異文化理解力 ― 相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養 [Kindle]

  • 英治出版 (2015年8月22日発売)
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みんなの感想まとめ

文化的背景の違いを理解し、ビジネスやチームワークに活かすための実践的な知識が得られる一冊です。著者は、コミュニケーションスタイルや意思決定のプロセス、信頼関係の築き方など、文化的差異がもたらす影響を8...

感想・レビュー・書評

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  • 異文化マネジメントの専門家が、国毎のビジネス敢行の違いを8つの指標を用いて分かりやすく解説した書。海外駐在者や国際ビジネス担当者に必須であるのはもちろんのこと、ドメスティックな仕事人にも、日本人のクセや常識を見つめ直すきっかけを与えてくれる良書。

    8つの指標は、
    ①コミュニケーション…ローコンテクスト vsハイコンテクスト
    ②評価…直接的なネガティブ・フィードバック vs間接的なネガティブ・フィードバック
    ③説得…原理優先 vs応用優先
    ④リード…平等主義 vs階層主義
    ⑤決断…合意志向 vsトップダウン式
    ⑥信頼…タスクベース vs関係ベース
    ⑦見解の相違…対立型 vs対立回避型
    ⑧スケジューリング…直線的な時間 vs柔軟な時間

    本書でなんといっても興味深いのは、それぞれの国の過去の歴史が現代の人々の行動に色濃く影響を残している点。例えば、

    ロシア人に「行間に意味を込め行間に耳を傾けると同時にネガティブ・フィードバックはキッパリと直接的に行う」傾向があるのは、「共産主義下では、よそ者は敵でした。誰を信頼できるか、誰から当局に突き出されるか、誰に裏切られるかわからなかったのです。だから私たちはよそ者には強い調子を保って距離を置きました」という歴史的背景がある。

    ローマ人は広大な帝国を支配するため強力な中央集権体制を敷いたため、「ローマ帝国の影響下にあった国々(スペイン、イタリア、そして、度合いは低いもののフランス)は残りの西欧諸国に比べて階層主義的な傾向にある」

    世界で最も初期に民主主義社会を築いた「ヴァイキングに大きく影響を受けている国々は、現在でも常に世界で最も平等主義的で合意志向を持つ文化のひとつに数えられる」

    「おそらく孔子の遺産によるものだが、中国から韓国や日本を含め東アジアの社会では、リーダーシップに対して家父長的な見方を持っていて、それが西洋人たちを困惑させている」

    アメリカ人が即断即決を好む(そして軌道修正を厭わない)のは、西部開拓時代の人々にとって成功は、「誰よりも早く着いて懸命に働くことが何より重要で、その上で大切なスピードを追求する過程でのある程度の失敗はやむを得ないと考えられるかどうかにかかっていた」ため。

    実に面白い!

  • 時間を守るかルーズか、空気を読むか読まないか、平等主義か階層主義かなど、グローバル時代に様々な文化的背景を持つ人々と協働する際、普段は気づかない文化的差異を適切に把握し、対処するための要諦をまとめた一冊。

    著者は、ビジネスにおいて特に文化的差異の影響を受けやすい8つの要素、すなわち①コミュニケーション(文脈重視or言語中心)、②ネガティブな評価(直接的or間接的)、③主張や説得(根拠や原理を先に示すor結論や応用を重視)、④リーダーシップ(平等主義or階層主義)、⑤意思決定(トップダウンor合意志向)、⑥信頼関係(タスクベースor人間関係ベース)、⑦見解の相違への対処(対立関係を許容or回避)、⑧時間の感覚(規律的or柔軟)を整理し、それぞれのディメンジョンに主要国をプロットしたものを「カルチャーマップ」と名付け、マップ上のギャップによってグローバルチームが陥りやすいトラブルを実例に基づいて解説する。

    複数の要素に跨って各国の傾向をみえる化することで、例えば米国人はローコンテクストだがネガティブフィードバックは間接的に行う傾向があるとか、中国人と日本人は共に階層的だが、意思決定に関しては中国がトップダウンであるのに対し日本はボトムアップ型であるというように、単一の観点からしか見ない場合に起こりがちな誤解を回避できる。また、同じ傾向を持つ国同士でもその位置関係によって相手を見る目が変わる。例えばドイツ人はフランス人は時間にルーズだと感じる一方、ケニア人はフランス人は時間に厳しすぎると感じるかもしれない。このように自身の文化的特徴を自覚し、かつ相対的に評価することは、単一文化で暮らしている限り困難であり、ここで示されたマップの評価の科学的根拠は必ずしも明らかでないものの、著者らの豊富な経験談は、グローバル時代のチームビルディングにおいてリーダーが考慮すべき示唆に溢れている。

  • 思いの外夢中になって読んだ。実用的なだけの本でなく単純に面白かった。

  • いくつか発見があった。
    まず日本人ほど極端な文化をもつ集団はほぼいないという点。海外にいるとよく「○○人ってこうだよね」など分析した気になることがあるが、それがあくまで対日本人比較の相対的評価であり、日本側が極端に振り切れていることは多いのだろう。
    もう1つは、なんだかんだ言ってアジアの文化は馴染みやすいということ。全く別の文化圏に行ってみたいと思った。
    最後に、自分はまったく典型的な日本人ではない点。たぶんもっと生きやすい国があるんだろうと気づけたことは収穫だった。

  • ビジネス上の文化の違いをこれほど分かりやすく示した本は無いでしょう。
    カルチャーマップの概念は日本人内のコミュニケーション、世代間のコミュニケーションであっても使えると思います。

    収穫の多い本でした。

  • 【岸本賢太】
    様々な国や文化によって違う価値観やコミュニケーション方法が具体例と一緒に紹介されています。個人的にアメリカ人が他人と接する時のメタファーとして「桃」が使われていたのが印象的でした。(外は柔らかいので気さくに話せる、でも芯の部分は硬く深いところまでは立ち入らせない)逆はココナッツでした。

  • 文化的背景の違う人々とコミュニケーションを取る際に理解しておくポイントが記載されている。例えば「日本人はハイコンテキスト、アメリカ人はローコンテキスト」など。人種ごとの一般的な解釈が、下記の軸で解説されてる。
     ・コミュニケーション(ハイコンテキスト、ローコンテキスト)
     ・評価(ネガティブフィードバックは直接か間接か)
     ・説得(原理か応用化か)
     ・リード(平等、階層)
     ・決断(合意志向、トップダウン)
     ・信頼(タスクベース、関係ベース)
     ・見解の相違(対立型、対立回避型)
     ・スケジューリング(直線的な時間、柔軟な時間)

    この本は、人種の違いについて書かれているが、同じ人種(例えば日本人だけ)のチームでもその「性格の違い」にフォーカスすれば応用が可能。管理職となる人は一度は読んでみる価値がある。

  • 長らく積んでたけど、GOATとの併読本として読んだ。
    小説じゃないのでただのメモ。

    文化間のすれ違いは個々人の問題ではなかった。
    文化による立ち位置によるところが非常に大きい。
    そして文化間の相違は相対位置によって決まるのは目から鱗だった。
    まあ日本はどの指標でも極端なところにいるから板挟みの心配はない悲しみ。
    予想通り日本はスーパーハイコンテクスト文化であっ…(察し)となってしまう
    グローバルな環境で働くときは極力ローコンテクストであることを心がけないといけないよね。
    ネガティブフィードバックの仕方、関係の築き方、会議での発言の仕方、時間に対する考え方とか文化によって全然違うから本当にチームのカルチャーマップをつくって自分はどういう風に仕事に向き合いたい、進めたいのかをよく話し合わないといけないなと思った。
    日本の文化では会議での反論は自分に対する攻撃と思ってしまいがちだけど、あくまで意見に対する反対であって個人攻撃ではないと肝に銘じる必要がある。
    2つの文化がミックスされたチームならそれぞれの文化の違いについて考えればいいけど3つ以上の国や文化出身の人たちが集まるチームのマネジメントは大変だなと感じる。だからこそ理解し合えたときのシナジーは素晴らしいのかもしれない。
    グローバル環境で働くなら是非読んだほうがいいと思えた本だった。

  • 「『気が利く』とは、ともに仕事をしている相手に「気持ちがいい」と感じさせる対応ができること」、その気持ちが良いを分ける枠組みが「それぞれの『文化』」として、複数の軸で複数の国を比較。この枠組みが違うってこと、そういや、子供の頃に知ったよな。4月に読んだ『論理的思考とは何か』に通じる。マジョリティがいないINSEADみたいな環境、いいな…。

  • 大学院時代に、「あなたが誘ってくれないせいで、私は昨日ランチを一人で食べたわ」とドイツ人の留学生の友人から言われた。日々研究室で計算を行い、その集中が切れた隙間にフラフラと学食に昼食(兼夕食)を食べに行っていた私にはランチを一人で食べることの何が悪いのか全くわからず、ランチの時間まで合わせるのちょっとめんどくさいなと正直思ってしまった。しかしながら、実際にドイツの研究室に滞在してみて、なるほど、一人で食事を取る習慣があまりないのだなと気づき、当時の友人の孤独を思い申し訳なく思った。幸せの指標、時間の感覚、友人と恋人の定義と境界線。学業や仕事を通して、我々はますます異文化への理解力が求められる。近年「自分のことを伝える力」が大事だと叫ばれているが、それと同じくらい「相手のことを理解する力」が必要である。本書の中には目から鱗の諸外国の人々の考え方が多々掲載されている。知っておくことは宝物になるはずである。一読をお勧めする。
    (選定年度:2025~)

  • 異文化を理解する上で有効なマッピングの話
    1. コミュニケーションとコンテクスト
    2. 評価(ネガティブフィードバック)の伝え方
    3. 説得
    4. リーダーシップ
    5. 意思決定方法
    6. 信頼関係構築
    7. 見解の相違
    8. 時間への概念
    これらをマッピングする際に気をつけることは0-100と差が大きい文化どうしではなく、相対的に見ることである。

    良いリーダーとはフレキシブルに対応できる人である

  • 2024年10月22日、グラビティのユーザーの本棚より。

  • 仕事の人間関係において国ごとの差異を分類した本。日本の傾向に関しても随所で「KY」や「飲みニケーション」、「稟議書」などのワードに触れながら的確に考察している。
    信頼の構築に関する分類にて「桃」と「ココナッツ」に例えて分類されているのがしっくりきて面白かった。会ったばかりの人にフレンドリーに柔らかく接するが、ある程度関係性が深くなるとそれ以上踏み入ることができない硬い種が現れるのが「桃」で、その逆が「ココナッツ」だ。もちろん日本はココナッツ寄りだ。

  • 2022年の読み納めは、会社の英語のクラスで教材でも使われた、異文化理解力・The culture map。文化の違いを8つの指標で把握し、世界の人達とのコミュニケーションや仕事に活かしていく。

    文化ではなく一人の人間として判断すべきとも思うが、文化の差を無視すると自分の文化のレンズを通して個人を判断してしまう。

    また同じ国でも地域によって違うと思うが、中にいると気づかないだけで、外から見ると文化的な特徴がある。

    8つの指標のうち、以下の3つが興味深かった。
    説得: 原理主義vs応用主義。
    決断: 合意志向 vs トップダウン式。
    信頼: タスクベースvs関係ベース。

    本書は、異文化を理解して仕事に活かそうとの趣旨だが、世界情勢の理解にも役立ちそうである。中国やロシアは、信頼をタスクベースではなく関係ベースで築く。友好関係がなければ、物事は進まない。見解の相違に対立姿勢を示すのも、文化的な差異をふまえて捉えていきたい。

    アメリカはローコンテクストであるが、間接的なフィードバックを行う。

  • 文化的な背景を理解した上で対応することについて。通り一辺倒とならず、文化的な傾向を知った上で対応することについて重要に思いました。
    文化の違いによる期待される行動の違いについて。東南アジアにおけるボスらしくふるまうことの重要性などは、読んだ当初とても印象深く感じたのを覚えています。
    とはいえここに書いてあることを実践したつもりで失敗するシチュエーションはそうていできました。①その国における集団の解像度が低い、ないしは一枚岩ととらえて雑に理解したつもりで修正することを怠る。②そもそも自分の行動をコントロールできていない、ないしは自分の行動の見え方についてある程度妥当な評価をできていない。
    つまりは背景があるという一般論として同書籍の内容を把握しつつ、細かい修正や思考を怠らないことが結局は重要なのではないかという認識を改めて。

  • 自分たちの文化では、当たり前だと思っていることは当たり前じゃないことがある。別の見方があることを認識して、オープンに・明文化して議論することが大事であることを改めて学んだ。相手の文化をポジティブな言葉で表すことも意識したい

  • 自分は現状、海外の方と仕事をする機会は無いが、それでも様々な国の文化や考え方の特徴を知ることができて興味深かった。項目別に分析されている点が分かりやすい。
    また、自分が自然に育ってきた日本文化の特徴を客観的に読むことができ、「たしかに」「あー、そういえばそうだな」と改め感じて面白かった。

  • 世界中のクライアントや、取引先や、同僚たちと効果的に働くためには、人間の性質や性格の違いを理解し、文化の違いを読み解く力が必要になっている。

    ビジネスコミュニケーションにおいて、相手からの批判を人格攻撃と受け取らず、世界の未知の文化についてのみならず、自分自身の文化も知る機会としよう、ということを促す良書。

    1. コミュニケーション:ローコンテクスト(明快)vsハイコンテクスト(婉曲)
    2. 評価(ネガティブフィードバック):単刀直入vs間接的
    3. 説得:原理優先vs応用優先、シビル・ロー(大陸法)vsコモン・ロー(判例法)
    4. リーダーシップ:平等主義vs階層主義
    5. 決断:合意志向vsトップダウン式
    6. 信頼:タスクベース(cognitive trust)vs関係ベース(affective trust)
    7. 見解の相違:対立型vs対立回避型
    8. スケジューリング:直線的な時間vs柔軟な時間

    「人間の文化は多岐にわたり、尽きることのない驚きと発見の源となり得る。それは、決して涸れることのない、素晴らしい経験と不断の学習の源泉なのだ。」

    —-memo—-
    2. 衝突を取り除くには、気付きと、オープンなコミュニケーションが役立つ。

    6. 司法制度が安定していない国では、契約書にサインはできるが、支払いが行われなくても、それを強制する手立てはない。相手との関係が、先進国における司法制度がわりのセーフティネットとして機能している。

    6. 信頼とは保険のようなものだ。実際の必要が生じる前に、あらかじめ投資をしておく必要がある。

    7. 相手の文化的背景から、思考や行動の特徴を決めつけてはならない。

    7. 病気が認識できれば、半分は治ったようなものである。

  • 様々な国の価値観を知ることで、日本国内にもさまざまな価値観があることを考えることができた本

  • タイトル通り、文化の違いについて書かれている。
    短絡的に「この国はこういう傾向がある」というような話ではなく、他の文化と比較したり背景を解説したり、落とし穴についても言及したりと、実践的にも使えそうな知識が学べる。
    知らなければ気付かないままなので、特にビジネスにおいてうまくいかないケースが多くなることも納得できる。
    根本的な考えが違うところや、考え方の組み合わせで違いがうまれるところなどの話もあり、気付きが多かった。
    国や文化の違いの話だが、メタ的に捉えれば、日本人の間でも生まれる「差異」に対してのヒントにも使えると感じた。

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著者プロフィール

エリン・メイヤー(Erin Meyer)
INSEAD教授。ハーバード・ビジネス・レビュー誌やニューヨーク・タイムズ紙などにも紹介された『異文化理解力』著者。2004年INSEADにてMBA取得。1994年から95年にかけて平和部隊の一員としてスワジランドに滞在。現在はパリ在住。

「2020年 『NO RULES(ノー・ルールズ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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