リスを実装する (Kindle Single) [Kindle]

著者 :
  • 2015年4月26日発売
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感想 : 38
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感想・レビュー・書評

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  • 実装されたリスは果たして持ち運べるのか。これを読む限りは運用性に難があるような気もしなくはないが、そこも含めてリスの魅力なのだろう。思えばテトリスだってリスがつくし、リスケジュールだってリスがつく。リスには家族があり、そしてかつコーディングされた概念なのだろう。

  • 静かな雰囲気が最高

  • ⚫︎受け取ったメッセージ
    人間も実装されている


    ⚫︎あらすじ


    ⚫︎感想
    実装されたリスを通して、
    同じように、人間もまた、人間を実装された状態であることを暗示している。また、本人が気づかないままに行動を情報に支配されており、その精度が加速しており、自分の選択や、意志さえ、もう、ないかもしれないし、加速度的にできなくなりますよというメッセージだと思った。

    あらゆるものを自動化する、それは、工程ではとてもワクワクする試みである一方、子供が成長して巣立っていくような寂しさもあり、終わりもくる。

    自分のもてる手工業の技術をコピーし、万人に行き渡す行為の中で、その人の目に影を落としているように見えるという記述もある。

    人間の手から放して機械化することに、危惧を抱くという感覚を、とっくに通り越して、もはや、自動化されていることにも気づかない段階にきている。



著者プロフィール

1972年北海道生まれ。東京大学大学院博士課程修了。2007年「オブ・ザ・ベー
スボール」で文學界新人賞受賞。『道化師の蝶』で芥川賞、『屍者の帝国』(伊
藤計劃との共著)で日本SF大賞特別賞

「2023年 『ねこがたいやきたべちゃった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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