100万社のマーケティング(第3号) 2015年06月号

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  • Amazon.co.jp ・雑誌 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 4910156120650

感想・レビュー・書評

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  • ビジネス書は読んでも雑誌は滅多に読まないのですが、中小企業の販路開拓やブランディングに関する内容だったため読むことに。

    特にB to BからB to Cへの転換を図った企業の話は興味深い。今多くの企業が卸業だけでは不安(販路を把握できない、数は出るが利益が少ない、規模は大きい代わりにリスクも大きいなど)であることから、お客様と直接やりとりができる小売業に関心を持っているように思える。

    とはいえ、小売業をするには販路は自分たちで切り開かなくてはならず、お客様と直接やりとりできるきめ細かい配慮も必要となる。何よりお客様が必要とする商品を作る設備や技術、考える力が必要。

    中小企業とはいえ従業員をかかえる企業が新しく何かを始めるのはとても大変なことで、トップが先頭を切って、従業員を巻きこむくらいのことをしないと途中でとん挫してしまうことは明白。

    ここで紹介されている企業もそうした転換を図る中で考えに考えたことが分かる。共通するのはまず自分たちの商品でどうしたいのか?を考えることで、これがないとお客様にも一体何をしたい会社なのかが伝わらず、時間と手間とお金だけがかかってしまうものになってしまう。よく言われる理念、コンセプトがこれに当たる。

    また、自分たちは何を伝えたいのか?も考え抜いている。文章ではなく短時間で端的に伝えるにはブランド力を上げる方法が適しているが、これを達成するには「ウチはこんな会社だ」といい続けるしかない。それも社内にもだ。

    コンセプトやブランドイメージを元にして、商品開発を行うが、今は全て自社でまかなうのではなく、外部と結託して行うというスタイルがメインとなっている。これは投資を減らすということもあるが、周囲と一緒に利益を上げて行くという意味合いが強い。

    忙しい中小企業はコンセプト作りや商品開発の部門があるわけでもなく、現場仕事をしながら取り組まないといけないため、「考える時間」を削りがちで結局何もできないという声が多いというが、実は各部門をかけ持つことが多い中小こそ、強みがあると本書では述べられている。

    以上のことはやはりマーケティングの本にはたいてい同じことが書かれているので、内容的に真新しいことはあまりなかったのですが、リアルな企業の話がよく出てくるので、参考になりました。悩みはどこも同じですが、行動を起こすのか起こさないのかで数年後に差がでることは確実。江戸時代から続く老舗も転換を図った例は、成功し続ける方法なんてものは存在せず、時代に沿ったやり方を常に考えなくてはならないことを示している。

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