ラーメンの老舗清蘭。
そのラーメン店を切り盛りしてきた夫婦も歳をとり、美味しいラーメンの麺を作っていた主人とその麺でラーメンを毎日美味しく作っていた奥さんが亡くなって、その店を継ぐものもなく、寂れていく中で、娘やその友だちを巻き込んでその店をまた日本一の美味しいラーメン屋さんにしようと立ち向かう少女と料理研究家(ラーメン評論家)の赤星が新疆ウルグイちくで遭難して帰ってくる(ラーメンを食べに)までのラーメン愛と何がラーメンに一番大事かを語るコミック。
今の世の中のラーメンがおいしさを足すことによって作り上げているものより、以下にそぎ落として美味しいものにするかが本当のラーメンなんだという主人の一言に納得させられる。そして、大自然の中で一命を取り留め、自然の中で見た風景や食べたものの素朴さに美味しいもののなんたるかに気づいた赤星が生還して帰って、その清蘭にたどり着いて食べた一杯のラーメンが二人の少女の清蘭のスタートととなる。
上下巻共に最後に読み切りの二編のコミックがあるが、それも素晴らしい短編作なのでそちらも楽しめる。