家族という病 (幻冬舎新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 家族を特別に思いすぎていないか?家族や血縁が呪いになってないか?その形を常識として他人に強要していないか?
    自分のことをないがしろにして他人に尽くすのも違うし、他人を犠牲にして自分だけ幸せになればいいというのも違う。各個人が他人の幸せに微力を尽くしつつ自分の幸福も追求して、気が合う仲なら同性でも異性でも一緒に暮らしてみたら良い。そんな感じ?
    ちょっと愚痴っぽいかなとも読みながら思いましたが、家族と暮らしているから幸せなのではなく、気の合う人と一緒にいるから幸せなのだと気付かされました。

  • 家族というぬるい幻想から、
    精神的な自立をしてみようという本でした。
    とはいえ、著者の世帯がかなりハイスペックなので
    「家族という形での助け合いに依存しなくていい」という点は
    念頭において読みたいところ。

    本質を突いてくる本ですが、読後感はあまりハッピーな感じではないですね。
    ヒトは良くも悪くも孤独なんだよ、という結論なので。

  • 人の気持ちは本人にしかわからないけど、父のお見舞いにも行かないのはあまりにも冷酷。心が寂しい方だと思いました。

  • 「家族だから、血がつながっているから仲良くしなければならないという考えは幻想だ」
    「近くにいるから理解しているようで、実は一番理解できていないのが家族」
    という筆者の価値観が、いかにして形成されたかというエッセイ。

    エッセイという形を取っているため仕方ないところではあるが、いろいろなエピソードが時系列関係なしに散発的に語られるので話がわかりにくかった。
    また、個人の経験を一般化しすぎているように思う。一つの経験談を書いたエッセイがこれだけ売れているということは、きっと共感できる人が多いのかもしれないけれど。

    都市への人口移動、核家族化が進む現代日本では、家族観が見直される必要があることには同意できる。

  • 家族という病
    著者:下重暁子
    幻冬舎新書
    2015年3月25日

    2年前のベストセラーをなぜか今更読んでみました。

    なんにも残らない本でした。うんうん、そうか、そうか、そりゃそうだな。それで?と読後になにも残らない。

    家族に対する過剰な思い入れをやめ、家族から解放されなさい、という主旨なら分かる。しかし、自分の親きょうだいに対するぼやきばかり、そして、自分自身のDINKSスタイルの夫婦生活の正しさの主張、それだけしかない。彼女の親きょうだいに対する思いは私自身に近いものがあるが、個人的な恨みやぼやきを本で書いてもそれは自己満足にすぎない。

    なんで50万部も60万部も売れたのか分かりません。
    私はとにかく少しでも気になったところがあると、とりあえず付箋をしていくきます。判断は後ほどする。この本、付箋はまったくなし。最後近く、校正漏れがあったのでそこにかろうじて付きました。校正漏れに感謝(^o^)。

  • 今まで、私は親しい関係であればあるほど、相手に期待してしまうのは仕方のないことだと思っていましたが、親しいからこそ期待をしてはいけない、期待通りにならないと、落胆が激しく、愚痴や不満だらけになると著者は記しています。

    自分のことを振り返ってみると、確かに親に期待しすぎて怒りやストレスをため込んだことが多々あったと思い至りました。

    身内に期待しないのは、淡泊すぎて冷たい感じもしますが、そうすることで返って良好な関係が築けるというのであれば、早速そのようにしてみようと思いました。

  •  家族だからこそ知らないということは思い当たる。家族より友人のほうがよく知っているかもしれない。

  • Amazonのレビューが低かったので、逆に興味を持って読んでみた。安かったし。

    基本的にはこの本は著者の決めつけだけで成り立っていて、データの裏付けなども無ければ、周囲の声や自分にとって都合のいい知人の話だけを切り取って構成されているので、びっくりするくらい内容が偏っている。

    全てにおいて結論ありきで書いているので、都合の悪い話や数値で示すべき事柄などは一切出てこない。そして自分の思い込みを一般論として語るから質が悪い。

    そら酷評されるわ。最後の家族への手紙も、別に家族への手紙でも何でもなくて、家族のエピソードを書いてるだけだし。なんだそれ、って感じです。

    いくつか首肯出来ることもあるのよ。「家族だからといってなんでも分かるわけじゃない」とか「家族だって知らないことはたくさんある」とか。そのとおり、と思うよ。

    それらの主張を全て「家族を否定する」ためだけに語られていることが非常に残念。まあそういう本だから仕方ないのだけど。

    僕も家族のことを何よりも大事にして家族が全て、みたいな考えは嫌いだし、そういうのを押し付けてくることに対しては嫌悪感すら覚える。まあ、僕の母親なんだけど。

    そこは僕も大いに賛成するのだけど、そこからなんか「だから家族はダメだ」的な方向に持っていくのはどうかと。楽しい、幸せな家族もたくさんある。あんたの狭い世界だけで語るな、って思うよね。

    結局はね、家族だからと言っても他人なのは間違いないのだから、相手のことを「自分とは異なる存在」であることを認めて、尊重する、ってことが大事だと思ってる。それは家族だから、とか家族じゃないから、とかそういうことは一切関係ないよね。相手が『対等な人間』かどうか、ということだけ。

    そういう意識を誰に対しても持ち続けることができれば、全て解決される話なんじゃないかな、と思うけどね。まあ自分より下の人間を見つけようとする人間、自分の中で人間の上下をつけようとする人間って多いから、そこに巻き込まれないようにすることも大事だけど。

    この著者も多分自分と違う考えを持っている人間を見下しているんじゃないかな、と感じる。それを見透かされるような本の書き方だから、あかんのだろうなーと思うよ。

    まあアレだ、斜め読みで十分だと思います。僕もほとんど斜め読みだし、ちゃんと読んでもあんまり内容は入ってきません。文章上手くないし。

    斜め読みして、自分の考えと同じところ、明らかに異なるところ、そういうところだけを読み取れば十分な本じゃないかな。新たな考えとか知識とか発想とか、そういうものはほぼ得られないと思っていいです。

  • 「写真は過去の自分でしかなくて、それをながめて過去を懐かしむという気持ちにあまりなれないからだ。」

    売れている、けども、評判は良くない本。第4章は面白くなかったが、それ以外は読む価値がある作品だと思う。4章は読まなくていい。

    日本では家族は良いものだと考えられている。まるで幸せの象徴のように表現されている。たとえば、CM。楽しそうな家族が良く出てくる。では、そうでない家族は不幸なのか。みんな仲が良い家族に属しているのか。それほどつながりは大切なのか。そのような問題を喚起する本である。

    結婚して当たり前だという風潮が今でもある。独身者はなにか性格的欠陥があると思われる風土がある。結婚しないのではなく、できないのだと中傷する人もいる。生活水準が高くなれば、知的水準が高くなれば、より少ない出生率になるのが事実だ。無理に配偶者を見つける必要もないし、自分の子供を産む必要もない。

    家族のメンバーについて各人はどれほど知っているか。私もそこまで知らない。そして、そこまで知られていないだろう。家族だから秘密はない?そんなわけがない。それを改めて認識させる本である。

    本書に対する酷評があるのは、著者が上流階級出身で、周囲からすると贅沢な悩みだからだろう。

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著者プロフィール

1959年、早稲田大学教育学部国語国文科卒業。同年NHKに入局。アナウンサーとして活躍後フリーとなり、民放キャスターを経て文筆活動に入る。公益財団法人JKA(旧・日本自転車振興会)会長、日本ペンクラブ副会長などを歴任。日本旅行作家協会会長。
主な著書にベストセラー『家族という病』『極上の孤独』『年齢は捨てなさい』『明日死んでもいいための44のレッスン』(以上、幻冬舎新書)、『鋼の女――最後のご女・小林ハル』(集英社文庫)、『持たない暮らし』(KADOKAWA)、『夫婦という他人』(講談社+α新書)、『老いも死も、初めてだから面白い』(祥伝社新書)、『自分に正直に生きる』『この一句 108人の俳人たち』(以上、だいわ文庫)他多数。


「2023年 『年をかさねるほど自由に楽しくなった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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