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取材先へ向かう途中事故にあったフリーライターの古鷹は、狐の耳と尻尾を持つ少年・葉月と巨大な天狐・スイに救われる。その異形から「狐憑き」と呼ばれ、村から出すと不幸が訪れるという言い伝えのせいで足枷までつけられ幽閉されてきた葉月。その境遇からは想像もできないほど無邪気に懐いてくる彼を、救ってやりたいと思う古鷹だったが…!?
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結界に守られた家で足枷に繋がれて、天狐と暮らす狐耳と尻尾のある葉月。フリーライターの古鷹はなぜか結界の中に入れて天狐を見ることもできる。
徐々に明らかになってくる、宮藤家にかけられた呪い。一族に必ず一人狐憑きが生まれ、その狐憑きが土地を離れると一族の人間が次々に死んでしまうという。
そんな重い運命を背負ってるのに、誰を恨むでもなく、自分を嘆くでもなく、明るく暮らしている葉月。
古鷹は面倒ごとに関わりたくないという思いとは裏腹にどんどん葉月の事情に首を突っ込んでいって、しまいには呪いにかかったりもする。
結局、古鷹も葉月に因縁があったわけで、古鷹が呪いの元凶を絶って、晴れて葉月も自由の身になるという話。
うまく話が組み立てられてておもしろかったし、葉月はかわいいし、古鷹は頼りがいがあるし、恋愛面は甘々だし、文句なしのお気に入り。