- Amazon.co.jp ・電子書籍 (246ページ)
感想・レビュー・書評
-
国際霊柩送還士と言う言葉を初めて知る。
海外で亡くなった方を日本に送還するお仕事。
ドラマを見て本を手に取ったが、感想を書くのが難しい。この気持ちをどう書いたらいいのか。
海外で亡くなった方達は飛行機の気圧の関係でそのご遺体がかなり損傷してしまう。中には酷い業者が居て、いい加減な状態で送ってくると言う。この本の取材先であるエアハース社では、それをキレイな状態に復元し、ご家族が最後のお別れをできるよう整えて差し上げるのだ。
常々、レスキュー隊や潜水士、自衛隊の方達など、人命に関わるお仕事をされる方たちは本当にすごいと思っていた。頭が下がる。お給料や待遇などではなく、使命感がなければ務まらない職業だからだ。
このエアハースの方達のしていることも、言葉を失うほどすごいとしか言いようがないのだ。全てはご遺体を一刻も早くご家族の元へ返してあげたい。その一念で仕事をされている。
家族や自分の時はどうだろう•••などと漠然と思ったり、胸を詰まらされたり、しゃくりあげるほど泣いたりした。
著者は「これを書いたからと言って死を分かった気になったりしない」と書いておられた。何度も出てきたが、ご遺族の気持ちは他人には分かってあげられない。ではどうしたらいいか、ただ寄り添って、話を聞いてあげる。それだけしかしてあげられないんだなーと思ったりした。
結局何を書いてるか分からなくなったけど、読んでよかった。そしてとにかく、海外に行く時は保険が必要です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
海外で亡くなった人にエンバーミングを施し家族の元へ送り届ける仕事に迫る開高健ノンフィクション賞受賞作品。
ちょうど梨泰院のハロウィンで亡くなった日本人女性の遺体が帰還したばかりだったのでこの裏側でも彼らの働きがあったのだろうと読み進めた。 -
エアハースの仕事もさることながら、著者がよくぞここまで取材をしたな、と感嘆。執筆&出版してくれたことに感謝。
医療職として死後処置などしてきたが、痛んだ状態で途上国から帰ってくるご遺体というのは、想像を絶する。決してキレイゴトでは済まされない仕事だ。こうした本以外でスポットライトが当たることはあまりないかもしれないけれど、グローバルな時代には不可欠。それをこんなに真摯な気持ちでやってくれていることには感謝しかない。私も今いる国で死んだらお世話になるけれど、エアハースがいれば家族が「変わり果てた姿」に泣くことはないだろうと安心した。 -
ドラマをみている備忘
-
遺体ビジネス 取材の端緒 死を扱う会社 遺族 新入社員 「国債霊柩搬送」とは何か 創業者 ドライバー 取材者 二代目 母 親父 忘れ去られるべき人
あとがき -
Netflixで見たけど、これは良い!涙が溢れてしまう。
シリーズモノを一気に見れたよ。
こんな仕事があるんだね。 -
スマトラやクライストチャーチの地震、ルクソールのテロなどニュース等で知っていましたが
そのあとこういう方たちのお陰でご遺体が帰ってくることができたんですね。 -
思い出したことがあった。それは祖母の妹のことだ。昔の血縁関係のことはよく分からないが多い。戦争があったからだ。どうもその祖母の姉は生涯独身であったけれど、一時期、迷いこんできた女性を子どものように育てたことがあったらしいけれど、ある日、またどこかへ消えたとか。孤独な人生だったと勝手に思っている。なぜそう思うのか。それは柩の中の彼女が苦痛で顔を歪めていたからだ。もう何十年の前のことだけれど、その顔が脳裏に焼き付いて離れない。もし、遺族のことを思う葬儀社だったら、そんなことも思わせなかったに違いない。そんなことを今更ながら思った。
-
読んだというかドラマで見た
こんなに泣くとは思わなかった
1話1話泣かなそうだなーという話も
最終的に号泣
原作との違い分からないけど
米倉涼子の良かったなー
1人1人死までの人生があって
こうやって送ってくれる人がいるって
なんて幸せなんだろう
故人様に分かるか分からんけど
見送る人の最後も必要というかなんというか
濃いなー人生って思ったより濃いし重い -
長く海外で単身赴任をしているが、死んだらやはり日本の家族の元に帰りたい、そう思う。こんなお仕事がある事、その仕事の大変さ、そしてその意義を伝えてくれた著者は本当に素晴らしい仕事をされたと思います。