グリム・スパンキーのメジャーデビュー1stアルバムですね。2015年7月21日リリース、ということで、この記事を書いているのが2022年の12月ですので、、、7年前か~。そんなに前、でも、無い気がする。うん、そんな気がする。
個人的には、超衝撃のデビューアルバム、と言って良い気がします。ド名盤やなあ、と。グリム・スパンキーのCDは、自分は現状では、1stのコレ、4枚目「LOOKING FOR THE MAGIC」、5枚目「Walking On Fire」を所持しているのですが、なんだかんだでこの1stを聴く率が、一番高いなあ、と。そんだけこのデビュー作に心を撃ち抜かれているんだろうなあ、とね、思うんだよなあ~。
①焦燥
題名そのまんまの、なんというか、ジリジリくるなあ!って雰囲気の曲ですね。エエ曲名やなあ~、って思います。焦るし、かわくし、なんか苛立つし、うーむ。ジリジリするなあッ!!ってのがホンマにピッタリの曲調ですね。
何故か、何故か。個人的には、凄く、初期のフジファブリックの雰囲気と似てるなあ、って思います。1stの頃のフジファブリック。「サボテンレコード」とかの感じ。何故か、そう思うんですよね。日本人の「和」の感性と、洋楽のロックンロールを上手く合わせてる感じ。良い意味での泥臭い和製ロックンロールな感じ。
②サンライズジャーニー
アルバムのタイトル曲ですね。つまるところ、このアルバムの一番の核になる曲、なのでしょう、きっと。でも、アルバムタイトルは「SUNRISE JOURNEY」と英語表記なのに、何故にこの曲は「サンライズジャーニー」とカタカナ表記なのだろう?その表記の違い、何らかの意味がある、とは思うのですが、、、うーむ。分からん。
ロックンロールバンドとして、メジャーデビューして世の中に打って出る!おれたち、いっちょー、やってやんで!という意気込み、気概を「バスに乗って旅に出る」と喩えた見事に表現した。そんな名曲だと思いますね。イメージ最高やん。意気込み最高潮ですが、あくまでも曲調は朗らか王道ゆったりロックンロール、って所がまた最高。大好きな曲です。超大好きな曲です。
③褒めろよ
これまたスゲエ名曲でしょう!いやあ凄い。「褒めろよ」ってのは、一応基本的には「私たちを褒め称えてください」って意味ではなくて、「あんたが世の中でビッグサクセスしたいんなら、周りのなんでもかんでも褒めまくってサヴァイブしていけよ!」って意味なんですよね。一応。いやあ、皮肉と頓智効きまくりでしょ。でもまあ、その形態を保ちつつ、「私たちの事もガッツリ称賛しまくってね。わたしたち、スゴいんだから。マジで」って思いも、絶対ある筈。その自信満々さを、一応は隠すポーズで、でも隠しきれない溢れ出る自尊心自負心、みたいなんがもう最高。
で、歌詞もねえ、西洋のロックンロール文化のど真ん中の曲調でありながらの、その歌詞は間違いなく、Oh,JAPAN!の感性溢れまくりなんも最高ですよね。
「踊る阿呆と踊るフリして」
「神輿担いで祭り上げりゃ」
「太鼓持って叩きまくれ」
うーむ。日本語のことわざ的意味合いセンス炸裂!英語で直訳しても決して意味をなさない言葉の選択で「褒める」という事を表現する。素敵すぎる。
因みに昨今のネット社会。SNS社会。ネット上での他人への匿名での誹謗中傷がどれほど罪深いかを侃侃諤諤の議論が続く世の中ですが、その時代のど真ん中の数年前に、既にグリム・スパンキーは「貶すよりも褒めるっしょ。それが世の中渡って行く正しい術っしょ」と皮肉効かせまくりで主張してたんだよなあ。先見の明ありまくりやで。
「我慢すんのは」「自分の胸にあんのさ」「批判すんのは」
っていう表記も凄く好きですね。「我慢するのは」「自分の胸にあるのさ」「批判するのは」が普通の表記なんでしょうが、敢えて、話し言葉をそのまま歌詞表記にする。その感性が好きなんです。