- Amazon.co.jp ・電子書籍 (372ページ)
感想・レビュー・書評
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最初から最後まで、それこそ経過報告を読む第三者視点 で割と冷静に読み進めていたのだが、最後の10ページで涙がボロボロ出てきて止まらなくなってしまった。
悲しいのか感動なのか哀れみなのか、一回読んだだけでは咀嚼しきれていないんだと思う。10年後読み返したらまた違った感想になるのかな。
この本を勧めてくれた方に感謝します。
手術前のチャーリィが書く稚拙な「けえかほおこく」から、小難しい専門用語を用いた「経過報告」へと変わっていく様を、日本語独特の平仮名やカタカナを用いてわかりやすく表現されていたことに驚いた。原書だとどうやって表現しているんだろうか。
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再読。
新版は日本の読者へのメッセージがありますね。あれは自己の感想に影響を与えてしまうので最後にもってきてほしいですね。
陰と陽の通り道。一生を猛スピードで投影した物語。社会派小説。そして彼にはすばらしい先見の明があった。
プラトンの国家の引用は読んでませんがその中の「洞窟の比喩」は
この物語をより深めてくれそうです。
簡潔な概要はコチラがわかりやすかったです↓
https://zunolife.com/cave/#%e3%82%a4%e3%83%87%e3%82%a2%e8%ab%96%e3%81%ab%e5%bd%93%e3%81%a6%e3%81%af%e3%82%81%e3%82%8b%e3%81%a8
終盤のシーン鏡映しにした世界の真理が過去のチャーリーと作られたチャーリーを通して読み手に語りかける。
膳なる面との葛藤過程。
人間の尊厳を保つものは知能でもないし
知識や知能は目的ではなくただのツール。
両方のチャーリーが満たされたものは「愛」だと思います。
人は忘れてしまう生き物ですが、暖かい平和と調和のシンフォニーで満たしたいと心に留めておければと。
彼は失ったものも多いけれど、平和を取り戻した。
あと、
あんな前(1959年)から薬物療法としての酵素の効果って研究されてたんですね。
◆経過報告:
34年前私は何に衝撃を受け、この作品を未だ大切に思うのか。事細かく記しておけば良かったと思います。
中坊の思春期、最も惹かれた要因はおそらく続くキイス作品においても自己投影からの「反省・同情」だったのではと思います。
その面では教養として良い本。
今読むと家を出たあとは、彼は幸せな一生を送ったのだと少なからず思います。
私らも老いていずれは本も読めなくなるのだなぁ。
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残酷だけど美しい傑作。
「人間的な愛情の裏打ちのない知能や教育なんてなんの値打ちもない」 -
一度は読むべき傑作。
知的障害を持った主人公目線で物語が進行し、世界へのピントが合っていく感覚、沢山のモノを得ると同時に何かを失っていく焦燥。
ホラーでは無いのにページを捲るのが怖くなる時もありました。
色々な所でオススメされていて「皆と同じこと言ってる」と思われるかもしれませんが、コレは是非読んでみて欲しいです。
1ページ目から驚くと思います。 -
よかった。とても良かった。
内容は知的障害のある男性が手術により知能を得て、また失うまでをその人物の経過報告を主にして記す形式だった。
大きく3段落に内容は分けられると思う。低IQのとき、高IQになったとき、再び低IQになった時。
必ずしも知識があるからといってそれが本人の幸福に結びつくとは限らないし、たとえどれだけ利口になろうと過去の経験を拭って生きることは出来ないのだと感じさせられた。
1人1人の人物がとても印象的で特徴があり、自分自身も主人公と同じ側面や博士と同じ側面を持ってしまっている、さらに言えば主人公の母親や妹の気持ちさえも自分にはあるのだと気付かされた。それは自尊心であり、周りに対しての劣等感や承認欲求、人を蔑んでしまう気持ちであったり、愛して欲しいと思うことであったり。加えて、周りの目を気にしてしまう部分のことだ。
表現の仕方もとても良かった。一人称視点での文章でその人の知的レベルの変化を表現することはとても難しいと思うが、誤字脱字はもちろんのこと、一人称の変化であったり、熟語、表現の仕方でとても上手にグラデーションで知的レベルの変化が読み取れた。
今のところ再読しようと思う気はない、なぜなら内容が重すぎるし、悲しくて次読む時には泣くのを耐えられそうにないからだ。だがもしまた機会があるなら読んでみて、その時の自分の感じ方の変化を再度記述したいと思う。(2024/01/31 21:47:24) -
アルジャーノン、チャーリー。。。
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名作すぎます