仏教思想のゼロポイント―「悟り」とは何か― [Kindle]

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  • 仏教のそもそも原点になった教え、涅槃に到達し悟るということはなんなのか、その悟る道筋はどのようなものなのか、について文献や現代の実践者の言葉を元に書かれた本。筆者は学術書ではない、と書いているが、学術書のようなスタイルで論理的に書かれている。この難しく根源的な問題に取り組もうとする筆者の気合いが感じられた。言葉で説明出来ない事柄が多い事を認めつつ、言葉で説明できる範囲を説明し尽くそう、という意図を感じた。ブッダそもそものスタイルとして、悟りのために出世間を要求していて、労働と生殖を否定している。それは、現代人の自分にとって非常に大きなハードルであり、厳しく感じた。現実の自分の生活の中で、悟りを目指すのは難しいのか、それとも、現代流のやり方があるのか、はたまた、煩悩にドライブされる時期を過ぎ、仕事や子育てから解放された晩年に仕上げの時期が来るのか?などなど、考えた。

  • 仏教の原点を著者なりに理解し解説している。だが実際に釈迦が説いた内容が本書に書かれたものに近いのかどうかは不明だ。どの宗教も開祖が説いた内容がそのまま後世に伝わることはなく、時代時代に合わせて変転し分派してゆく。これは仏教も同じ事で、どの時点の資料を元にしても本当の原点とは言い難いのではないだろうか。

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プロフィール

1979年、千葉県生まれ。著述・翻訳家。東京大学文学部思想文化学科卒業(哲学専攻)、同大学院人文社会系研究科博士課程満期退学(インド哲学・仏教学専攻)。2010年以降はミャンマーやタイに居住し、現地にてテーラワーダ(上座部)仏教の教理と実践を学ぶ。著書に『仏教思想のゼロポイント』(新潮社)、『講義ライブ だから仏教は面白い!』(講談社+α文庫)、訳書にウ・ジョーティカ『自由への旅』(新潮社)などがある。

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