四月は君の嘘 コミック 全11巻完結セット コミック (講談社コミックス月刊マガジン)

著者 :
  • 講談社
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  • ▼「四月は君の嘘」新川直司。コミックス全11巻講談社。2011-2015連載だそうです。
    小学生の娘が読んでもいいかな?と思って読んだ漫画ですが、大人のこっちも感心しました。これは面白いマンガでした。

    ▼材料としては非常に王道で。音楽(ピアノ)という仕掛けの恋愛&成長ものです。

    ・中学生の男子主人公、小学生の頃に日本一だった天才ピアノ少年。
    (無条件に暴力的なまでにスペシャルな主人公)

    ・その後、身内の不幸とか心の問題があって今はピアノをやめている暗いだけの少年。
    (貴種流離譚的に、本当はすごいけど今は普通の中に埋もれている)

    ・奔放なバイオリン少女に一目ぼれをするが
    (これまたビジュアル演出で持って行ってしまう問答無用路線)

    ・少女は主人公の「親友の彼女」だから、その恋はあらかじめ失われていて
    (恋情で驀進していくけれど、結ばれちゃったら終わっちゃうので予め鉄壁の障害)

    ・だがそんな恋をきっかけに音楽に復帰、ココロの問題を克服していく。
    (ジュブナイルの健気な成長物語、なんだけどそもそも「心の問題さえ片付けば、何しろ才能は天才的だからすぐにヒーローさっ!」という物語的王道ご都合主義のど真ん中。ルーク・スカイウォーカーとか、アムロ・レイと一緒ですね)

    ・さらにそこに、「横恋慕な異性キャラ」、レミゼラブルで言えばエポニーヌの役割の「幼馴染の女の子」をぶっこんでくる三角関係。
     ※で、このキャラクターの作りが上手い。それは多分、作者が愛を感じているからだろうなあと思いました。多分、ヒロインちゃんよりこっちの方に創作側が感情移入してますね。

    ・さらにそこにピアノ演奏上の「ライバル」と「恩師」までも上乗せしてきます。強引な回想によるキャラ補強と劣等感ズームアップな人物設定。
    (これは「ドカベン」や「スラムダンク」に顕著で、つまりは競技が主題であるコミックの物語転がしに有効なんですかね。「鬼滅の刃」もそうですね。)

    ・さらにそこに、ヒロインさんが「難病である」という難病もの、生き死にレベルのドラマ性が襲い掛かる。

    ▼というように書くとなんだか物凄く「どこかで見たものをツギハギした物語」に見えてしまいますし、物語の運びに無理が生じているように聞こえるかもしれませんが、そして実際に多少の無理は生じているんですけれど(笑)、補って余りあるのが、下記かなあ、と思いました。

    ・キャラクターの素敵さ、活き活きさ

    ・画力・画的構成演出力(「音楽ですばらしい演奏をした」というのをマンガで表すわけですから。手塚治虫の「ルードヴィッヒ・B」とかも凄いですけれど。)

    ・連載漫画にしては、割といさぎよく終わったな、というすっきりさ。
    人気が出ると、当初予定構想で終わらせてもらえず(逆に人気が出ないと終わらせられるから、そもそも構想無しで始まったかもですが)、おもしろいのはおもしろいけど、長い物語の7割~8割地点でなんだかダレて、なにがなんだか分からなくなって、でもキャラクターの魅力を見届けたいから読んでしまう・・・というのが連載ヒット大長編マンガの王道パターンなんですけどね(笑))。

    ・「三月のライオン」的な、若さの痛みを演出しながらも、スラップスティックなマンガらしいギャグも入れてくる手法。(三月のライオンもまさにそうなんですけれど)

    ▼そしてラストの種あかし?は、素直に「お、気が利いてるね」と楽しみました。しかしまあ、やっぱりなんだかんだ、傷つきながら成長する若者の物語、っていうのは普遍に魅力があるんですかね。漫画と言うジャンルには特に相性が良いのか・・・。

  • 何故か、歌詞の無いメロディーだけの音符に泣いてしまう事がある。
    (私は今、何を思って泣いているんだろう?)
    ばかばかしくなってしまう程、意味の無い涙。

    音は何を連れてきたんだ?
    一体私に何を見せているんだ?

    メロディーは風の様に纏わりついては去り、消えない余韻を残してゆく。
    物語を音符が支配している。
    鍵盤から叩き出される音が突き刺さる様迫ってくるのは、
    ピアニストの苦悩を内包しているせいだ。

    書店で高校生くらいの男の子達が話してた。
    「何か、おすすめのコミックある?」
    「う~ん、俺は『四月は君の嘘』がおすすめだな~、
    あ、でもアニメで観た方が面白いかも♪」

    なるほど。アニメならこの音が実際聴けるからね。
    でも、私は先にコミックで読破♪
    心の中に流れる架空のメロディーでも泣けたよ。

  • きれいだなぁ。まぶしいなぁ。最後のラストにそのタイトルの意味を知って。。。泣

    やっぱり何かに悩みながらも、一生懸命にな人に心を揺さぶられる。自分もそんな一人でいたいと心から思う。

  • 感動するシーンがたくさんありました。
    今の自分を変えて頑張ろうって思いました。

  • 友達に誕プレとしてまず3巻まで押し付けられて読んでみたら本当面白いし、共感、同情がめちゃありました!
    押し付けてくれた友達よ、ありがとう!!

    私もピアノを習っていてピアノ関連の小説も漫画も好きだけどお母さんが亡くなってピアノを弾いても音が聞こえないとか、ピアノ習う人にとって1番怖い話は他にない。
    そこからかをりちゃんのおかげで復活していってだんだん前向きになっていって少しほっとしました。
    まだ9巻までしか読めてないから10.11とcodaまで読まなくちゃね♪

  • ライバルとの切磋琢磨感が好き。これをお勧めしてくれた人はそこちゃうって言ってたけど

  • あるきっかけによりピアノを弾けなくなった天才ピアニストの少年の話。友達から音楽コンクールの鑑賞に誘われ、その中で同い年の少女に出会い…
    アニメ化、実写化もされています(人生で初めてアニメのDVDを買いました)。
    個人的には、少年の母親の話と、少年の弟子の話がとても好きです。

  • 綺麗な良いお話。感動的なラストの余韻が心地よく、読み終わると気持ち良い切なさというか、どこか優しい気分にさせられる。世間擦れしてるとこの作品で感動しにくいらしいので、わりと若い人向けかもしれない。ヒロインは可愛く絵がキレイなのも魅力の一つ。繊細で淡いタッチが内容にすごくマッチしてる。最後の演出はすごく良かった。

  • 何気なくコミックサイトの無料巻を読み始めたらハマってしまい、本を購入しました。
    胸にグッときます。あとで映画化されたと知り最近の日本映画は漫画が原作のものが多いことを、改めて知りました、

  • なんかピアノのコンサート行ってみたいと思った
    自分も仕事に打ち込んで人を感動させたいと感じた

    明日から頑張ろうと感じさせてくれる作品

    また時間をあけて読みたい

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著者プロフィール

新川直司 2008年『冷たい校舎の時は止まる』(原作/辻村深月 全4巻)でデビュー。
著作に『さよならフットボール』全2巻、『四月は君の嘘』全11巻。短編集『四月は君の嘘 Coda』。『さよなら私のクラマー』全14巻。

「2021年 『さよなら私のクラマー(14)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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