ビジネスマンのためのクオリティ・リーディング 読書の質が仕事と人生を変える [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 本をなぜ読むのか?それは本を読むことが好きだからだ。しかし、どのように読むのかということを読書術の本を読んで、より鮮明にしたいと思って、読書術の本を読んでいる。速読術が流行っているが、著者は、クオリティリーディングを勧めている。
    著者は、伊藤忠商事に勤めていた。丹羽宇一郎が会長の時に、秘書をしたという。丹羽宇一郎もよく本を読むので、著者も幅広いジャンルの本を読んでいる。
    読書は、効率ではなく、そして量ではなく質だと強調する。まずは、読書の目的を明確化する。
    読書をする目的は、①知識、情報を得るため。②教養のため。③娯楽のためである。読書とは、知的刺激をうけて、その刺激のもとにして、自分で考えることである。それを創造的読書という。本から、考える素材を見出し、そこから考えることで自分なりの創造的な発想が生まれる。
    速読では、思考や批判的思考力を養えない。まぁ。佐藤優が言うように、速読によって本を選択することが必要だというスタンスがいいね。速読と熟読は対立しない。併用することが必要だ。
    著者も『選書眼』を養えという。どんなことに興味があるのか?どんなことを勉強したいか?と拡張型読書から、収束型読書にいく中で、自分の好きな知的領域、ホームグラウンドを作れという。そのことによって、テーマが鮮明となり、深く考えることができる。それをスパークする読書なのだ。
    著者は、ジャーナリストの書いた本は、視点が狭く歴史的な視点がないので読むべきではなく、口述された本も読むべきではない。また生理的リズムの合わないのは読まなくていいという。
    本を読むのは、人間力を高め、知的忍耐力を鍛える。現在は、知的衰退があり、知的虚栄心がなくなっている。知的虚栄心は大切だという。
    適時適書。時間にはまとまった時間とスキマ時間があり、時間の種類に応じて、読む本を変える。スキマ時間に読む本は、読むことを中断して良い本だ、興味のまま読み進める。
    まぁ。読書をなぜするのかということは、もっと掘り下げていくことで、読書の習慣化ができるのだろう。ユダヤ人の『全身学習法』というのも、もう少し知りたいなぁ。この本の中に、次読むべき本が沢山あって、それが収穫だった。

  • 奇をてらってはいない、良い読書論だと思います。
    内容は、本の読み方、選び方、また、読書の時間の捻出方法等、
    非常に参考になるものも、多くありました。

    特に専門書の読み方は、ある程度の「まとまった時間」を
    確保しなければいけないという指摘は、当たり前ですが、
    確かにそうだなと思いました。
    それだけ、精神力と集中力を要求されるからです。
    よって、著者が言うように、朝の時間帯が、最も適していると感じました。

    読書時間を毎日15分でも30分でも確保することは、
    読書習慣がない人にとっては、非常に大変です。
    また、今ではSNSが広く普及しているので、
    読書の優位性が小さくなっている、と考える人がいるのも、
    当たり前だと思います。

    よって、以前よりも、読書を習慣にするのは、
    非常に難しいと思います。
    それでも、習慣がある人とない人では、
    人生がまた違ってくるのかもしれません。

    それは、本を読む一つの理由が、自分にとっての「良い言葉」を見つける、
    または出会うことが、
    自分の人生をよりよくする上で、かなり効果的な方法だからです。
    それは、自分自身の言葉を持つようにするということと同義です。
    読書を通じて「はっとさせられる言葉」に出会うということは、
    良い人との出会いと似ています。
    常に自分を成長させたい、人生を成功(自身が考えたもの)させる上で、
    やはり、読書は最も優れていると思います。

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著者プロフィール

神戸大学法学部を卒業後、伊藤忠商事に入社。1991年にハーバード・ビジネス・スクールにて経営学修士号(MBA)を取得後、ニューヨーク店経営企画課長、大蔵省財政金融研究所主任研究官、経団連21世紀政策研究所主任研究員、伊藤忠商事会長秘書、調査情報部長、伊藤忠経済研究所長等を歴任。その後、伊藤忠インターナショナルSVP兼ワシントン事務所長を務める。

「2024年 『TOEIC®L&Rテスト Part5 至高の1500問』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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