- Amazon.co.jp ・電子書籍 (131ページ)
感想・レビュー・書評
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家族を特別に思いすぎていないか?家族や血縁が呪いになってないか?その形を常識として他人に強要していないか?
自分のことをないがしろにして他人に尽くすのも違うし、他人を犠牲にして自分だけ幸せになればいいというのも違う。各個人が他人の幸せに微力を尽くしつつ自分の幸福も追求して、気が合う仲なら同性でも異性でも一緒に暮らしてみたら良い。そんな感じ?
ちょっと愚痴っぽいかなとも読みながら思いましたが、家族と暮らしているから幸せなのではなく、気の合う人と一緒にいるから幸せなのだと気付かされました。 -
家族というぬるい幻想から、
精神的な自立をしてみようという本でした。
とはいえ、著者の世帯がかなりハイスペックなので
「家族という形での助け合いに依存しなくていい」という点は
念頭において読みたいところ。
本質を突いてくる本ですが、読後感はあまりハッピーな感じではないですね。
ヒトは良くも悪くも孤独なんだよ、という結論なので。 -
人の気持ちは本人にしかわからないけど、父のお見舞いにも行かないのはあまりにも冷酷。心が寂しい方だと思いました。
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「家族だから、血がつながっているから仲良くしなければならないという考えは幻想だ」
「近くにいるから理解しているようで、実は一番理解できていないのが家族」
という筆者の価値観が、いかにして形成されたかというエッセイ。
エッセイという形を取っているため仕方ないところではあるが、いろいろなエピソードが時系列関係なしに散発的に語られるので話がわかりにくかった。
また、個人の経験を一般化しすぎているように思う。一つの経験談を書いたエッセイがこれだけ売れているということは、きっと共感できる人が多いのかもしれないけれど。
都市への人口移動、核家族化が進む現代日本では、家族観が見直される必要があることには同意できる。 -
家族だからこそ知らないということは思い当たる。家族より友人のほうがよく知っているかもしれない。
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「写真は過去の自分でしかなくて、それをながめて過去を懐かしむという気持ちにあまりなれないからだ。」
売れている、けども、評判は良くない本。第4章は面白くなかったが、それ以外は読む価値がある作品だと思う。4章は読まなくていい。
日本では家族は良いものだと考えられている。まるで幸せの象徴のように表現されている。たとえば、CM。楽しそうな家族が良く出てくる。では、そうでない家族は不幸なのか。みんな仲が良い家族に属しているのか。それほどつながりは大切なのか。そのような問題を喚起する本である。
結婚して当たり前だという風潮が今でもある。独身者はなにか性格的欠陥があると思われる風土がある。結婚しないのではなく、できないのだと中傷する人もいる。生活水準が高くなれば、知的水準が高くなれば、より少ない出生率になるのが事実だ。無理に配偶者を見つける必要もないし、自分の子供を産む必要もない。
家族のメンバーについて各人はどれほど知っているか。私もそこまで知らない。そして、そこまで知られていないだろう。家族だから秘密はない?そんなわけがない。それを改めて認識させる本である。
本書に対する酷評があるのは、著者が上流階級出身で、周囲からすると贅沢な悩みだからだろう。