イギリス人アナリストだからわかった日本の「強み」「弱み」 (講談社+α新書) [Kindle]
- 講談社 (2015年6月22日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (163ページ)
感想・レビュー・書評
-
地方公務員時代、視野を広げるために読んだ本。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本への客観的な批評と伸びしろへの提案が書かれていて、著書の慧眼には納得と驚きがある。
労働者の優秀さなどを褒めつつ、「面倒くさい」精神が社会のあらゆる物事を決めていることへの指摘、海外視点での日本が伸ばすべきポイントなど、アナリストとして養われた分析が的を射ていて痛快である。
否定されたようで不快に思う人もいるかもしれないが、個人的には「まさに」と感じるところしかなかった。
日本で生まれ育った人間よりも日本に詳しいであろう著書の指摘に、我々は耳を貸して足元を見つめ直さなければならないと強く感じる。
-
著者のアトキンソン氏を知ったのは、何かの番組だったような気がするがはっきり覚えていない。ただ、内容に惹かれて読み進んだ。
私は経済学には明るくないので、本質的な評価はできないが面白い視点があることはよくわかった。中でも、経営者が実は一番残念であるという指摘は、的を射ている。かく言う私の職場も、経営者は少なくとも人間的に優れているであろうことはよくわかるが、職場を発展させてゆくという観点からは非常に残念な人であると思っている。上に立つものは批判をされるのが当然と思っているので、あえて批判をするが、どうしようもない状況に見えてしまう。
本の中では数字がきちんと頭に入っていないという指摘であるが、やや表現が誤解を生む気がする。数字は頭にあるが、計算上の数字としか見えていないと思われる節がある。たとえば、数字上、残業時間が少なくなれば経費の削減につながるでしょう。しかし、必要な仕事をしなければ売り上げにはつながらない。また、どこに向かって何をしようとしているのかビジョンを全く示さない経営者が多すぎる。
日本はあまりにも平和で豊かになりすぎました。決して悪いことではないですが、これでは発展しませんし若い力が伸びません。今や民間企業がより官僚化しているが、それに気づかないほど洗脳されているのでしょう。