悲しみのイレーヌ (文春文庫) [Kindle]

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  • カミーユ警部、厳しい展開。

  • 「殺戮にいたる病」を彷彿させるグロさと嗜虐性だけど、本作の方が遥かに論理的だし、動機に理解が及ぶ。多重性がキーワードになる展開と構成は個人的初体験で読みごたえがあった。第一部の顛末には思わず目を見張る。その後の第二部、タイトルから容易に推察しうるエンディングにかけての文字通りの怒涛さが読む手に拍車をかける。文学における犯罪の主題性と無意識の「死」への追求に由来する大衆のミステリへの嗜好の推察、なかなか気に入った。

  • ラストスパートの畳み掛けはよかったですが、そこにたどり着くまでのテンポが少し悪いです。
    犯人もうっすらわかっていましたし、同じような仕掛けを他の小説で既に味わっていたので、少し残念でした。
    それから日本版のこのタイトルがもうネタバレすぎて、何を考えてこのタイトルをつけたのかと呆れました。原題は全く違うものだそうです。

  • これは小説版SE7ENじゃなかろうか。冒頭の尋問シーンが終わると、カイルクーパーによる「小説」を書く犯人のOPが始まって、で、パリは妙に雨が降ってる、みたいな。
    犯行現場も全部なんかじめじめドロドロしてて、やっぱり警視の写真を撮るシーンとかもあって、とすると足りないのは対峙シーンと「ディティクティーブ!!!」と叫ぶシーンあたりか

  • 殺害の状況は想像しないようにしていた。途中でなぜか犯人がわかってしまった。謎解きより、スタッフの人物描写に面白さを感じた。対照的に犯人の精神的描写も読んでみたかった。

  • 読んだ気がするけど忘れてしまった

  • 第二部になったとたん「あれ?こんな名前だったっけ、この博士...」って感じになったら、おぉ!そういうことか、こりゃ一本取られた。けど、結末が可哀想すぎで満点はやれず!まぁ題名からしてこういう展開は予想されたけど、ちょっと救いがない。溜飲が下がるような結末にしてほしかった。

  • 第一部の全てのやりとりが、第二部への布石となっているギミックに感心。

  • 悲しみのイレーヌに向かって進む
    否が応でも進む・・・
    拗ねたり
    怒ったり
    微笑んだり
    全てが悲しみに向かう
    その悲しみたるや如何ほどか!!

  • タイトルと内容が一致しないので嫌な予感しかしなかったら案の定「セブン」と化してもう…。
    第一部の終わりかけで頭の中は「イレ~~~ヌ~~!」一色。
    無事であってくれとカミーユと同じように思う。
    がしかし、それも含め300ページ以上にわたって築き上げてきたカミーユへの好感度が全部お前だったんかいという構築、まさにミステリ。巧み。

    改めて考えて見ると「影の殺人者」作者チャブくんの煽りスキルが高い。
    チビに対してちょいちょい挟んでくる悪口とか、カミーユのこと道具として見てる感がある。巧み。
    彼は完璧にベストセラーを作り出すことに成功してしまって、名声を「勝ち得た」という言葉に反論できないのがなんとも…。
    殺しで捕まることを厭わない犯人、っていうのは新鮮だった。完膚なきまでにコイツに負けてしまって読者なのに悔しい。

    その女アレックスの登場人物にカミーユ警部がいるようで安心したというか、彼が鬼になってるのかなと思うと読むのが楽しみ。

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