文藝春秋 2015年 09 月号 [雑誌]

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  • / ISBN・EAN: 4910077010955

感想・レビュー・書評

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  • 文芸春秋 芥川賞受賞作2作連載号。
    お借りして10月に読み終わっていた筈。
    単行・文庫本購入とまでは行きませんが、
    今回はチョットだけ再読しました。
    お笑い芸人が芥川賞受賞だなんて、、と思っていたら、
    本を貸してくれた方が、読んでみたら面白かったというので期待して読みました。

    【火花】又吉直樹著
    「あぁ~なるほど」という感想。
    この人は三度のご飯よりも「お笑い」の事を考えているんだろうなぁ~と思います。
    業界の上下関係や厳しい指摘などなど、お笑いの中にあるリアリティーが読んでいて伝わった。
    個人的には最後の先輩が女性に変化して行くのが少し違和感を覚えました。
    コレもネタなの?という感じ。

    選評で目についたのは「村上龍」氏の鋭い指摘。
    僕には余り好みじゃないし「長過ぎ」の言葉が目立ちましたが、グッと来たのは「致命的な欠点は無い」という一説。
    そして、又吉さんは凄い量の本を読んでいるんだろうな~と描写の細かさに実感。


    【スクラップ・アンド・ビルド】羽田圭介著
    この方は何度も芥川賞候補として名が知れていた方のようでしたが、私は一度も読んだ事がありません。
    なので、この介護問題物語を凄く陰気な気分で読んでいたのですが、後半は主人公の健人の人間らしい馬鹿馬鹿しさが目立ってきて面白くなってきました。
    祖父が「死にたい死にたい」とツブヤクので「じゃ~死ねば?」みたいな所から始まり後半戦で身内の暖かさみたいなモノを感じ取ったのかもしれません。
    最後の場面で家を出て就職して行く健人と、
    介護老人の祖父が手を振り合う場面などは、まさに其の物でした。
    火花よりもスラスラ読めてのめり込んでしまった。
    書評は「島田雅彦」氏が良かったです。
    「何でも屋羽田君と一発屋又吉君」
    ズバリ!!と思いました。

  • 第153回平成27年上半期芥川賞受賞作「火花」「スクラップ・アンド・ビルド」掲載号。
    火花の読みかけで放置していたら、次の会の芥川賞も決まっちゃったので、改めて一気読み。
    「火花」はいかにもお笑い芸人が書いたストーリーって感じるけれど、知った地名が出てきて、距離感、雰囲気がイメージしやすい。
    「スクラップ・アンド・ビルド」で、テレビに出ている羽田君って作家だったんだねと再認識。去年の夏は90過ぎの祖父が入院して健在だったから、いろいろ重なって読めなかったかも。
    選考委員の選評なんかも読めて面白い。

  • 芥川賞受賞作が掲載されているので借りて読んだ。「火花」は途中で読むのをやめようかと思うくらい、私が苦手なタイプの私小説(「僕」のモデルは作者本人ではないそうですが)ではあったが、好き嫌いはおいといてちゃんと最後まで読んだら後半けっこうおもしろかった。特に解散ライブのネタ。

    芸人さんの世界の話で、漫才についての芸論はたくさんでてくるんだけれど、肝心の漫才そのものの中身は、ネタあわせとか状況としては描かれても、どんなやりとりで笑いをとるのかごく断片的に散見するばかりで、終盤の解散ライブの描写になるまで「僕」の漫才のスタイルはほとんど見えない。冒頭ですべってる短い描写のあと、延々と観念的に語られるばかりで、なぜ先輩の神谷さんが「おもろい」というのか、どういうところが「お前の好きなようにやったらもっといい」といわせる所以なのかが、「僕」の普段の言動からはよくわからなかった。

    解散ライブの一部始終でやっと、あぁこういうことを目指してたんだ、というのがわかるのだけれど、そこに至るまでの出発点と過程のところが一人称の観念的な悩みとしてしか描かれないので、なぜこんなに陰鬱なひとが漫才師になりたいと、ここまで切実に思うんだろうというのがなんともしっくりこない。だから破天荒な師匠と我が身を比べての焦燥感とか、この小説の大事なところ(そして選考で評価されていたところでもある)が、うわすべりしているように私は感じた。あと、相方との関係性も、前半の描写では、相手にいらついているところやうまくかみあわない描写はあっても、そもそもなんでこの人とコンビ組んでいるのかほとんど描かれていないので、後半「信じてついてきてくれてありがとう」的な感動シーンがでてきても浮いちゃってる気がした。

    そういえば、帰国時にちらりとみたテレビ番組で、女優さんが作者本人の前で本のタイトルを「花火」とまちがえてつっこまれていたが、花火にはじまり花火におわるので、それはあながちまちがいというよりはちゃんと読んでいる証拠ではないかとも思った。

  • 芥川賞の2作、羽田さんのほうが好みだったなー。審査員に好きな作家がたくさんいて、そのことにも驚いた。

  • 表現力、描写力があってお笑い芸人さんとは思えなかった。登場人物(特に先輩)は、こういう人いるんだろうなと想像したことはあったけれど、かなり引いた。「お笑い」については難しかった。

  • 羽田圭介『スクラップ・アンド・ビルド』は、真面目な純文学と見せかけてユーモア小説。祖父の風呂場での一言に笑った。
    又吉直樹『火花』は文学文学しておらず、小難しくなく読みやすい。素直な文章で感情がまっすぐに届く。真樹さんを偶然見かけるシーンとプロポーズ花火のシーンとが好き。

  • 芥川賞2作品「火花」と「スクラップ・アンド・ビルド」を読むため購入。

  • 去年の芥川賞受賞作2作品が掲載された号。芥川賞は、この文芸春秋という雑誌が主催している。受賞作は又吉直樹「火花」と羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」である。そのほか、30年前の日航機の事故の生存者の川上慶子さんのお兄さんの手記などがあり、盛りだくさんである。
    過去に芥川賞を受賞した小説で、面白いと感じたものが少なく、共感できないものも多かったが、これらの小説は引き付けられるように読んだ。従来の純文学というのがどうも現実離れしていて苦手だった。この2作とも妙にリアルだった。
    火花は、売れないお笑い芸人の主人公と、その芸人の先輩との交流を描いている。又吉氏本人がモデルではないかと思えるほど生々しい。男の友情が心底嫉妬してしまう。小説にそこはかとなく虚しさや哀しさが漂っていて、彼の持ち味なのだろう。
    スクラップのほうも、現代版「恍惚の人」というか、老人を介護する孫の視点で見た小説。祖父は口ではもう死にたいというが、強烈な生への執着も見せる。世話をする孫は、苦しまないで死んでほしいと思いながらも、今は健康な自分も将来そうなるという姿を重ねてしまう。こちらも妙にリアルで考えさせられた。
    他にも有名な作家たちが短い文章を寄せていて、この号はお得だと思う。

  • 火花に目を通しておきたくて図書館で順番待ちして借りる。関西弁の会話で交わされる文がどうにも自分には読みづらい。もう一作スクラップ・アンド・ビルドのほうがすらすらと行けた。

  • 「火花」「スクラップ・アンド・ビルド」掲載号、衝動買いしました。

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