花とアリス殺人事件 [DVD]

監督 : 岩井俊二 
出演 : 蒼井優  鈴木杏  勝地涼  黒木華  木村多江 
  • ポニーキャニオン
3.68
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感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013310186

感想・レビュー・書評

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  • 「制服デビューか」
    「ずっと品切れでやっと届いた。キミも制服久しぶり?」
    「1年4ヶ月ぶり」
    (互いに見合って)
    「「……似合わねー!!」」

    親の離婚で転校してきたアリスと、隣家の引きこもり花が、花の幼馴染ユダの生死を確認しようとしながら友情を育む映画。

    観終わってから調べたら、別の映画の前日譚だったのね。
    面白かったけど、ストーリーはあって無いようなものというか、なんだろう雰囲気を楽しむ映画かな。前半、学校でサバトに巻き込まれるくだりとかユダの4人の妻とか要らなかったでしょ…。

    でもその雰囲気がものすごく良かった。
    ふたり深夜の駐車場でバレエを踊るシーンとか、ラストの登校シーンとか、エンドロールも素敵。エンディングの歌好きだな〜。
    声の演技も良かった。

    実写で演技してから描き起こすというロトスコープは、惡の華では嫌だったけど今回はありかな。

    後日談も観てみよう。

  • 2015年 日本 98分
    監督:岩井俊二
    声の出演:蒼井優/鈴木杏/勝地涼/鈴木蘭々/黒木華/木村多江/キムラ緑子/平泉成

    両親が離婚して転校してきた中学3年生の有栖川徹子=アリス(声:蒼井優)しかし3年2組は異様な雰囲気。1学年下だが、子供の頃バレエ教室で一緒だった風子と偶然再会したアリスは、風子からかつて3年2組で「ユダが殺された。ユダには4人の妻がいて、ユダはその一人に殺された」という話を聞く。同じクラスの陸奥睦美(声:鈴木蘭々)はユダの霊に憑りつかれたことがあり、その後ユダを封印したという。アリスは、隣の家に住む引きこもりで留年している少女・花(声:鈴木杏)が、ユダのことを知っているのではと思い彼女を訪問するが…。

    2004年の映画『花とアリス』の、10年ぶりの前日譚。主演の蒼井優と鈴木杏がそのままの役を演じている。10年後の前日譚、当然生身の女優さんは年齢を重ねてしまっているため、アニメ化で声の出演という形になったようだ。実は『花とアリス』は見れてないのだけど、まあ前日譚ならこちらから見てもあながち間違っていないかもと思ってとりあえず見る。

    個人的に最近の萌え絵アニメは苦手なので、アニメーションの映像自体はわりと好みでした。ただやはり『花とアリス』自体を見ていないせいか、お姉さんにしか見えないお母さん(声:相田翔子)のキャラなどにちょっと馴染めず、序盤でやや引いてしまう。田舎とはいえ母子二人で庭付き広々一軒家に住みながら、バレエ教室に通うお金の心配が必要なほど貧乏という設定もちょっと謎。

    殺されたユダと4人のユダの妻、という謎めいた事件には興味が沸いたし、中学生くらいのあの独特の感じはよく表現されていたけど、面白かったのはアリスと花が出会うあたりくらいまでで、そのあとのラノベ的ドタバタにはちょっとついていけず…。

    ちょっとネタバレだけど、まあ想定内ながらユダは湯田くん(声:勝地涼)だ。しかも花の幼馴染でお隣さん、つまりアリスが引っ越してきた家はもともと湯田くんの家だった。そのへんの伏線をもっとうまく生かせばよいのに、もったいないというか。そもそも幼馴染で同じクラスだった花が、湯田くんの転校先どころか生死すら知らないというのはちょっと無理があるような。

    一番退屈だったのは、アリスが湯田父と間違えて無関係なおじさんを尾行するくだりで、このおじさんとアリスのお父さんの声がどちらも平泉成なのも何か意味があったのか謎。花とアリスが二人でいるシーンはとても可愛かった。実写のほうに、思い入れがあるかないかで、やっぱり感想は違ってきそう。それなりに良かったけれど、細部の齟齬が私はちょっと気になってしまって、入り込みきれなかったのかも。

  • 黒柳徹子 もとい 有栖川徹子。
    アリスが 自然体で 良いなぁ。
    言葉の 間合いも とても良い。
    蒼井優のもつ 音質が かわいいし、
    突っ込みも良い。

    ユダと4人の妻。
    背中が 蜂に刺されて 死んだという
    伝説は 本当だった。

    ユダに のり移られた 少女。
    魔界を作る。

    その魔界の中に 入り込んだアリス。
    隣に住んでいたのが 荒井はな。

    アリスと花の 冒険がはじまる。
    うん。
    おもしろかったよ。

    人々は 好意に 満ちている。

  • ロトスコープを使ってるらしく、アニメなんだけど人物たちの動きが妙に実写っぽく、それにまず ほ〜 となる。とくに徹子とお父さんが一緒に歩いているときの、徹子のダラダラした歩き方とか。
    あと、やっぱこの父娘関係泣けてくるんだよな。
    なんか、なんだろ殺人事件の謎解きは後付けというか、物語の本質じゃないのかなと、ふと思う。
    湯田の安否を追う中で出会う老いぼれた会社員のおっさんとか、ラーメン屋のとっぽい感じの集団とか、そういう見ず知らずの人に優しくされて徹子と花は救われている。日常で出会う赤の他人、自分には関係ないって思う人をもっと信頼してもいいんじゃないか?っていうことなのかなーって。
    たぶん、リップヴァンウィンクルの花嫁を観てからこちらを観ているから、そう思ったんだけど。

    それにしても蒼井優は声優としても素晴らしいな!
    陸奥睦美は、ラヴレターの鈴木蘭々?!(声は蘭々)と思って、クロスオーバーしてるのかと思ったけど役名は違うのね。でもたぶん岩井さんの遊び心だよね。

  • 面白かった。親が離婚して引っ越して来たり母親が小説家で若作りだったりクラスでイジメられたりバレエ習ったり男子殴ったりリレーでクラスの人気者になったり。イジメられっ子からクラスの支配者になったムーや隣家の引きこもりのハナ、前の住人のユダやユダ父の会社の優しいオジサン等、皆いいキャラだった。中学生の婚姻届や殺人事件の顛末も興味深かったが、アナフィラキシーなんか今時皆知っているし、死んだかどうかわからないとかありえんとは思う。

  • 石ノ森学園中学校に転校してきた中学3年生の有栖川徹子(蒼井優)。彼女は、3年2組にまつわるある噂を耳にする。それは1年前、“ユダが、4人のユダに殺された”というなんとも恐ろしげで謎めいたものだった。一方、アリスの家の隣には“花屋敷”と周囲から恐れられる家に、引きこもりの同級生・花(鈴木杏)がいた。彼女がユダについて詳しいはずだと教えられたアリスは、ことの真相を探るべく花屋敷に潜入するが…。

    ロトスコープによるリアルな動きと、一般のアニメとは一線を画する独特なカメラワークが印象的ですが、背景は基本静止画で細かい動きがなく、綺麗な画もあれば雑な画もあるのでアニメーションとしてのクオリティーは微妙なところです。
    また、ストーリーはアリスと花のバディ感で持たせている印象。「ユダ」に関する謎で引っ張った割にはあっさりの真相ですし、起伏のない展開で面白味がありません。結局ユダ君は何のつもりで婚姻届にサインを求めていたのか説明不足なところもあり消化不良です。

  • アニメで続編というのは意表を突かれました。
    まぁ、かなり間が空いてますし、実写でやるのは厳しいのもあるのかとは思いますが、独特な表現のアニメで内容にフィットしていたように思います。
    いけちゃんとぼくだったかな?サイバラの映画化の時も思いましたが蒼井優の声の演技がほんとうに素晴らしいですね。
    変だけどなんてことのないお話ですが、かなり引き込まれ、面白かったです。

  • うーんアニメか~と思ってあまり期待してなかったんだけど、これ、かなり好き!
    アリスちゃんがほんまにアホの子でかわいいし、さりげに変人っぷりを発揮する花ちゃんとのコンビがぴったりで、いいな。
    というか、実はアリスちゃんのお母さんとか、自分をつけてくる怪しい少女をぜんぜん怪しまない腕毛のおじさんとか、オカルト少女とか、4人の女子と婚姻届を交わしてたユダとか、そうそう思い込みの激しいタクシーの運転手さんとか、出てくる人がたいてい変人ばっかりなんだけど、そういう人たちが物語の中にふつうになじんでる。
    併映が『幕が上がる』だったんだけど、顔だけ可愛くて下手なコドモの演技を見せられるよりは、たしかにアニメーションという手段は正解かもね。夕日や朝日がにじむ街の描写も美しいし、アリスちゃんが街を走るシーンも、アニメーションならではの表現で、新鮮。なにより脚本がいいなあと思いました。

  • アニメーションといってもなかなか滑らかな表現がしてあり、世界観はGOOD!
    ただ、ストーリーがシンプルではないので、途中で
    「何を観させられているんだろう?」
    という感覚に陥った。

    蒼井優の声優が下手すぎて
    感情移入は難しい。

    鈴木杏はうまい!

  • 花とアリスから10年経って、まさかこの世界観が再現されるとは、という驚きと感動があった。アリスと花の声のリアリティと、アニメだからこそのアクションと色彩とが織り成す高次元な作品だった。
    エンドロールで、絵コンテ?ラフ画?のようなものが映されていたが、あの光と影と表現は、実写での岩井俊二監督のこだわりそのものだとそこにも感動した。

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著者プロフィール

映像作家。1963年1月24日仙台市生まれ。横浜国立大学卒業。主な作品に映画『Love Letter』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』など。ドキュメンタリーに『市川崑物語』『少年たちは花火を横から見たかった』など。「花は咲く」の作詞も手がける。

「2017年 『少年たちは花火を横から見たかった 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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