懲役339年(4) (裏少年サンデーコミックス) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 1~4巻の全巻を通して素晴らしいです。
    次々に主人公ハローが変わっていくので、戸惑わされるのですが、それ故に飽きないストーリー展開となっています。登場人物それぞれの意志、行動をきちんと描き切っており、矛盾点なく回収されていく伏線は見事と言えます。また、要所で散りばめられる感動的なエピソードもとても好きでした。自分の一生をかけても終わらない懲役刑を課せられたハローとその周りの登場人物の行動や思考には考えさせられるところが多々あります。
    とにかく最近読んだ中では一番の漫画でした!

  • 転生が信じられてる世界で、懲役339年の刑を科された主人公ハローのお話。
    その舞台設定から独特で、興味を引かれました。
    最初のハローが、刑期を全うする前に亡くなり(当たり前ですが)、次の生まれ変わりとされるハローが登場して続きから刑に服していく。
    どんな展開になるのか予測つかないまま読み進めてみたところ、ある隠された事実が明らかになったところで、見えてた世界が一変。
    世間一般に当たり前に信じられていたことが偽りだと分かった時の衝撃。しかもそれが偽りであることを大衆に信じてもらうことが、いかに難しいか。
    結局ハローは被害者的存在ですが、親や仲間のため、今後被害者がでないために、自分を犠牲にしてまで戦う姿がカッコよかったです。
    読んだことない人にオススメしたい作品です。

  • 4巻で完結。転生が信じられている世界で何の罪の記憶もなく前世の償いをさせられる囚人たち、というアイデアが非常によかった。その欺瞞に気づき変革を求める勢力と信仰を盾に既得権を守ろうとする体制側との攻防もとてもスリリングでいい。最後までダレることなく4巻できっちり幕を閉じていて、デビュー作とは思えないくらい水準が高い。
    ただ、罪の転生というアイデアはもっともっと深められる可能性があるだけに、ちょっともったいない気もする。記憶に無い罪の償いというところをひたすら掘り進んでいけば、人間の実存を問うような展開もありえたと思う。さすがにデビュー作でそこまでは難しいだろうが、アイデアが良いだけに残念ではある。

  • 神をも恐れぬオレンジマンの野望はラスボスに相応しい極悪っぷり。春が訪れることなく軍事政権に乗っ取られたエジプトか、フランス革命後のナポレオンか…。現実には革命後の混乱はなかなか厳しいものがありますが…そうならずに良い具合に民主化できたようで良かったです。フィクションの中ぐらいは弱者が報われて欲しい。
    生まれ変わりという信仰を妄信せず、完全否定するわけでもないエピローグも物語の締めとして秀逸だったと思います。

  • というわけで最終巻。
    ダラダラと長く続けることなく物語を書ききって終わる。
    すばらしい。
    人々が信じ続けていた転生というものの崩壊。
    そして何故オレンジマンがここまで執拗にハローたちを追い詰めてきたのか。
    気づいてしまった皇帝。
    気づいているのかいないのか、それでも皇帝を大切に思う6代目ハロー。
    そしてすべてが終りまた新しい世界が始まる。
    うーむ。
    非常に良いマンガだった。
    そして339年が終わり、新しい時代。
    転生なんてなかった。
    嘘だった。
    果たして本当に転生などなかったのだろうか?

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著者プロフィール

漫画家。第2回裏サンデー投稿トーナメントで優勝。
優勝作品『懲役339年』で連載デビュー。その他の作品に『劫火の教典』。
『代闘士ハイコの事件簿』で初の原作に挑む。

「2021年 『代闘士ハイコの事件簿(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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