GF*BF [DVD]

監督 : ヤン・ヤーチェ 
出演 : グイ・ルンメイ  ジョセフ・チャン  リディアン・ヴォーン  チャン・シューハオ  レナ・ファン  ティン・ニン 
  • ビクターエンタテインメント
3.91
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988002694532

感想・レビュー・書評

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  • LGBTがテーマの映画を調べるうちに知った作品。台湾映画はほとんど観たことないですが、学生運動や男2人女1人の関係など、台湾ヌーヴェルヴァーグと言ってもいいような内容。
    説明するために私は「LGBTもの」などと書きましたが、本当はこういう書き方をしなくても良いような社会になるべきだと思っています。

    主人公の男子、友人の男子、友人の女子が全員それぞれに片想いをしている三角関係の恋愛映画。民主化前の85年から始まり、90年の学生運動、民主化後の97年、そして2012年現在…と話が進む。ジャンルは違うけどイチャンドン監督の韓国映画『ペパーミントキャンディ』と同じく、台湾の現代史がざっと追える。
    女の子役の俳優さんは、麻生祐未と波瑠を足した感じで魅力的。

    同性愛ものとしての描き方はたぶんとても良い。三角関係とは別の友人で、いわゆるオネエ系、オカマ的な子がいたりするのでステレオタイプにならずに、多様性がある。

    また、台湾現代史ものとしても良かった。民主化後、大人になった彼らがどう生きて行ったのか…ここが青春の「二度と帰らざる日々」と上手く重なっている。台湾の同世代の人々からは、ものすごく共感を得られたのではないかと。

    台湾は多民族国家なので、LGBTものというのは多様性と重なる。結局は個と個の関係性として考えることが一番大切だと、このテーマのものを観るといつも思う。

    ただし、先ほど書いた「LGBTものとして観ない」考え方、それ抜きの恋愛映画として観るとどうかというと、やはりすごくベタ。私はどれも同じ立場ではないから感情移入も特にできなかった。

    最終的にベタなオチになってしまうけど、そうならなければ主人公たちはその後、どう生きたのか…と、どうしても考えてしまう。主人公だけははっきりしていて、自由に生きることの象徴だと思う。それは、現在パートに出た双子の少女たちに受け継がれる。

    劇中、かなりの頻度で日本語の単語が使われるのでびっくりする。また、エンディング曲中には『仰げば尊し』がアレンジされて使われていたので驚いた。
    台湾は親日国だとよく言われるし、またその逆に、特に今年は日韓関係の悪化もあり、韓国は嫌日(反日)だと思われがちだけど、これはどちらも間違いではないかと思う。
    この映画で描かれてたことを見ると、反日教育をしてた政府に対する反感があって民主化されたので、若い世代は親日感情を持つ人が多いということなのでは。どちらにせよこれも、先ほど書いた「個と個の関係」と考えるのが重要。
    台湾・日本それぞれの震災以降の助け合いで、今は良好な関係になってる。台湾の小学生だったか女の子が、東日本大震災の募金を始めたという話もテレビで見た。

    話を映画に戻すと、双子の少女たち若い世代に、台湾の観客たちは未来を見る。私にはそのことが、募金を始めた台湾の少女の姿に重なって見えた。

  • なんちゅう長い片思いや…美宝役の子かわいいー
    忠良は途中から佐野岳にしか見えなかった笑

  • 最後の方、美宝は子供を産む決断をしたというのに何故その後自分で育てないのか?
    ネットで調べたら、その後美宝は病死してしまったと。そのシーンどこ??
    (筋腫云々のくだりはあったが、それが死に至るような明言もないし緊迫感もない。)
    DVDを見直したが、やはり見当たらない。DVD版ではカットされてる???
    と、もやっとしたままTSUTAYAに返却。

  • 戒厳令下の高校生活。
    生徒を監視・支配する教官への抵抗を繰り返す三人組は、体制に抑圧されながらも
    日々を楽しんでいた。
    心仁(男)は美宝(女)に恋をして、
    美宝(女)は忠良(男)に恋をして、
    忠良(男)は心仁(男)に恋をして・・・、美宝と心仁が恋人になった。

    大学生になり、心仁は民主主義を訴える学生運動の中心人物となる。
    デモの筆頭者として「自由」を叫んでいたが、院長(政治の長)を父にもつ女性と結婚をしたことで、大きく出世しエリートになってしまう。

    体制に飲み込まれ「大人」になった心仁。
    美宝は心仁の愛人になり、大人なふりをした子どものまま苦しみつづける。
    忠良は妻子ある男性と不倫をし、同じ境遇の美宝を自分の鏡のように見た・・・


    今まで観た台湾映画は「恋愛」を軸にした分かりやすい映画だった。
    この映画も恋愛要素は大きいが、それ以上に台湾の歴史映画だと感じた。

    台詞は多くなく、予備知識がなければ一度観ただけでは疑問が多く残る映画だ。
    鑑賞後に調べてから改めて観ることをおすすめする。

    登場人物の考え・行動には理解に苦しむものはあるが、良い映画だった。

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