君の膵臓をたべたい [Kindle]

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  • 双葉社
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感想・レビュー・書評

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  • まあ、ある意味テンプレというか、王道というか、結末はわかっているし、泣かされることもわかっている。けど、結局読んでのめりこんで、泣いちゃうんだな。我ながら薄っぺらい。購買動機もインパクトのあるタイトルだからってだけなので、ますます薄っぺらいなあ。でも、うまいよ。心臓でもなく、脳でもなく、手でも足でもなく膵臓。京極夏彦の「死ねばいいのに」に勝るとも劣らぬインパクト。

    ボーイミーツガールというか青春もの。こんな高校時代って送れるものなの?とおっさんは思うのですが、まあ、小説の世界ですので、胆のうじゃなく堪能。
    福岡の地名は出さなかったけど、一度住んだ街なので描写が懐かしい。モツ鍋とか太宰府天満宮の梅が枝餅とかね。

    志賀春樹の受け答え、切り返しがうまいんだよなあ。こんな切り返しできるならボッチになることなかろうに。クラスメイトの重たい秘密を知って、こんなやりとりできないよ。

    名前を呼ばないことを語るくだり、言葉にすると意味が違うものになってしまう感覚。表現の多い日本語なのに、それでもなお付けると変わってしまう。山内桜良と志賀春樹の関係も、恋愛でも愛情でもないし友情というのもなんか違う。正反対の2人は同志ということもなく。「仲良し」なのか。
    マンガ「四月は君の嘘」とほぼ同じ感じ(アニメしか見てないけど)。
    しかし、死因が通り魔はどうなのよ・・・読み返したら伏線というか通り魔事件の記載はあったけどさ。何そのオチ、と御怒りモードですよ。まあ、その後、ラストの共病日記を読んだところで、そんなことは一気に忘れ、もう涙ぐみ。志賀春樹の壊れるシーンはもう。思い出し涙が・・・映画サトラレのラストで主人公が泣くシーンを想起。

    正反対な2人なのに、正反対な2人だからこそ、最後、互いへの思いがシンクロする。爪の垢を煎じて飲むがごとく、君に憧れ、君になりたい。君の膵臓を食べたい。2人が同じ言葉を言う。こんな気持ちのこもった言葉があるか。読み終わってから見るタイトルは、なんなんだ、この気持ち。う、また涙が。

    名前の表現がこの小説の面白さというか特徴ですねえ。初めは、伊東計劃「ハーモニー」のタグみたいなもんかと思ったけど。志賀春樹が、相手がこう思っているだろうということで【】。クラスメイト、仲良し、さいごには????。初めはとっつきにくいけど、意味が見えてくると、人との距離感を表現していて。「聲の形」のペケマークみたい。

    何気にね「母親なめんな」とかね。いやはや「僕だけがいない街」もそうだけど、母強し、というか偉大です。

    しかし、ここでもサンテグジュペリの星の王子様・・・まさかだなあ、運命的なものを感じるよ。こりゃやはりどこかでサンテグジュペリ読まなきゃ。

  • いやぁ、久々に本読んでボロボロ泣いた。
    ラストをおうちで読んでてよかった。

    盲腸の事後治療に訪れた病院で、「共病文庫」と名付けられた日記を見つけた主人公。
    根暗で人との関わりを持たぬよう生きている彼だったが、その日記は偶然にもクラスの
    人気者の女の子、桜良のものだった。
    家族以外には誰にも、親友にすら病気のことを話していないという彼女は、その後
    何かにつけて彼を巻き込んでいき、彼もまたその時間を楽しむようになるのだが…

    といったお話ですね。高校生、病、切ない系。
    大雑把に分類してしまうと、セカチュー系だね。
    ああいう、あざとい、涙させようとする話は嫌いだ、なんて思わずに、なんの先入観も
    持たずにぜひみんなに読んでもらいたい一冊。
    タイトルはちょっと小説を手に取るのを躊躇させてしまうものだけど、これもまた
    物語上とても意味のある一文なので勇気を持って手にしてほしい。

    本当にいろんなことを考えさせられた物語でした。
    住野さんはこれがデビュー作。
    今後にも期待だな。

  • もうなにもかにもが素晴らしい

    主人公の少年と桜良の言葉のやり取り

    単なるコミュ障ではない、「      」くんが形成された経緯が明らかになってハッとして
    少年が歩き出した未来にグッときます

    少年の名前を最後まで「形容詞」で綴る技法
    固有名詞が一切でてこない舞台の表現方法

    僕のことを「あんた」って呼ぶたったふたりの存在、おかあさんと「桜良の」親友恭子
    常に背中を叩いて応援してくれるお父さん
    いっつもガムを勧めてくるクラスメイト

    キッラキッラに眩しくてとっても切なくて
    これほどまでに読む人の想像力を掻き立てる文体に惚れてしまいました。

    少年くんと桜良の感性に憧れる
    作者の才能に憧れる

    まぎれもなく、自らが選んで僕たちはいまここに居る
    誰のせいでもなく、自分の意思で選んだ今だから

    たった二人の高校生に大切なことを教わりました。
    この物語に綴られる一文一文に感動できることに幸せを感じました。

  • 最高だった

  • 色々な意味で、想定外だったような。

    もっと青い、切ない話を想像していた。
    痛いくらいに切なかった。
    何のために生きるのか、考えさせられた。

    この人に会うために、そういう出会いは誰にでもあるものなのだろうか。

  • 圧倒的におすすめ。

  • 変化球的セカチュー

  • 青春は美しく描かれてこそ青春かも。割とありがちな設定、なんとなく現実感のないセリフ回しはライトノベル的。読み易さと、展開のテンポの良さは主人公の持つリズムより少し早くて、それが主人公の内心の機微を際立たせてくれる気がする。

  • 2016年本屋大賞第2位の作品。猟奇的でキャッチーなタイトルとは裏腹に、中身は爽やかな青春モノ。ある意味予想通りの展開で、ある意味予想外の結末。
    好き嫌いがわかれる作品だと思う。読みやすい文章だったのは良かったが、ライトノベル風かな。少し物足りない感じ。タイトルや、【】で表現された僕については、その理由が後でわかるのだが、小説であることが存分に活かされていると思った。
    読み終わってから著者のデビュー作だったという事を知った。本作はまだ荒削りな感じだったので、今後の作品に期待。

  • 泣きました。ええ、まんまと泣かされましたとも。
    さらに、作中の呼び方の設定や、タイトルに含まれた意味(これはすぐに明らかになるけれど、まだ先がある)など、単なるお涙頂戴ものだけではなくちゃんと「小説」であろうとしていること、そのメッセージなど、評価できる点は多くある。
    だけれど、正直自分はこの作品を手放しで称賛することができない。
    それは端的に言って、ラノベ調といえば聞こえは良いけれど、要は文章があまりに下手くそだからだ。読み始めから(ヒロインの笑い方などに)西尾維新のようなにおいを感じ「ちょっとキツいな」と思っていたけれど、ストーリー展開で引っ張られて読み進むことはできた。しかし、最も大事な、クライマックスシーンで文章力のなさをあそこまで露呈させられてしまうと、さすがにどうなのよ、と言わざるを得ない。せめてあそこだけ、編集で書き直しさせることはできなかったのかと思うくらいのひどさだった。
    他の部分も、デビュー作だから、ということを差し引いても全体的にぎこちなさが目立ち、作品世界に没入しきることができなかった。
    まあ、それでもおいおい泣かされたわけで、その時点で作者の勝ちなのかもしれないが、インパクトのあるタイトル、展開などはよくできていた分、これが文章力が備わっていれば、と勿体ない気分になる読書だった。

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