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感想・レビュー・書評
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「笑ふ人」読了。
かなり前に、ミュージカル「笑う男」の予習のために読もうと思ったら、英語版か、国会図書館に残されている大正11年発行のほぼ古語で書かれてるものしかなかったっていう、あれです。
もう、日本語版がわからないところは英語版で、英語版がわかんないところは日本語版で、2つを行きつ戻りつやっとよんだよ「笑ふ人」・・・
それでわかったことは、先人が言っていた通り、「翻訳されないには理由がある」ということと、これを、あのミュージカルにした韓国のどなたかと上田一豪さんまじで天才っていうことでした。
ユゴーさんは弁護士だったんだけど、弁護士でもいるでしょ?、訴状の一番最初の当事者のご紹介、「当事者の表示」をいやにながく書いてくる先生。あのタイプ。
レミゼラブル読んでる時も薄々思ってたんだけど、ユゴーさん、文字数配分が下手くそすぎない?レミゼラブルでも、主役のジャンバルジャンに銀食器を盗られる司祭様の人となりに文庫本1冊使い切る勢いで疲れ果てたものだったけど、
今回も、舞台だと最初3分で終わる、主人公を置いてった船が沈没しそうになるっていうくだり(主要な登場人物が誰一人その船に乗ってない上に、その後物語にほぼ関係しない)に、660ページのうち200ページくらい使う勢い。
座礁しそうになって、あぶないあぶないあぶない、座礁しませんでしたぁ。。。。また岩にぶつかりそうになって、あぶないあぶないあぶない、セーーーーフ!!ていうのを延々読まされたよ・・・あの時間を返して・・・最後は一瞬で沈没するよ。
時々、どきっとするようなステキなセリフがあったりもするんだけどね。でも、それはすっかり全部舞台版でステキに使ってあって、ミュージカル見れば、いいとこ全部わかる。ユゴーさんが伏線全然回収できてないとこも、ミュージカル版が上手につなぎ合わせてくれてる。
ユゴーが伝えたかった、生まれつき与えられた富める者が、弱者貧者に対してその富や知識を使うべきなのではないか、そもそも、生まれつき与えられたものと、与えられなかったものとの間にはどういう違いがあるのか、与えられなかったものは諦めなければならないのかなんていう、今でも我々が考えなきゃいけないことを、きちんと私たちにわかりやすい言葉にして、ドラマチックだったり甘かったり、うっとりする旋律に乗せて、どーんって伝わるお芝居と歌で、しかもこんなにロマンチックな物語に仕立て上げて伝えてくれるなんて、ほんと、ありがたや・・・
ということで、わたしが、この2ヶ月くらいをかけて原作を読んで、皆様にお伝えしたいのは、「笑う男」のミュージカルを見たら、全てがわかるし原作よりいいし、ユゴーさんが伝えたいエッセンスは100倍わかりやすくして伝えてくれてるから、とにかくミュージカル見たらいいよということでした。
あと、浦井健治さんが主役のグヰンプレーンにぴったりだった!!詳細をみるコメント1件をすべて表示-
kaorinneさん伝えたいテーマはとってもよくわかった!けど、船が沈没するまでが長い(><)伝えたいテーマはとってもよくわかった!けど、船が沈没するまでが長い(><)2019/04/23
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