論理が伝わる 世界標準の「議論の技術」 Win-Winへと導く5つの技法 (ブルーバックス) [Kindle]
- 講談社 (2015年5月20日発売)
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感想・レビュー・書評
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タイトルの通り、議論をするとは何なのか、
どのように議論すべきなのか、といったテクニックを
まとめた一冊。
議論するのに技術というほどのものがいるのかと
思ってしまうが、読んでみると確かに議論には
やり方があり、上手く使うことで有効で実りのある
ものになることがわかる。
ロードマップを述べ、情報をナンバリングし、
先に要点を述べる、など、スピーチにも使えそうな
テクニックも盛り込まれている。
議論の仕方で感心したのは、「立証責任」という
考え方だ。主張をするものはその主張が正しいか
データを示さなければいけない。だからこそ相手に
反論されたら「何故そう思うのですか?」と
聞いてしまうのだと。そうすると相手も何か答えな
ければ、となって勝手に立証責任を負ってくれる
という。それを繰り返せばぼろが出ると。こわ。
そのほか逃げ方や詭弁の使い方なども語られており、
筆者の百戦錬磨っぷりがうかがえる。
論理で説得できるのは論理的な人だけなので
そうでない人と議論するのは無駄。
そういう人には人間関係や信頼関係といった別の
アプローチを使いましょう、という切り方も
実にクールだ。
そして大切なことも書いてあった。
「議論は勝つためにやるものではありません、
議論は、論理的で最適な解決策を導き出すために
するのです」と。
この視点がない論客が最近youtubeやテレビで
多いと思う。そんな中、本物の議論の仕方を
学んだように思う一冊だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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