選書日本中世史 3 将軍権力の発見 (講談社選書メチエ) [Kindle]

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  • 鎌倉幕府は実質的な全国政権でありながら、権力の行使に対して消極的であった。
    源将軍家の血筋が絶え、北条氏得宗家の支配体制に入るとその正統性の担保のために法令 や 合議 による 公正 な 政治 という 理念 は、 その 執行 者 を 選ば ない ので、 政権 の 主宰 者 を めぐる 争い は 絶えず、 北条 氏 の 地位 は 常に 脅かさ れる こと に なっ た ので ある。
    室町幕府は京都の朝廷と接近しその古式ゆかしい権威ある文書発行を利用することで、朝廷の全国政権としての正当化を取り込んだ。
    南北朝 ~ 室町時代 は、 守護大名 が 領国 を 地域 として 編成 し、 地域 単位 での 再生産 構造 の 構築 を 模索 する 時代 として とらえる こと が できる だろ う。 その 延長線 上 に、 戦国大名 が 生まれ、 各国 単位 での 国力 の 充実 と 軍事力 の 伸張 が はから れる ので ある。
    室町幕府 体制 は、 地域 の 再生産 構造 を 成立 さ せる 戦国大名 権力 を 準備 する ため の 時代 で ある。 地域 と 中央 政権 とが 均衡 を 保ち つつ、 全国 レベル の 統制 を 保つ ため の 核 として、 将軍 権力 が 発見 さ れ た の だ と いえよ う。

  • 幕府を倒したい気持ちが
    体制より大きくなれば良い
    倒す必要を感じなければ残す
    室町幕府倒しても、非難だけ
    成り代わる意志持つ人が出ればやる
    鎌倉幕府は倒す意志持つ人が出た
    宮将軍立てて幕府は成り立つ
    勿論源氏でも良い、臣籍降下もいた
    足利でも良くね?
    高氏(北条も足利も)は恐れた

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著者プロフィール

東京大学史料編纂所教授。
一九六〇年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。
著書『買い物の日本史』 (角川ソフィア文庫、二〇一三)、『怪しいものたちの中世』(角川選書、二〇一五)ほか。

「2016年 『近衞家名宝からたどる宮廷文化史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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