一路 (下) (中公文庫) [Kindle]

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  • 中央公論新社
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感想・レビュー・書評

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  • 初めての参勤道中の工夫や苦労、トラブル対処だけでも物語になる。その上で、お家騒動の陰謀まで加わってくる。敵の黒幕は悪辣な人間である。しかし、序盤では悪辣さが見えず、キャラ設定が変わったのではないかと感じるほどである。お家騒動を起こそうとするならばもっと前から動きそうなものである。

  • 不慮の事故で、父を失った主人公が、父の役目を継ぎ、参勤交代の責任者へ。その道中で起こるドタバタ劇。人情有り、天佑有り、陰謀有りと、実に深みのある喜劇であった。浅田次郎最高傑作といってよい。

  • ★4.8 2018.05.06

    下士から旗本、果ては徳川将軍まで、立場は違えどそれぞれに領分があり、それを越えて意見したり、采配するのは「僭越」である。

    それぞれが、それぞれの領分に命を懸け、信じる道を突き進んで行く清々しさを感じた物語だった。

    江戸幕府の参勤交代について薄い知識はあったものの、これほどのしきたりと苦労があった事には思いが及ばなかった。

    小難しく考えてしまいそうな参勤交代道中の物語だが、様々なエピソード(?)が面白く描かれていて最後まで惹き込まれて読み進められた。


    ↓↓↓あらすじ↓↓↓
    中山道を江戸へ向かう蒔坂左京大夫一行は、次々と難題に見舞われる。中山道の難所、自然との闘い、行列の道中行き合い、御本陣差し合い、御殿様の発熱…。さらに行列の中では御家乗っ取りの企てもめぐらされ―。到着が一日でも遅れることは御法度の参勤交代。果たして、一路は無事に江戸までの道中を導くことができるのか!

  • (上)は人名の一路、(下)は人の一路。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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