王とサーカス [Kindle]

著者 :
  • 東京創元社
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レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (307ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすい、上質なミステリー。

  • ネパールという馴染みない国の想像に負担がかかり、事件が起こるまでがすごく長く感じた。
    異国ならではのスリルがあり、解決までのスピード感は気持ち良い。

    「密告者」について、太刀洗が安心していい理由が納得できなかった。
    殺人を犯すような狂った人間に理論など通用するのかと、コナン並みのこじつけに感じた。(そんなこと言ってはミステリー本が成立しないけど)

    仏像に大麻を入れて取引しているだろうということは序盤で分かりやすかったので、それがオチというのはつまらなかったな。
    二段オチの彼も、生身の人物というよりは二次元キャラクターという感じで、感情移入はできなかった。

  • ミステリー要素よりも、記者という役割と貧困国について考えさせられる作品。

  • テーマを冷静に考えると、
    ありがちな物事ではないながらも、
    事件という枠の中では
    決して突飛すぎはしない題材。

    しかしながら、
    後半に差し掛かったところの
    太刀洗の推察のシーンに
    とてつもなく引き込まれます。

    それは、
    この作家の表現力と表現方法と
    ストーリーの組立能力が
    突出しているからなのでしょう。

  • 電子書籍で。『このミス』で1位をとった作品ということで期待大で読んだ。遠くネパールを舞台にしていて、前半はなかなか読む速度が上がらなかったが、殺人の真相を突きとめていく中盤以降の怒涛の展開には『さすが米澤さん!』といったところでしょうか?でも⭐️5つには届かないな。

  • 2001年ネパールで実際に起きた王族殺害事件を、たまたま現地に居合わせたフリーのジャーナリスト太刀洗万智が、現地で知り合った人々の情報や伝手を使い、綿密な取材を進めていきます。
    そして、取材中に、新たな殺人事件に遭遇してしまいます。王族殺害事件との関係はあるのか、犯人の目的は何なのか。
    異国情緒ゆたかなカトマンズの街中で、主人公はジャーナリストのあるべき姿を問いかけながら、事件の真相に近づいていくミステリ小説です。
    情景描写、心理描写がとてもリアルで、物語の中にどんどん引き込まれていきます。
    タイトルにある「サーカス」は意味の深い言葉です。

  • 「このミステリーがすごい!」2016年版第1位、本屋大賞候補作。
    ミステリー好きなのでこのミスは結構参考にしている。
    実在の事件をモチーフにしており、最初は主人公の太刀洗万智がその謎を解くのかと思っていた私の予想は呆気無く覆された。
    詳しくはこちら→http://andhyphen.hatenablog.com/entry/2016/02/08/205023

  • 2016年(2015年発行)のこのミス国内編1位の作品です。年内に読み終わろうと頑張って、やっと今日読み終わりました。この人昨年も「満願」で1位でしたね。私が読んだのは、本作と「満願」と「折れた竜骨」の3作品ですが、私としては「折れた竜骨」が一番面白かったですけどね。本作は、2001年6月に実際に起こったネパール王族殺害事件(ネパールの国王夫婦他王族9人が皇太子によって殺害され、皇太子も自殺したと伝えられる事件ですがこんな事件があったなんとちっとも知らなかった)を背景として日本人の女性ジャーナリストが殺人事件に巻き込まれるというストリートなっています。背景は大きいですが、ミステリーとしての謎解き部分は古典的な仕掛けです。ネパールの社会情勢を背景にニュースを伝える者のまた受け取る者のあり方を問いかけてくる佳作で読み応えのある一品ですが、「このミス」の1位といわれると、???です。

  • 『さよなら妖精』の大刀洗さんの・・・10年後? 大人になって新聞記者からフリーのライターに転じた彼女が、ネパールのカトマンズで遭遇した騒動と、そこで問われるジャーナリストはなんのために真実を知ろうとし、それを伝えようとするのか。

    ネパール王宮での虐殺事件は事実と知って驚いた。それがその後のネパール政治を動かし、現在に至るまでの不安定の原因であるとも。

  • ネパールのカトマンズを舞台にした物語。 『さよなら妖精』の太刀洗万智が主人公だが、直接の後編というわけではないため、読んでなくても楽しめるだろう。
    骨太な社会派小説。ネパールのナラヤンヒティ王宮で起きた王族殺害事件と、王宮を守る軍人の殺人事件を追っていく記者。ジャーナリズムとは何なのかを太刀洗だけでなく、「サーカス」の観客である私達も問い続けなければならないだろう。
    タイトルに込められた想いも深い。

    作中、太刀洗が言われて悩む台詞より。
    「自分に降りかかることのない惨劇は、この上もなく刺激的な娯楽だ。意表を衝くようなものであれば、なお申し分ない。恐ろしい映像を見たり、記事を読んだりした者は言うだろう。考えさせられた、と。そういう娯楽なのだ。」

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プロフィール

米澤 穂信(よねざわ ほのぶ)
1978年、岐阜県生まれの小説家、推理作家。金沢大学文学部卒業。
大学在学中から、ネット小説サイト「汎夢殿(はんむでん)」を運営し、作品を発表。大学卒業後に岐阜県高山市で書店員として勤めながら、2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞し、デビューに到る。同作は「古典部」シリーズとして大人気となった。
2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、2014年『満願』で第27回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。『満願』は2018年にドラマ化された。直木賞候補にも度々名が挙がる。
その他代表作として週刊文春ミステリーベスト10・このミステリーがすごい!・ミステリが読みたい!各1位となった『王とサーカス』がある。

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