日本に絶望している人のための政治入門 (文春新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 特に、日本に絶望しているわけではないが、自民党の石破氏が薦めていたので読んでみた。女性の政治学者が書いているので、読書前は、エキセントリックな視点からのエキセントリックな意見だろうと、予測していたが、それは全くの偏見であった。落ち着いた視点から正確を期そうとする姿勢は読者に安心感を与えてくれる。

  • テレビの討論番組、コメンテータとして新進気鋭の三浦氏の書いた政治入門ということで読んでみました。圧倒的な知識量とデータで、新聞やテレビを賑わせているトピックスを用いて、政治の用語、現代政治の流れを解説しています。読前の期待値がちょっと高すぎたかもしれません。
    話し言葉のような語り口なので、読みやすいと感じるかどうかは人によると思います。入門と題しており、丁寧に説明はしていますが、誰でもスッと入っていけるほど易しい訳ではありません。ただ、本書を読んだ前後では、今まで何だか抽象的だったもの(例えば、保守とリベラル、右翼と左翼など)に対して輪郭が見えてくるようになると思います。論理的に政治を語るとはどういうことか、その体験の入門書といったところでしょうか。
    論点を整理し、提示する手法は非常に鮮やかですが、その分筆者が言いたいことが分かり難い。地方や女性などデリケートな問題になればなるほど明解さが欠けてきます。もちろん、それだけ難しいということなのですが、国際政治などはスタンスがはっきりしているので、余計にもやもやする感が残りました。

  • テレビ出演すると論理で相手を打ち負かす政治学者による政治入門書。

    <印象的な箇所のまとめ>
    ・コンパッションの実践。共に、苦しむ。他者の立場に立って感じつつも、寄り添って同情するだけでなく、もう少し大きな全体最適に向けて考える。
    ・思想的にも真新しい課題というのはほとんどない。人間が繰り返し苦しんできた課題を時代の言葉で語るのが語り部の役目。
    ・ここ数年の日本政治で顕著になったのは、右傾化より、プロの論理への信頼感の喪失。アマの論理による選好の拡大。
    ・世界は摩擦に満ちており、互いへの無理解と反感は当分なくなりそうにない。自分の立場を相手にわかってもらおうとするナイーブさはあきらめなければならない。
    ・今の日本に感じるのは、自らが弱者であると認識する人々による、弱者の論理の奪い合い。

  • 【目次】
    はじめに――イデオロギー闘争から取り残された人々へ

    ■1 不毛な左右対立を超えて
    コンパッションの思想とは
    自由のあとに来るもの――時代性の中のリベラリズム
    リアリズムという宗教
    総理の靖国参拝をどう考えるか
    弱者認識の奪い合い
    日本の右傾化?

    ■2 日本政治を可視化する
    野党再編について
    戦後リベラリズムの担い手としての統治利権
    「維新」と反エスタブリッシュメント感情
    アベノミクスの歴史的位置づけ
    歴史的偉業とは何か
    開かれた保守の外交政策
    「ちゃんとしている仮説」――自民党圧勝のアベノミクス選挙を振り返って

    ■3 地方、女性、非正規
    地方経営における共感と想像力――「維新」が回帰すべき方向
    地方創生について
    非正規労働者に未来を
    共和主義者のジェンダー論

    ■4 外交・国際情勢
    集団的自衛権論争の本質
    闘え左翼、ただし正しい戦場で
    Gゼロの世界
    ガザと中東和平について
    ロシア/ウクライナについて
    ロシアのG8追放は禍根を残す
    日韓関係の未来
    日米同盟と沖縄
    沖縄県知事選とアメリカとの付き合い方

  • 入門というより様々な分野を網羅的に扱った総論。正直かなり難しかったが、今までにない視点を提供された感じはある。

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著者プロフィール

国際政治学者。1980年神奈川県生まれ。東京大学農学部卒業。東京大学公共政策大学院修了。東京大学大学院法学政治学研究科修了。博士(法学)。専門は国際政治。現在、東京大学政策ビジョン研究センター講師。著書に『シビリアンの戦争』(岩波書店)、『日本に絶望している人のための政治入門』(文春新書)、『「トランプ時代」の新世界秩序』(潮新書)。

「2017年 『国民国家のリアリズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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