かくかくしかじか 5 (マーガレットコミックスDIGITAL) [Kindle]

著者 :
  • 集英社
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感想・レビュー・書評

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  • 今をときめく有名マンガ家さんのひとり、東村アキコ先生のエッセイマンガです。
    何も変わらないかもしれないけど、遊び狂っていた大学時代の自分に見せてあげたい……。モラトリアム期間があった大人にもぐっとくる話です。エッセイだから色々な心理描写が細かくて引き込まれていきます。元々好きな漫画家さんでしたが、本当に東村アキコはすごいな!!と思わせてくれるマンガでした。最後の絵画教室のシーンでは涙腺崩壊しました……
    マンガとしても作品としても面白い一作です。

  • 感謝と、自分に正直であることを大切にするがゆえの葛藤や後悔を回顧し、受け入れ、前を向く。
    作家は肩の荷をおろすために書く、といったのはモームだったかな、などと思いながら読了。

  • 初めから死の香りのする、
    先生宛の語り口。
    作者は、自らの恥ずかしい若い時分を
    取り繕うことなくよく描き切ってくれた。
    赤裸々な懺悔も笑いで包みつつ、
    先生への感謝の想いが溢れている。
    先生自身の魅力もさることながら、
    静と動、緩急のある表現に引き込まれた。

    先生は、天与の本質のとおりに、
    ぶれることなく生ききったのだと思った。
    西洋美術が大好きで、現地に行く機会もなく、
    画集を観てひとり、対話を続けながら
    絵を描いてきたのだろう。
    美術家としてのこの世的な名声とは
    縁遠かったかもしれないけれど、
    先生の美術家としての魂は、
    居所に関係なく躍動し続け、
    指導者としては、若い魂に何かを残した。

    最終巻の表紙を見ると涙が込み上げて仕方がない。

  • 細かなストーリーかは覚えていないのに、
    「生きろ。」というメッセージだけは覚えている。
    どんなに不格好でも、
    いかに納得いかない日々であっても、
    とにかく生きること、生き続けること。
    その意味が痛切に心に刺さる。
    ジブリ映画「もののけ姫」のキャッチコピー。
    坂口安吾の名著「堕落論」
    墜ちよ、生きよにもつながるメッセージを感じる。

    漫画家の東村アキコさんの自伝的漫画。
    彼女がお世話になった絵画教室の先生も、
    シンプルな言葉を遺す。

    「描け」

    絵を志す者たちはある時、描けない時期を経験する。
    自分の才能に対する疑心
    湧き上がる心の枯渇
    モチベーションの低下
    描くことの意味の喪失
    ・・・

    どんなに心が落ちていても、
    いかに弾むものがなかったとしても、
    目の前にあるものをただ当たり前に描く。
    何も考えず、思い悩まず、つべこべ理屈をこねず、
    とにかく、ただひたすらに描く。
    稚拙だろうが描く。
    取るに足らない風景でもなく描く。

    その言葉が教え子たちの中で生き続ける。
    それぞれの場で、それぞれの粒度で、
    それぞれのやり方できっと描き続けるのだと思う。

    描け!

  • 作者が美大受験の対策の教室に通った事によって出合った恩師との交流のお話。
    美大の経験を活かしきれてない事に自分でわかっていながらも前に進んでいる作者にあっぱれと張さんに言ってほしい。

  • 「わたしの師」と。心から“先生”と呼べる人との出会いが、人生にあるかどうか。振り返らずに行けと力強く背中を押してくれる人がいてくれるかどうか。そんなことを考えていました。

  • 深夜から朝に変わる時間に読んだせいなのか
    とても心を揺さぶられました

    生きなければ、後悔している暇はない

  • ずるいよ。泣いちゃったじゃないか

  • 3巻までは「どうせ先生死ぬんだろ〜感傷が鼻についてうざいわ〜」って感じで読んでたけど、いざ実際に死ぬとやっぱりくるもので。
    私が高校3年のときに通っていた塾の先生にテイストが似ていて、なんだか懐かしくなった。私もあの先生のおかげで大学に受かったんだった。今でも時々思い出す。
    東村アキコが異常に仕事をする理由の一つが先生なんだなぁと納得。

  • 読んでいると色んな記憶が頭をよぎる漫画。東村アキコの作風が苦手な人にも読んでみて欲しい作品。またいつか読もうっと。

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著者プロフィール

日本一筆が速い漫画家。その活躍分野は少女マンガから青年漫画まで、恋愛マンガからギャグ漫画まで多岐にわたる。

「2017年 『東村アキコ完全プロデュース 超速!! 漫画ポーズ集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

東村アキコの作品

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