まれてる方が幸せなのかもと思ったりしました。
    お祖母ちゃんがとにかく素敵でした。含蓄のある言葉。人はものじゃないし、人生はもので出来てない。「物は小道具」、そうですね。

    好きなものに囲まれてたら気分が良いとはいえ、全てに責任は取れてない気がするわたしの生活も、ちょっと見直してみようと思いました。

  • 「生活に100個はモノが必要。次の100個は生活を楽しむため。」はひとつの目安になる。
    「人生はモノで出来ていない」「モノは小道具よ」おばあちゃんの金言も忘れられない。
    「所有とは責任であり、モノは重荷になる。どんな重荷を背負うか、僕は自分で決める」

    365日後、生活は整い、彼女も出来た。
    家には生活に必要なモノ(基本的な家具・家電)と、生活を楽しむもの(釣り竿)があるが、かなり整頓されている。無駄なものはひとつも無さそう。
    レンタルボックスにはまだ大量のモノがあふれているが、主人公はそっとシャッターを閉めて終わる。

    後半はイチャコラ注意。

  • 『所有とは責任であり モノは重荷になる
    どんな重荷を背負うか 僕は自分で決める』

    部屋が物で溢れかえっていることに嫌気が差した青年が、物との関わりかたを考える映画。

    ・まず全ての持ち物を倉庫に仕舞う
    ・1日1個だけ倉庫から物を取り出せる
    ・365日続ける
    ・その間に新しい物を買わない

    フィンランドのドキュメンタリー映画。
    ドキュメンタリーなので、無理矢理ドラマチックな事が起こるわけでもなく、淡々としていたけれど見ていて飽きなかった。
    というか、何もない部屋でもお洒落に見える北欧すごい。

    全裸スタートには笑いました。
    その状態から、取り出していく物を1個づつ検証していくのかと思ったら、そこはあまり細かくやらなかったのがちょっと肩透かし。
    「何を持ってくるのか」が大切なのではなく、「何を必要と考えるのか」って事をしたかったのかな、て思いました。

    物がないことで困った主人公が、周りに助けを求めることで、一緒に「必要な物とは」を考えたり、助言を得たりする。

    自分に本当に必要な物は何なのかと考えるのは、自分がどういう生活をしたいか=どういう人生を送りたいのかを考えることに繋がるのかもしれない。
    そして人生には、自分だけじゃなく、周りの人々との繋がりもある。
    そこから見える、必要なものとは、という自分なりの哲学を見つけるための実験だったのかもしれない。

    終盤、彼女が出来てからのくだりは、ちょっと間延びしてたかな……。
    少しずつ「普通の生活」に戻っていくだけで、何も事件は起きないから。
    でも、むしろそれこそが台本のないドキュメンタリーなのかな、と思えなくもない。


    良き映画でした。

  • フィンランドの首都・ヘルシンキで一人暮らしをする青年・ペトリは、恋人に振られた事をきっかけに部屋のものを全て貸倉庫に預けてしまう極端な断捨離紛いな事を決行。同時にペトリは、”1日1アイテムは倉庫から持ち出す事を可とする"というルールを定め、1年間過ごす事を決意する。部屋から全てのものを出してしまうという超絶不便な生活を送るペトリは弟や友人、祖母や母の助けも借りながら生活していく中で色々な気付きを得ていくというストーリー。ペトリの行為は極端過ぎるので中々真似出来ませんが、多少は参考に出来るところもあるのではないでしょうか。

  • みんなの感想がちょっと辛口だったので期待せずに観ましたが、結構おもしろく見れました。自主制作ドキュメンタリーというよりはちゃんと映画として綺麗にテンポ良く撮られていますが、合間にちらっと入る主人公の職業(カメラマン)でその理由が説明されているのでしょう。

    やっぱり初めに取り出すのは衣服なんですね。そらそうか。「服で身を包むのは気持ちがいい」というのは、当たり前のようで印象的なセリフ。モノが豊かな現代において、衣服というのは、気候に適応することに加えて「自分がどういう人かを主張するためのアイテム」という性格が強いが、生理的な心地よさがあるのだなと分かる。

    次には寝具。これもそりゃそうですね。健康を維持するために必要なアイテムです。掃除アイテムは全然出てきませんでしたが、これは僕なら耐えられんな。。。笑

    かわいい従弟との会話が良い。以下ニュアンスですが、
    「テレビもPCも携帯もないなんて、何してるの?」
    「何もしてない」
    「床に座ってボーっとしてるの?絶対退屈だよ」
    「そんなことないよ」

    全体を通して、モノがなくなってから、主人公が紙に何かを書きつけるシーンがよく出てきます。時間がないからこそ、物思いに耽り、頭にふっと浮かんだアレコレをノートに書いているのでしょう。

    ガールフレンドができる前あたりで、物を修理する楽しみを覚えているところも印象的です。洗濯機を直したり(直せてなかったけど)、カーテンを直したり(壊したけど)、自転車のロックを切ったり(これは成功)。あとは料理もよくしてましたね。魚をさばいているシーンモありました。男性には簡単ではないでしょう。彼女の趣味であるアウトドアに合わせて、キャンプも「新しい経験」として楽しんでいました。

    手作業で何かを生み出したり、直したり、自ら学び経験する作業は本質的に楽しいんですよね。それが効率的であろうがなかろうが。私はコンサルタントという仕事をしているので、効率性・合理性を何より重んじている節がありますが、やはり、家の掃除を業者に頼んでもらったりすると、どこか味気ない・・・大変でも自分でやってみる方が楽しいし、充実感があることを感じます。

    最後に、やはり主人公が幸せを感じているのは、家族であったり、友人であったり、恋人であったりとのやり取りなんだなと感じました。コロナの影響で家にいる時間が増えましたが、やはり達成感や充実感を得られるのは、仕事で人の役に立ったり、感謝されたりする瞬間だなと感じます。インタラクティブなしに幸せはないんだなと再認識できた映画でした。

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