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感想・レビュー・書評
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言わずと知れた大ヒット映画の原作。
タイトルで「悪魔」と称されている雑誌編集長に、まさに24/7(1日24時間、週7日間)のようにこき使われる新人秘書の物語です。
興味深いのは、この小説が出版されたのが2003年4月。そして同年同月に出版されたのがドン・デリーロの『コズモポリス』。前者は新人作家のデビュー作で、後者は往年作家の13作目。そして前者の女性主人公は文芸誌で働くことを夢見る新社会人で、後者の男性主人公は若いながらもすでに成功を収めた資産運用者。このように比較すると、たしかに対照的です。
しかし、その一方で、どちらも映画化された、ニューヨークを舞台とした小説です。そして一方は新人秘書であるゆえに常にボスの支配下にあり、もう一方は重要人物であるゆえに常に本社の監視下にあります。どこにいようと誰かと働いている者たちをめぐる仕事小説――そのように比較してみると面白いのかどうかはわかりませんが、振り返ってみると何らかのパラダイムを共有していたかのようです。
いずれにせよ、どちらの作品とも、読んでも観ても楽しいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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