狭小邸宅 (集英社文庫) [Kindle]

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  • 「てめえ」や「お前」のオンパレード。部長や課長の台詞がいちいち名言。

    不動産業界って、本当にこんなヤクザな商売なの?

    松尾が蒲田を売るまでは、善と悪がハッキリもしていてある種痛快でもあったが、後半出世するに連れて寂しさが増して辛くなった。

    結末は虚しかった。

  • すぐに使いたい名言がぽんぽん出てくる。

  • 紆余曲折の人生。
    仕事ばかりの人生もどうかなっと考えさせられた。

  • 自分が狭小住宅に住んでいて、また第36回すばる文学賞といこともあり読んでみました。
    不動産業界のブラックさがふんだんにある物語で、名言も数々あります。
    「お前らは営業なんだ、売る以外に存在する意味なんかねぇんだっ。売れ、売って数字で自己表現しろっ。いいじゃねぇかよっ分かりやすいじゃねぇかよ、こんなに分かりやすく自分を表現できるなんて幸せじゃねぇかよ」
    最高に胸クソ悪い気分になりたいときにどうぞ。
    (あと作者がリクルート出身ですって)

  • ブラック企業だろー。と読み始めましたが、だんだん甘い考えで就職するのがダメなんじゃないかと・・・。

  • 不動産なんて全く関係ない業界で働いていて、家の購入なんて検討したことすらないけど、その臨場感に読んでるだけで胃が痛くなってくる。
    「何人生考えてんだよ。てめぇ、人生考えてる暇あったら客見つけてこいよ。」「お前、まだ辞めてねえのかよ。辞めるか売るかはっきりしてくれよ」等々、どこからこんな生々しいセリフが出てくるのだろう。
    2時間も掛からず読みきれるこの短い話を通じて、家の購入という一生の買い物の裏で、こんな過酷な仕事があるということを垣間見る、まだまだ世の中知らないことだらけだ。

  • 先日読んだ「ニュータウンは黄昏れて」でAmazonの"この商品を買った人はこんな商品も買っています"につられて読んでみた。
    読書するのは自分では体験しないようなことを疑似体験するからおもしろいと思っている自分にとって、また現実逃避の簡単な手段だと思っている自分にとって、この本を読むと逆に過去の苦い経験を思い出して少し気分が落ち込んだ。

    私自身、社会人になって3年目で、事務から営業に替わった。自分から働きかけてモノを売るということに対する戸惑いもあったが、それ以上に売るモノ自体に自分自身がまったく魅力を感じていなかった。人に勧めるためにはやはりそのモノが素晴らしいと感じていなければ、売るにも迫力に欠けるというもの。
    しかも、勤めていた会社自体に未来を見いだせず、自分がどうなってしまうのだろうという不安を抱えていた時期であったため、成績も当然あがらず、結局営業3ヶ月半で転職したことを思い出した。

    夕方、営業全員が集まり上司がネチネチとその日の成果をひとり一人確認。成果のない日は夜の8時を過ぎたというのに、売れるまで帰って来るな!と言われた頃をついつい思い出してしまった。

    話をこの小説に戻すと、それなりの大学を出た主人公がなぜかしら不動産屋に就職。家を売るという営業に就く。3ヶ月経過しても全く売れず、上司から罵倒され転勤。今度の上司は暴力をふるう訳ではないが、感情の抜けた声で「お前にはこの仕事は向いていない。辞めろ」と言われるが、私とちがって辞めることなく「売ります」と宣言し、あることをきっかけに会社でも一目置かれる営業マンに変貌する。
    会社での成績があがり自信もつき性格も明るくなったように見えるが、逆に心は荒んでいく。そして売れないときに支えてくれた恋人とも別れてしまう。

    最初はなんとひどい悪徳不動産屋なんだと思ったが、不動産業って大なり小なりこういうことやっているんだろうな。自分の家を買うというのは生涯で一番高い買い物だろう。しかも多額のローンを抱えるのが当たり前。そんな人を相手に家を売るのは苦労いるだろうなとつくづく思う。

    主人公は今でも戦略を練りながら不動産を売っているのだろう。ちょっと後味の悪い作品だが、ちょっと考えさせられるフレーズもありそういう意味では非常に楽しめた作品。

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著者プロフィール

1983年、京都市生まれ。神奈川県在住。慶應義塾大学環境情報学部卒業。2012年「狭小邸宅」で第36回すばる文学賞を受賞しデビュー。著書に『狭小邸宅』『ニューカルマ』、近刊に『カトク 過重労働撲滅特別対策班』がある。

「2018年 『サーラレーオ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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